オーストラリア - キャンベラについて

キャンベラは1908年からオーストラリアの首都の役割を担っている、人口35万8000人の都市です。オーストラリア国内では8番目の規模ですが、内陸部では最大規模の都市と言えるでしょう。南西280kmにはシドニーがあり、北東660kmにはメルボルンが位置しています。南半球にあるため、北半球にある日本とは季節が逆です。キャンベラは、大陸の内陸部に位置しており、海岸部に比べると乾燥しているのが特徴です。特に夏場は乾燥しやすくなります。気温は、冬にあたる6月～8月の最高気温が12度前後、最低気温は0度近くです。霜が降りるぐらいの寒さになるので、防寒が欠かせません。夏にあたる12月～2月は最高気温が27度前後になりますが、40度近くの高温になることもあります。また夏は昼と夜で15度近くの気温差があり、夜中は13度近くまで気温が下がることも少なくありません。こうした気候の特徴から、昼夜の寒暖差には注意が必要です。夏であっても厚手の上着を用意しておくと安心でしょう。キャンベラのランドマークには、首都ならではの建物である「国会議事堂」が挙げられます。この国会議事堂は、1988年に完成した比較的新しい建物です。日本の国会議事堂とはデザインが大きく異なり、とてもモダンなデザインで、正面玄関側から見ると、白い横長の建築物の上に4本の金属の柱がピラミッドのように組まれており、その頂上に国旗が掲げられているのが特徴です。日本の国会議事堂に慣れ親しんだ目には、国会議事堂とは思えないようなモダンでシンプルなデザインが、近未来的な国会議事堂を感じさせます。この国会議事堂は、一般の人々や観光客も見学可能となっており、議会が開かれているときはその様子を見ることもできます。普段は見ることができない国家の行政機関を見学できることから、首都ならではの観光スポットと言えるでしょう。オーストラリアの民主主義が行われている現場を直に体感したいという方におすすめのスポットです。ただし、国家の行政機関ということもありセキュリティーが厳重になっているので、入場するときはエックス線検査や手荷物検査を受ける必要があります。キャンベラの観光でおすすめのエリアは、市の「中心部」と「郊外や周辺地域」です。「中心部」には国会議事堂を始めとした、様々な観光スポットが集まっています。中でも、国立美術館やバーリーグリフィン湖、そしてクエスタコン（国立科学技術センター）などが有名です。国立美術館は、国内で最大級の美術館で、特にアボリジニ芸術のコレクションが充実している美術館として知られています。オーストラリアの先住民族であるアボリジニの文化や芸術に興味があるという人はもとより、オーストラリアのことをもっと深く知りたいという人にもおすすめの観光スポットです。この美術館には、他にもヨーロッパやアジアなどの様々な芸術作品が展示されているので、芸術に興味がある人なら誰でも十分楽しめる内容です。バーリーグリフィン湖は、市の中心地にある人工の湖で、バーリーグリフィン湖を中心に主要な観光スポットが点在しています。この湖は人工湖ですが、景色が素晴らしく、高く噴き上げる噴水はとても魅力的です。周囲の観光名所を巡るときの休憩スポットとして、この湖に訪れる人も少なくありません。また、クエスタコンは、国立科学技術センターの名称で、市内のアクセスしやすい場所にあるので、観光に適したスポットです。この施設には、無重力の体験や竜巻の発生を観察できるコーナーがあり、科学を体験できる場所として人気があります。特に子供連れのファミリー層が楽しめる観光スポットと言えるでしょう。「郊外や周辺地域」は、ナマジ国立公園や国立植物園といった観光地が有名です。ナマジ国立公園は、市内から車で40分ほど離れた森林地帯にある自然豊かな公園で、カンガルーやワラビーなどの野生動物を見ることができます。また公園内には古代のアボリジニが残した壁画もあり、豊かな自然や歴史を感じることができるでしょう。国立植物園は、市の中心部から比較的近い場所にあり、豊富な種類の花や植物を見ることができます。園内にはオーストラリア原産の珍しい植物が植えられており、植物が好きな人や植物に癒されたい人におすすめのスポットです。国会議事堂を中心に、美術館や公園、植物園、科学技術センターといった、様々な楽しみ方ができる観光スポットが多数存在しているのがこの地の魅力です。