稚内港は、北海道のもっとも北にある港であり、サハリン・コルサコフとの間に不定期国際航路も出ているので、日本の北の玄関口でもあります。また、利尻島や礼文島という2つの離島を結ぶフェリーも定期的に運航。利尻富士をはじめとする自然豊かな両島や、その両島を一望するノシャップ岬など、稚内港付近は自然観光資源に恵まれています。空港もあるこの最北の地を、レンタカーを予約して廻るのもおすすめ。レンタカーの乗り捨てを活用して、ここからオホーツク海や日本海沿いに南下していく北海道縦断プランも楽しめます。なお利尻島、礼文島観光をレンタカーでしたい場合は、稚内港周辺ではなく現地のレンタカーを予約するほうがお得でおすすめです。
北海道の稚内港付近には、大手から格安まで予約可能なレンタカー会社が多数あります。大手レンタカー会社であるトヨタレンタカー、タイムズカーレンタル、ニッポンレンタカーの営業所が港周辺に点在。また、稚内港の西側の「ホテル美雪」では、1階ロビーにてニコニコレンタカーのカウンターがあります。大手レンタカーということもあり、車種も豊富に揃っていますよ。一人旅や短期間の観光にピッタリな軽自動車・コンパクトカーから、北海道でに家族旅行や大きな荷物を運ぶ際に便利なワンボックスまで用意。一人ひとりの計画にあったレンタカーが予約できます。ただし、冬の時期限定で営業時間が短縮している場合もあるため、稚内港周辺でレンタカーを比較・予約する際には、営業時間もチェックしておきましょう。
"格安レンタカーではほとんど対応していませんが、営業所を多数揃える大手レンタカーでは、予約した営業所と違う場所で返却をする「乗り捨て」が条件付きで利用可能です。もっとも稚内港からスタートするドライブの場合、乗り捨て可能な営業所は大変遠く、北海道縦断ドライブをしないとたどり着けません。北海道の中心にある旭川まで約4時間、北海道庁のある札幌まで約5時間、空港のある紋別までは3時間半ほど掛かります。稚内港から乗り捨て料金無料で返却できる営業所は稚内空港と利尻・礼文だけで、それ以外の北海道各地へは、すべて料金が掛かります。しかし、乗り捨て料金が掛かっても、一人前の交通費よりも安く済む場合も。複数の人が北海道内を片道移動するための手段としては安いもの。上手に活用しましょう。 "
稚内港にはレンタカーの受付カウンターはなく構内での直接的なやり取りでの送迎はありません。しかしタイムズカーレンタルでは、稚内港に着いた予約客の送迎をしてくれます。利尻・礼文観光を先に済ませてから道北を廻る方には助かります。トヨタレンタカーは、市内宿泊施設からの予約客について送迎サービス付き。ただし行きのみなので、北海道で1泊したあとの予約にすると効率的でしょう。一方で、ニッポンレンタカーやニコニコレンタカーでは送迎を行っていません。両方とも稚内港から歩いて10分ほどの場所にあるため、荷物が少ないときや稚内の街並みを見て回りたいときには歩いて向かいましょう。ただし、大雪の際には歩いて向かうのが困難になるため、送迎を利用することをおすすめします。
稚内港は、択捉島を除いては、北海道で最も北にある港で、当然日本でも最北です。江戸時代に松前藩が開いた稚内港は、北海道でも古い歴史を持っている重要な港。現在は国際航路や離島間の輸送を担うほか、物流の拠点でもあり、漁業基地として多様な役割を持っているのが稚内港です。現サハリンが日本の領土「樺太」であった戦前は、稚内と大泊(現コルサコフ)との間に稚泊連絡船が運行されていました。そのため、青森港や高松港のように、港まで鉄道駅が延びて街が形成されています。現在の稚内の街の規模は、決して大きなものではありませんが、特に夏場は観光客で賑わいを見せます。ちなみに、ワッカナイは北海道の多くの地名と同様アイヌ語由来で、「冷たい水の川」が語源ですよ。
稚内港を起点にして、予約したレンタカーでの北海道ドライブを楽しみましょう。稚内港から東に向かうと、40分ほどで宗谷岬があり、運がいいとサハリンが見えることも。宗谷岬に向かう途中で山のほうに入ると、ホタテ貝の貝殻を敷き詰めた真っ白な道「白い貝殻の道」があります。海も眺められる絶景スポットですが、道が狭く案内も少ないのでくれぐれもご注意ください。絶景を楽しむには、稚内港から北に向かうルートがおすすめ。10分も掛からず、ノシャップ岬に到達します。晴れていれば利尻富士の絶景が楽しめます。ノシャップ岬には、日本最北の水族館であるノシャップ寒流水族館があり、ペンギンとアザラシのショーが見物。さらに岬を廻って南下しますと、ひたすら日本海に沿って道が延びています。利尻富士を正面から眺めるスポットも多数点在。稚内港から始まる北海道ドライブでは、とにかく大自然を味わうのがおすすめです。