オーストラリア - アリススプリングスについて

アリススプリングスは、オーストラリアのノーザンテリトリー州にある都市で、砂漠気候に近いステップ気候に分類されているエリアです。年間の平均気温はそれほど高くありませんが、過去には真夏に当たる1月にこの地域の最高気温となる45度を記録しました。10月から3月までの期間は30度を超えることも少なくありません。気温が最も下がる季節は6月から8月で、7月の平均的な最低気温は4.1度となっています。アリススプリングスは降水量が少ない地域ですが、夏は冬に比べ雨が降る日がやや増えているのが特徴です。平均的な湿度が25パーセントなので、乾燥した気候のエリアとして知られています。そんなアリススプリングスの有名なランドマークは、市街地の中心部から14キロほど離れた場所にあるアリススプリングス空港でしょう。公共の空港として運営されているこの空港は、ユネスコの世界遺産に指定され、エアーズロックという別名を持つウルル＝カタ・ジュタ国立公園に向かう多くの旅行客が利用しています。アボリジニの痕跡や壮大な景観が、多くの人を惹きつけているウルル＝カタ・ジュタ国立公園への移動は、アリススプリングスの地域を経由するのが一般的です。そのためアリススプリングは観光の拠点都市としての意味合いも持ち合わせています。アリススプリングス空港は研究用の気球が打ち上げられていることでも有名です。気球の打ち上げに空港が利用される間は、旅客機の発着ができないので注意してください。またこの地域の有名なランドマークとして、豪州大陸を縦断する長距離旅客列車が停車するアリススプリングス駅もあります。この駅はオーストラリア大陸の北側のティモール海沿いに位置する、ノーザンテリトリーの州都にあるダーウィン駅から南オーストラリアにある長距離路線専用駅・アデレード・パークランズ・ターミナルを結んでいる路線の停車駅の1つです。アデレードからアリススプリングスまでの路線が開通したのは1929年のことでした。この鉄道路線には他にもいくつかの停車駅がありますが、このアリススプリングス駅は停車時間が長い駅として知られており、停車時間は4時間に及びます。駅ができるまでは今よりももっと北の方角に市街地が存在していましたが、1929年にオーストラリア大陸縦断鉄道の駅が開通したことで市街地も南側に移動しました。そしてアリススプリングスの地名の由来になった湧き水も、この地を語る上では欠かせない有名なランドマークの１つです。湧き水がある場所は、オーストラリア内陸部の砂漠を中心としたアウトバックとなっており、最大規模を誇る電報局の近くにあります。この場所はイギリスのロンドンから、オーストラリアの南東部にあるタスマン海に面したシドニーまでを繋ぐ電報網の基地があった場所です。そのため居住する人が少ない砂漠地帯での南北交通の拠点として建設された経緯があります。このエリアは元々スチュアートという名称でした。このエリアを管轄していた州の郵政局長の妻であるアリス・トッドの名前と、湧き水があることからアリススプリングスと呼ばれるようになり、1933年には正式に地名が変更され今に至ります。内陸部の砂漠地帯の交通の拠点として発達したアリススプリングスの観光でおすすめのスポットは、アリススプリングス駅を中心とした市街地やその周辺エリアです。この辺りでは、内陸ならではの景色を見ることができるでしょう。この地域探検の歴史を知ることができるアラルエン・カルチュラル・プレシンクトがあるほか、美術に触れることができるアルラーン・アーツ・センターも位置しています。駅の南東側にはヘビやトカゲなどの様々な爬虫類が展示されているアリススプリングス爬虫類センターがあり、爬虫類が好きな人は特に楽しめる観光スポットです。駅の南西には、オーストラリアの地質や生息していた生物について知ることができる中央オーストラリア博物館も位置しています。その博物館のそばには、オーストラリアの開拓に使われた航空関連の中央オーストラリア航空博物館も建造されているので、2つの博物館を楽しめる便利な立地です。どちらも駅から車で3分ほどの距離にあるので、気軽に立ち寄りやすい場所と言えるでしょう。アリススプリングス駅の西には、カンガルーやトカゲといったこの地域ならではの動物や砂漠の植物などが観賞できるアリススプリングス・デザート・パークも有名です。アリススプリングス駅より西のエリアには、アウトバックの岩や砂などの景観スポットがあり、この土地特有の植物が生息しています。自然に触れることができる散策路も設置されている人気の観光スポットです。