ウポポイとは?  |  アイヌ文化を学べる空間

画像出典:kata716 / PIXTA(ピクスタ)

ウポポイとは? | アイヌ文化を学べる空間

ウポポイ(民族共生象徴空間)とは、北海道白老郡白老町に2020年7月にリニューアルした「国立アイヌ民族博物館」などから構成される、アイヌ民族の文化を今に伝える空間です。

このウポポイでは太古の昔より北日本と極東ロシアにまたがる北方地域に暮らしてきたアイヌ民族の暮らし、文化を体験・体感しながら学ぶことができますよ。

今回はそんな「ウポポイ(民族共生象徴空間)」のアクセスや見どころ・入場券の料金や予約方法をご紹介いたします。

※本記事の料金・時刻等の情報は2021年5月現在のものです。

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ウポポイとは? | アイヌ文化を学べる空間

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ウポポイとは?

施設の愛称の「ウポポイ」とはアイヌ語で「大勢で歌うこと」を意味しています。
2018年に閉館したアイヌ民族博物館(ポロトコタン)が2020年7月、国立アイヌ民族博物館などに生まれ変わりました。

「ウポポイ」の正式名称、民族共生象徴空間の名前が示す通り、「ウポポイ」は、アイヌ民族独自の文化を後世に伝えることを目的とした空間です。
そして、「ウポポイ」は過去に大学の研究室に所蔵されていたアイヌの方々の遺骨や副葬品を保管・慰霊する施設という側面も持っています。

▼PRキャラクター「トゥレッポん」

「トゥレッポん」というゆるキャラが「ウポポイ」のPRキャラクターです。「トゥレッポん」は、オオウバユリをモチーフにした女の子。かわいいですね。

ウポポイのチケット料金・予約方法

ウポポイの入場には入場日の事前予約が必要です。十分に空きがあれば急に訪れても入れる場合はありますが、予約サイト(外部サイト)での事前申し込みをしておいた方が無難でしょう。
国立アイヌ民族博物館にも入館したい場合はさらに別途予約が必要です。国立アイヌ民族博物館予約サイトはこちら(外部サイト)

入場料金は大人1,200円、高校生600円(20名以上で団体割引あり)となっています。中学生以下、障がいをお持ちの方とその介護者1名は無料です。
なお、入場料が無料になる場合でも入場整理券(無料)が必要ですよ。

ただし、「エントランス棟」と「いざないの回廊」、「歓迎の広場」の3施設は入場料なしで利用できます。

ウポポイの園内施設を紹介

ウポポイの玄関となる「いざないの回廊」と、自由に飲食やショッピングを楽しめる「歓迎の広場」を抜ければエントランス棟です。
エントランス棟にはチケット売り場やレストラン、ショップがあります。なお、エントランス棟までのエリアは入場券を購入しなくても楽しめます。

有料エリアに入って、まず正面に見えるのが「国立アイヌ民族博物館」です。
エントランス棟の左脇(国立アイヌ民族博物館脇)で道は二手に分かれ、さらに左手に行くと体験交流ホールと体験学習館があります。
そして、分かれ道を右に向かえばチキサニ広場があり、その奥にポロト湖の姿を見ることができます。

博物館を右手に眺めながら進めば、イベントが開催される「屋外ステージ」、伝統工芸が楽しめる「工房」やアイヌ民族の村「伝統的コタン」がありますよ。

国立アイヌ民族博物館

国立アイヌ民族博物館展示物

出典: kata716 / PIXTA(ピクスタ)

国立アイヌ民族博物館は日本の国立博物館としては最も北に位置する施設です。

アイヌ民族の側に立った視点から3万年前~2020年という長い年月の歴史、そしてアイヌの人々のことばや暮らしといった6つのテーマ展示を画像や動画も交えながら学習することができます。

そして、博物館のミュージアムショップでは博物館オリジナルグッズやアイヌ民族伝統の工芸品を販売しています。

▼館内や園内のアイヌ語表記に注目

国立アイヌ民族博物館や園内では表記が日本語よりもアイヌ語が主役です。エレベーターといった本来アイヌ語にないものも意訳していますよ。

ウポポイの体験交流ホール

体験交流ホールではアイヌ古式舞踊、ムックリ(口琴)などの演奏を見学可能です。
そして、夏季の夜には「カムイ シンフォニア」と題してプロジェクションマッピングショーもあります。

伝統的なアイヌ民族の美が現代技術によって鮮やかに表現されるさまは圧巻ですよ。

ウポポイの伝統的コタン

アイヌのコタン(村)

出典: kata716 / PIXTA(ピクスタ)

野田サトルさんの大ヒット漫画「ゴールデンカムイ」の世界に迷い込んだかのようなアイヌの家屋「チセ」が建っています。
この「チセ」が5棟集まって「コタン」(村)を形成していますよ。

コタンという名前は、神居古潭(カムイコタン 神の住む村:旭川市)や色丹(シ・コタン 大きな村:北方領土)といった地名に残っています。

自然とともに生きてきたアイヌ民族の暮らしが建物だけでなく、このコタンで行われる儀礼への参加や見学を通じて肌で感じることができます。
また、アイヌの民族衣装を着て記念撮影もOKですよ。

▼工房で木彫と刺繍の実演・体験も可能

コタンより入口寄りにあるウポポイの工房では、アイヌ民族に伝わる伝統技能を解説と映像付きで紹介しています。また、実演が行われる場合もありますよ。
そして実演を見るだけでなく、木彫や刺繍の体験をすることもできます。

ウポポイのおすすめランチ

園内には「ヒンナヒンナキッチン 炎」、「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」、「カフェ リムセ」という3つの飲食店があります。
なお、有料エリアに入らずとも飲食店のみの利用ならば入場料はかかりません。

▼ヒンナヒンナキッチン 炎

「ヒンナヒンナキッチン 炎」では北海道産の食材を主に使用しています。アイヌ由来の食材を使用したり、アイヌ民族伝統の調理法を駆使したりしたメニューもあります。

▼焚火ダイニング・カフェ ハルランナ

「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」は、アイヌ民族伝統の薬草(エントやシケレペ)などを使用した創作料理が特徴です。
シカ肉や北海道産ラムをメインにした料理を味わえますよ。

▼カフェ リムセ

「カフェ リムセ」では、鹿肉カレーやオハウ(温かい汁物)をいただくことができます。
※「リムセ」の「ム」の字は正確には小文字

ウポポイのお土産

ウポポイでのお土産は、オリジナルのアイヌ文様の豆皿やトートバッグといったグッズが人気ですよ。ウポポイ限定のお菓子もあるので見逃せません。

これらの製品は、無料エリアにある「ショップ ニエプイ」、「sweets cafe ななかまど イレンカ」のほかに有料エリアの博物館内「国立アイヌ民族博物館ミュージアムショップ」で購入することができます。

ウポポイへのアクセス情報

ウポポイのある白老町へはレンタカーや自家用車、高速バス、鉄道(JR室蘭本線)でアクセス可能です。
札幌市内や新千歳空港からウポポイへのそれぞれの交通手段についてご紹介します。

▼レンタカー・自家用車でのアクセス

札幌市内や新千歳空港からは道央自動車道「白老IC」の利用が便利です。「白老IC」からは車で6分ほどで到着します。

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▼高速バスでのアクセス

札幌駅や大谷地バスターミナルから「高速おんせん号」が1日2往復(そのうち1往復は2021年5月現在新型コロナウイルスの影響で運休中)運行しています。
このバスを使えば「ウポポイ」にダイレクトアクセス可能です。

▼列車でのアクセス

JR白老駅の画像

出典: 川村恵司 / PIXTA(ピクスタ)

札幌駅から出発するJR北海道の室蘭行き特急「すずらん」と一部の函館行きの特急「北斗」がウポポイ最寄りの白老駅に停車します。
新千歳空港からは快速エアポートや普通列車に1駅だけ乗車し、南千歳駅で「すずらん」や「北斗」に乗り換えてください。白老駅からウポポイまでは徒歩10分ほどです。

札幌方面から普通列車の場合は苫小牧駅で乗り換えとなります。

▼ウポポイ周辺のスカイチケット観光ガイド

◎ウポポイまとめ

ウポポイは正式名称の「民族共生象徴空間」という名前の通り、お互いの民族同士が共存・共栄できる社会を目指しています。

自然を崇拝し、自然とともに生きてきたアイヌ民族の暮らしぶりは現代の私たちにも自然との関わり方のヒントをくれます。
温故知新という言葉があるように、ウポポイでアイヌの人々の暮らしから学ぶことは多いはず。

ぜひ「ウポポイ(民族共生象徴空間)」にいらしてみてください。

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