オーストラリア - ポートマッコーリーについて

ポートマッコーリーは、オーストラリア連邦の南東部に位置する都市です。ニューサウスウェールズ州の県庁所在地として機能しており、都市面積は45平方km・人口が約6万2,000人という中核都市になっています。ポートマッコーリーの東側はタスマン海に面しており、西部は標高1,500m級のビクトリア山地が広がっているため、海洋性気候とステップ気候の2つの気象環境になっているのが特徴です。市街地が広がっている東部の年間の平均気温は約22度と非常に温暖で、海から暖かく湿った空気が流れ込むことから夏にあたる12月から4月の時期は、雨雲が発達しやすくなります。年間の降水量は約150mmであり、水資源にも恵まれた地域です。ポートマッコーリーの南部ではこの気象特性を生かしたココナッツ・オリーブ・ブドウの栽培が盛んで、ココナッツに至っては世界第3位の収穫量を誇っているほどです。関連加工会社もあり、主にココナッツ製粉を製造してアジアやアメリカ・ヨーロッパ諸国に輸出されています。西部一帯はビクトリア山地の麓になるため、年間平均気温は約14度と市街地と比べて大きく気温が下がります。さらに、山から吹き下りる乾燥した空気の影響を受けて雨雲が発生し難く、降水量が少ないのも特徴です。この地域では酪農業が盛んにおこなわれおり、羊やヤギの放牧がなされています。ポートマッコーリーの主要産業は第三次産業にあたる農業・酪農となっており、これらに従事する人々は人口の約65％を占めているほどです。オーストラリア連邦の名産品に名を連ねるココナッツ・羊毛の一大生産地でもあり、都市のGDPは首都シドニーに次いで2番目に多い地域になっています。ポートマッコーリーの主なランドマークは、「ニューサウスウェールズ国際空港」「ロード・ハウ島群」「ボールズ・ピラミッド」「ウォッシュプール国立公園」「ポートマッコーリー駅」の5か所です。「ニューサウスウェールズ国際空港」は、1987年に開港したオーストラリア連邦最大規模の国際空港です。日本・中国・台湾などアジア諸国から、イタリア・イギリス・フランスのヨーロッパやアメリカの主要空港を結ぶ直行便が運航されており、1日240便もの大型旅客機が離発着しています。24時間開港している空港で、昼夜を問わず大勢の観光客が利用するオーストラリア連邦の空の玄関口になっている要所です。「ロード・ハウ島群」はポートマッコーリーの東部にあるタスマン海にある島々で、計42個の島で構成されています。1999年にユネスコ自然遺産に登録された場所であり、自然が創り出した島の造形美を見ることができます。各島に上陸することはできませんが、ポートマッコーリー港から毎日観光船が出航しており、海上から各島を巡ることが可能です。「ポールズ・ピラミッド」は紀元前2世紀頃に建造されたピラミッドで、先住民族であるアボリジニーの神殿です。エジプトにあるピラミッドと同じく三角形の建造物で、内部にはアボリジニーが神として崇めている鷹や太陽を模した壁画が今も残されてます。1992年に世界遺産に指定されており、ポートマッコーリーを代表する観光スポットです。自由に見学することができ、英語だけでなく日本語・中国語・フランス語の案内板も設けられています。「ウォッシュプール国立公園」はポートマッコーリーの南西部にある公園で、約820ヘクタールの広大な敷地内にカンガルーやコアラなど野生動物が暮らしています。原生林が広がってる公園であり、オーストラリア政府による管理がなされているため、観光する際は許可を得てからでないと立ち入れません。許可が下りた際は現地観光ガイドが同伴して、車で公園内を見て回ることが可能です。レッドリストに記載されている貴重な動植物も生息しており、観光スポットとしても人気があるところです。「ポートマッコーリー駅」は市の中心部から市内各地に向かうことができる路面電車・ライトレールの駅です。1990年に開業した駅で、市民の足として大勢の人々が利用しています。全長約58kmでポートマッコーリーにある各観光地にも駅が設けられているので、観光客の利用も目立ちます。ポートマッコーリーの観光でおすすめの場所は「ボンダイビーチ」です。タスマン海に面したビーチでリゾート地にもなっており、外資系のリゾートホテルが計15軒点在しているオーストラリア連邦随一の観光地になっています。飲食店・商業施設も数多くあり、観光とバカンスを同時に楽しめる場所です。