オーストラリア - オーバリーについて

オルベリーはオーストラリアの南東部にあるニューサウスウェールズ州の都市です。南緯36度、東経146度の地点に都市があり、ニューサウスウェールズ州の中でも、最も南寄りの地域にあります。街のすぐ南側にはビクトリア州との境界になっているマレー川が流れていて、ビクトリア州の州都であるメルボルンからは、300キロメートル以上距離が離れているのが特徴です。ニューサウスウェールズ州の州都であるシドニーからは、550キロメートルほど離れた場所にあります。マレー川の対岸にはビクトリア州の都市であるウォドンガがあり、この二つの都市は川をはさんだ双子の都市として、オルベリー・ウォドンガと言われることもあります。市内の人口は2016年の調査では47974人、2018年の調査では49172人でした。双子都市のウォドンガの人口と合わせた2018年6月時点の人口は、およそ9万3千人です。オルベリーという都市の名称は、イングランドにある村の名前からつけられたと言われています。ニューサウスウェールズ州とビクトリア州を結ぶ交通の要衝として都市は発展して、市制に移行したのは1946年のことです。オルベリーは年間を通して暖かく、穏やかな気候の土地です。冬の気候は涼しくて少し湿気があり、夏は暑くなり空気が乾燥します。ケッペンの気候分類では、オルベリーは亜熱帯湿潤気候に属しますが、地中海性気候の特徴も持っています。夏季の平均最高気温は30度程度ですが、日によって気温も大きく変化するため夏季は平均で17日間、最高気温が35度を超える日が続きます。冬の平均最低気温は14度前後で、晴れた日が多い季節です。夜間は気温が下がり、霜が降りることもよくあります。毎年平均して20日ほど氷点下まで気温が下がる日があります。オルベリーの年間平均降水量は700ミリ程度で、これはシドニーよりは少ないですが、メルボルンよりは多い量です。雨は一年を通してよく降りますが、冬季の方が雨がよく降ります。オルベリーは日照量が多い都市としても知られていて、一年間で108日ほどの晴天の日があります。オルベリーには都市を代表するようなランドマークもいくつかありますが、その中でも歴史的に貴重な価値を持っているのがANZ銀行の建物です。この建物が完成したのは1907年のことで、かつてはオーストラリアの国家遺産にも登録されていた建物です。ベサンガ橋も地元では有名なランドマークで、ニューサウスウェールズ州の文化遺産にも登録されています。1927年から1930年にかけて建設されたこの橋は、マレー川の途中にあるヒューム湖という人造の湖に架けられています。この橋は、街の南部にあるビクトリア州の都市とオルベリーを結んでいる施設でもあることから、ビクトリア州の文化遺産にも指定されている建築物です。その他にも市内には多くの文化遺産に登録されている建物があります。観光地としても人気のあるオルベリーには、旅行客がよく訪れるような人気のスポットも市内の各所にあります。その中でもおすすめなのが、市の中心部にあるモニュメントヒルです。第一次世界大戦の記念碑がある場所で、眺めが良いので市内の景色を一望することができます。市の中心部から2.5キロメートルほど離れた場所にあるウォンガ湿地も、観光スポットとして有名な場所です。マレー川に接する場所にあるこの湿地はラグーンや、ビラボンと言われる水のたまった場所から成り立っています。ウォンガ湿地には150種類以上の野生の鳥が生息していて、地元の自然が残されている貴重な場所です。ヒューム・アンド・ホベル・ウォーキングトラックも地元では人気のある観光名所で、おすすめの場所です。この道は探検家のハミルトン・ヒュームとウィリアム・ホベルの探索した道をたどることができるコースで、ヤスから始まり、南部のホベル・ツリーまで道が続いています。オルベリーの周辺にはその他もさまざまな観光スポットがありますが、ルーサーグレンを中心とした地域はワインの生産地として有名です。ビーチワースとヤッカンダンダは、歴史的な金鉱地の街として有名です。ヒューム湖を含む市の周辺の多くの湖や川では、ボート遊びや釣り、カヌーのレンタルなどを楽しむことができます。グレート・ディバイディング・レンジの森や山には多くの自然が残されていて、その少し向こう側にはホッサム山や雪原のフォールズ・クリークが広がっています。