厳しい大自然と、犬ぞりで有名な「ノーム」

アラスカ州の北西部に位置するノーム。エスキモー文化が受け継がれ、ツンドラが広がる自然豊かなノームには、野生動物たちも数多く生息しています。毎年厳しい冬がやってくるこの街は、750kmにも及ぶ犬ぞりレースのゴール地点としても有名です。かつてこの地に住んでいたイヌイットがジフテリアにかかったとき、猛吹雪で飛べなかった飛行機の代わりに血清を届けたのが、犬ぞりでした。血清を運んだ最後のそりで先導を務めた犬、バルトをはじめ、人々はその栄誉をたたえて3頭の犬の彫像をつくりました。そんなノームではフリッツという犬の彫像を見ることができます。

ノームの歴史

1898年、ノームにやってきたスウェーデン人とノルウェー人のグループが、金を発見しました。これがノームのゴールドラッシュのはじまりです。1年で人口が1万人に膨れ上がり、サンフランシスコやシアトルから船で訪れる人が後を絶ちませんでした。1900年代に入ると、ゴールドラッシュの勢いがさらに増していきます。たったの10年で街の人口は2倍の2万人にまで及びました。当時のノームはアラスカ準州のなかで最も多くの人口を抱える都市として繁栄。そこでアメリカ政府は人口の整理を行い、厳しい冬が訪れるノームに住まいを持たない人々を、強制的に退去させました。

ノームの経済

ゴールドラッシュ時代に幕を下ろした1962年。それから今日にいたるまで、ノームの経済を支えてきた主な産業は漁業と観光業です。ベーリング海に面しており、ゴールドラッシュ以前から行われた漁業は今も変わらず暮らす人々の生計を支えています。また、観光業に大きく影響しているのが、いまもノームに伝わるエスキモー文化と犬ぞりです。特に3月になると国際的にもっとも有名な犬ぞりレース「アイディタロッド犬ぞりレース」が開かれ、ゴール地点である街は観客たちでにぎわいます。

ノーム行きの格安航空券について

日本からノームまでの直行便はありません。アメリカやカナダの各都市を経由してアラスカ州アンカレッジに入り、そこからノームへ行くのが一般的なルートです。よりリーズナブルな航空券をお求めの方には、デルタ航空がおすすめ。その場合、ソルトレイクシティやミネアポリスからアンカレッジを経由するルートになります。ほかにもシンガポール航空や大韓航空など、たくさんの航空会社が就航しておりますので、経由地や所要時間を見ながら価格を比較してみるのも良いでしょう。