瀬戸内国際芸術祭2019秋会期!見どころや便利な情報をご紹介

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瀬戸内国際芸術祭2019秋会期!見どころや便利な情報をご紹介

「瀬戸芸(せとげい)」の別名でも親しまれる「瀬戸内国際芸術祭」。3年に1度、瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代アートの一大祭典です。2019年は開催年となり、多くのメディアでも取り上げられています。春、夏、秋の3会期に分けて開催されていて、いよいよ9月28日(土)から秋会期「ひろがる秋」がスタート!今回は春会期に訪れたことをベースに、見どころや知っていると便利な情報をご紹介します。

【瀬戸内国際芸術祭・春会期の旅行記】
▶2019年開催!瀬戸内国際芸術祭で島めぐり~直島編~
▶2019年開催!瀬戸内国際芸術祭で島めぐり~男木島編~

目次

瀬戸内国際芸術祭2019秋会期!見どころや便利な情報をご紹介

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1.瀬戸内国際芸術祭とは

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昔から美しい景観とさまざまな文化を伝播してきた瀬戸内海の島々。ですが、近代化が進むにつれ環境破壊や人口減少が進み、瀬戸内海の活力低下が危惧されていました。そんな状況を打開すべく、瀬戸内海が地球上の「希望の海」となるよう、取り組まれたのが瀬戸内国際芸術祭です。

「海の復権」というテーマの下、2010年から3年ごとに開催されていて2019年は4回目の開催。その斬新で非日常感を味わえる現代アートの作品は、写真映えする観光スポットとして人気を博しています。

2.おすすめの理由

その1~世界からも注目される芸術祭~

イギリスで最も影響力のある旅行雑誌「National Geographic Traveller」では、2019年に瀬戸内が注目すべき旅行場所として取り上げられ、瀬戸内国際芸術祭が掲載されました。また、アメリカの大手旅行誌「Condé Nast Traveler」でも紹介されています。ちなみに、訪れた春会期の来場者数は38万6909人。前回開催された3年前の同会期と比べ、52%も増加しました!

その2~消費税UP後も鑑賞料は据え置き!~

2019年10月1日から消費税が10%にUPするため、メディアでも何かと話題になっています。そんな中、実行委員会の会長である香川県知事が、10月以降も瀬戸内国際芸術祭の鑑賞料を据え置くことを発表しました。

【1シーズン作品鑑賞パスポート】

・大人 4,000円
・16~18歳 2,500円 当日現地販売のみ(要身分証)
・15歳以下 鑑賞無料 (一部作品、施設を除く)
 ※上記は税込価格です

3.秋会期の日程・会場は?

【秋会期日程】
2019年9月28日(土)~11月4日(月)

【会場】
瀬戸内海の岡山県と香川県の間の海域で、「備讃瀬戸(びさんせと)」と呼ばれる地域が会場です。

春・夏会期も会場となっている「直島、男木島(おぎじま)、女木島(めぎじま)、小豆島、豊島(てしま)、大島、犬島、高松港周辺/宇野港周辺」に加え、秋会期のみ開催する「本島、高見島、粟島、伊吹島」が仲間入りしました。

※詳細は下記、瀬戸内国際芸術祭公式サイトをご参照ください。

4.アクセスは?

会場となる島々には空港がないため、海上ルートのフェリーでアクセスします。またエリアは「東部の島」と「西部の島」 に分けられます。

「東部の島」・・・香川県高松港・岡山県宇野港からアクセス
「西部の島」・・・香川県西部各港・岡山県児島観光港からアクセス
        (各西部の港へは高松駅から電車を利用すると便利)

ちなみに、瀬戸内海は海上交通が発達しているため、神戸や姫路、新岡山港などからも一部の島へアクセス可能です。ぜひ春に取材したフェリーの記事もご参照ください!

▶神戸からジャンボフェリーで小豆島へ!瀬戸内国際芸術祭への行き方
▶姫路港からフェリーで小豆島へ!さらに四国・高松も楽しむ旅!
▶岡山から小豆島観光へ!有名デザイナー監修のフェリーでお洒落な旅を

5.航空券やホテル選びは?

「瀬戸内国際芸術祭へ行こう!」と思い立ったものの、航空券やホテル選び、フェリーやレンタカーなど、旅のパーツ選びが面倒に感じる人も多いはず。そんな方のために、サクッと予約できるskyticketの予約サイトをリンクしました。まだ予約してないものがあれば、今すぐに手配してしまいましょう!

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6.見どころをご紹介!

まず春会期に直島、男木島などへ足を運んだことをベースに、おすすめ情報をご紹介します。
(ご紹介する島の付番は上記地図内の付番と対応しています)

【瀬戸内国際芸術祭・春会期の旅行記】
▶2019年開催!瀬戸内国際芸術祭で島めぐり~直島編~
▶2019年開催!瀬戸内国際芸術祭で島めぐり~男木島編~

①直島

「現代アートの聖地」として名高い直島。草間彌生氏作の「赤かぼちゃ」は存在感抜群の作品です!島の西部にある宮浦港で、フェリーや高速艇の到着をお出迎えしてくれます。草間氏の作品で何度も使っているモチーフのかぼちゃ。中に入って丸い穴から空を見るのも楽しいですよ!

直島東部にある本村港では、直径4mもの球体を13個積み上げたスケルトンな作品があります。妹島和世 + 西沢立衛 / SANAA作の「直島港ターミナル」は、何と船の待合所!自転車置き場やトイレも備わっています。いくつもの大きな泡のような作品は、陽の光が通って明るく開放感がある待合所です。

直島南部にある「地中美術館」は日本を代表する建築家・安藤忠雄氏により、島の景色を損なわないように設計された美術館。建物のほとんどが地下に造られていますが、自然光が入るようにデザインされていています。時間帯や季節で作品の表情が変わりますよ!なお予約制(オンラインチケット制)のため、詳細は公式サイトをご確認ください。
※作品鑑賞パスポートを持参の場合でも鑑賞料が別途必要です。

②男木島

男木島中心部にあり、女木島と高松港を結ぶフェリーが発着する男木島フェリー乗り場。こちらにある高松市男木交流館は、建物自体がジャウメ・プレンサ氏による「男木島の魂」という作品です。模様のように見える屋根は、8つの言語の文字が配置されたもの。内部にはフェリーのチケット売り場や案内所が入っていて、訪れた人を出迎えてくれますよ。

男木漁港周辺にある山口啓介氏作の「歩く方舟」。旧約聖書の「ノアの方舟」をモチーフにした作品です。堤防に設置された方舟をじっと見ていると、海に向かって今にも動き出しそうな雰囲気!震災を受けた福島県いわき市への、鎮魂と復興の願いが込められています。

③女木島

島の玄関口になる女木港で目にするのは、約300羽にも及ぶカモメの姿!木村崇人氏の作品「カモメの駐車場」で、防波堤や防潮堤にずらりと並んでいます。風をカモメの習性を視覚化したもので、風が吹くと一斉にカモメが向きを変える様子は見どころです。ぜひ、その時の音にも耳を澄ませてみてください。

海沿いに突然現れた船!と思いきや、土台は青銅製のグランドピアノ!思わず目を疑ってしまうような斬新な作品は、禿鷹墳上(はげたかふんじょう)氏の「20世紀の回想」です。ピアノから流れてくる音は、まるで波の音と共鳴し合っているよう。自然の音とのコラボを楽しめますよ。

④小豆島

土庄港のシンボル的存在になっている、チェ・ジョンファ氏作の「太陽の贈り物」。小豆島特産のオリーブの葉を王冠にした作品で、黄金色の存在が魅力的です。土庄の観光パンフレットで目にすることも多い作品ですが、実際に見るとその大きさにびっくりしますよ!設置場所はテラスのようになっているので、ゆっくり眺めたり写真を撮ったりするのにおすすめです。

⑤高松港

高松港でまず目に入ってくるのが、大巻伸嗣氏作「Liminal Air -core-」。天に向かってそびえる2本のカラフルな柱が印象的です。部分的に鏡面になっている箇所があり、空や海が映り込んで作品の不思議なアクセントに!訪れた時はあいにくの空模様でしたが、鮮やかな色合いで港を明るい雰囲気にしていました。

【 秋会期のみ開催する会場 】

次に秋のみの開催になる会場をご紹介します。本島、高見島、粟島、伊吹島の4島で、「あまり耳にしたことがない」という方も多いのではないでしょうか?どんな島なのかまとめてみました。
(ご紹介する島の付番は上記地図内の付番と対応しています)

⑥本島

出典: AK01 / PIXTA(ピクスタ)

本島(ほんじま)は香川県丸亀市に属する島で、人口は約330人。かつては塩飽島(しわくじま)とも呼ばれた島で、岡山県と香川県の間にある塩飽諸島の中心です。戦国時代には優れた操船技術をもった塩飽水軍の本拠地があった場所!町屋形式の建物が並ぶ「笠島まち並み保存地区」や、塩飽水軍に関する資料館の「塩飽勤番所(しわくきんばんしょ)」など、歴史を感じられる観光スポットがたくさんあります。

➆高見島

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高見島は周囲6.4kmの島で、大半が山という地形です。急斜面を利用して民家や石垣が建ち並んでいるため、その独特の風景が魅力!浦集落では細く曲がりくねった情緒的な街並みが見られます。また弘法大師が開基(かいき)したと伝えられる大聖寺(だいしょうじ)からの眺めは絶景で、映画『男はつらいよ 寅次郎の縁談』のロケでも使われたほど。塩飽諸島の伝統料理「茶粥」に舌鼓を打つものおすすめです。

⑧粟島

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瀬戸内海のほぼ中央にある粟島は、3つの島が砂州で繋がっているユニークな地形。粟島が「スクリューのような形」といわれる理由です。明治30年に開校した日本最古の海員養成学校があり、昭和62年の閉校後は「粟島海洋記念館」として島のシンボルになっています。また5月から10月頃にかけては「ウミホタル」の観察シーズン!海辺には暗闇の中、一面に青く輝く幻想的な光を目にできますよ。

⑨伊吹島

出典: みかん星人 / PIXTA(ピクスタ)

香川県観音寺市に属し、人口約600人の伊吹島は漁業が盛んです。讃岐うどんに欠かせない「いりこ」。その中でも最高級品の「伊吹いりこ」が名産です。海岸沿いにいりこ加工工場が並ぶ光景は、伊吹島ならでは。また伊吹島の言語は独特で、平安時代のアクセントが残る独特な方言や特殊な敬語が使われています。言語学者の金田一春彦氏が2度も訪れたほど。その際に詠んだ歌が歌碑として残っています。

7.秋会期は観光のベストシーズン!

出典: ハピクル / PIXTA(ピクスタ)

秋会期は9月28日から11月4日までの38日間です。会場となる瀬戸内海の島々は瀬戸内海式気候に属するため、雨が少なく秋晴れの青空が広がる観光にもってこいの季節!また場所によっては、10月下旬位から早めの紅葉が見られるかもしれません。快適な気候の中で開催される秋会期は、まさに「芸術の秋」にふさわしいイベントといえるでしょう。

ただし一言に「秋」とはいえ、日中の気温が30℃近くなる残暑から、20℃を下回るひんやり日和へと移り変わる時期。同じ月でも上旬と下旬では気候が大きく異なり、思っている以上に朝晩の気温差が激しくなる日もあります。上着やショールなどを持参して、温度調節できるようにしましょう。

8.楽しく鑑賞するためのアドバイス

◆動きやすい服装で!

島めぐりは動きやすさが第一!島内は坂道も多いのでアクティブに活動するためにも靴はスニーカー、そして両手がフリーになるリュックがおすすめです。タオルや帽子、ドリンクもお忘れなく!

◆現金の用意と食事の計画を

ATMは直島や小豆島以外にはほとんどありません。またクレジットカードが利用できるお店も希少なので、現金を準備していきましょう。また食事ができるお店や販売店が限られていて、営業時間も短め。食事をいつどこでするのか、予定を立てて行動するのがおすすめです。

◆トイレは見つけたら済ませましょう

島内のトイレは限られているので、利用できるところがあれば入っておきましょう。島めぐりをする前に、フェリーや港のトイレを利用するのも安心です。

◆鑑賞マナーを守ろう

当然のことですが、地元の方の敷地に入ったり、ゴミのポイ捨てなどの迷惑行為はマナー違反です!交通ルールを守って、気持ちよく島めぐりをしましょう。また島の方々は温かい方が多いので、挨拶をしてコミュニケーションをとるのもおすすめです。

◎最後に:秋会期が今年最後のチャンス!

秋会期が「瀬戸内国際芸術祭2019」を楽しむラストチャンス!この機会を逃すと、次回の開催予定は3年後の2022年になってしまいます。春・夏・秋3会期の会場は12の島と2つの港で広範囲。すでに春・夏会期へ行ったことがある方も、全てを網羅できた方は少ないことでしょう。今まで行ったことが無い方はもちろん、すでに行かれた方も季節を変えて瀬戸内国際芸術祭2019秋会期へ、訪れてみてはいかがでしょうか。

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