オーストラリア - ブルームについて

ブルームはオセアニアにあるオーストラリア連邦のなかでも西側に位置している街です。西オーストラリア州の最も北側にあるキンバリー地区を構成している町の1つでもあります。ブルームがあるのはダンピア半島の西の付け根にあたり、インド洋に面しています。この街は観光や真珠の養殖がおもな産業です。オーストラリア大陸の先住民であるアボリジニのヤウル人が、この土地が植民地化されるよりも以前から暮らしていて、今でもこのエリアには住んでいます。最初にブルームを訪れたヨーロッパ人は、イングランドの航海者であり作家でもあるウィリアム・ダンピアです。ウィリアム・ダンピアは探検のために、1688年と1699年にこの土地を訪れています。そういった歴史があることから、ウィリアム・ダンピアの名前から付けられた地名は、今でもこの地方の海岸沿いにあるのが特徴です。ちなみにブルームという街の名前はかつて1883年から1889年にかけて、西オーストラリア州の知事を務めていたことのあるフレデリック・ブルーム卿から付けられています。この街では1880年代には真珠貝の採取がはじまり、当時は中国人や日本人などが多く作業に携わっていました。この時代にはブルームにも日本人出身の人たちが多く住んでいた日本人街がありました。現在ではブルーム市内には小規模なチャイナタウンがあります。そして1960年代になると工業や観光産業が盛んになり、街はどんどん発展しました。そして2000年代以降になると、インド洋の北の沖合にある天然ガスを埋蔵しているガス田の開発が活発になっています。そんなブルームの有名なランドマークには、国内線と国際線が利用できるブルーム国際空港が挙げられるでしょう。オーストラリア国内では、西オーストラリア州にある中規模な空港・パース空港や、南オーストラリア州のウェストビーチに位置するアデレード空港などとの間で航空機が運航しているほか、ニューサウスウェールズ州のボタニーベイ市にあるシドニー空港やビクトリア州のタラマリン地区にあるメルボルン空港、そしてブリスベン空港などとも季節運航で就航している空の玄関口となっています。またケーブル・ビーチと呼ばれている広大な砂浜も、このエリアの有名なランドマークの1つとなっている場所です。1889年に東南アジアのシンガポールとブルームを結んでいる、電気通信の送受信用の海底ケーブルがブルームの西に位置するインド洋に敷設されました。そのためブルーム近郊の砂浜には、海底ケーブルが陸揚されている地点があります。そのケーブルにちなみ、この砂浜はケーブル・ビーチと呼ばれるようになったという歴史があります。ケーブル・ビーチの浜辺の長さは22.5キロメートルで、時期によっては海水浴を楽しむ人も多くいる場所です。またタウン・ビーチも、このエリアのランドマークの1つと言えるでしょう。遠浅の渚の夜景が美しいと評判で、「月への階段」と呼ばれる景色が見られることで知られています。観光客にも人気がある場所です。また赤い断崖があることで知られる、海岸のガンシューム・ポイントもこのあたりの有名なランドマークの1つとなっています。ここには白亜紀のものと考えられている恐竜の足跡が残されているのが特徴です。この恐竜の足跡は海の沖合30メートルの場所にあるため、潮位が高いときには見られず、引き潮の時にしか見ることができません。ガンシューム・ポイントという名称は、1801年のガントームの遠征で知られるオノレ・ガントームの名前からとって付けられているものです。ブルームの観光でおすすめな地域は、ブルーム国際空港の南にあるエリアです。ダンピア半島の東側には、海水浴も楽しむことができるタウン・ビーチがあります。このビーチはローバック湾に面していて、観光客も多く訪れている場所です。「月への階段」が見られる時には、屋台が多く出ていて賑わいをみせています。またすぐ近くには公共のバーベキュー場がありバーベキューを楽しむことができるほか、子どもが遊ぶことができる公園もあります。周辺には歴史博物館もあるため、観光の際に立ち寄るのにも適しているでしょう。半島の西には広い砂浜が広がっているケーブル・ビーチがあります。このビーチでも海水浴を楽しむことができるほか、ラクダに乗ることができるツアーがおこなわれていることもあります。ケーブル・ビーチの近くには競馬場もあるのが特徴です。