名称:ヴォルビリスの古代遺跡(Archaeological Site of Volubilis)
住所:Route de Volubilis, モロッコ
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/836/
モロッコ北部のメクネス州はオリーブやブドウ畑の広がる豊かな場所。その広大な農地の中に埋もれる様に世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」が存在しています。古代遺跡と言うだけあって、歴史は紀元前40年頃まで遡りますが、保存状態は良く、観光客に人気がある世界遺産です。
当時ローマ帝国の支配下にあった北アフリカ。カラカラ帝時代に造られたの凱旋門・ユピテル神殿・浴場・サウナの跡が特に見どころ。また美しいモザイクタイルが広がっているのも印象的です。ここでは世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」をご紹介します。
目次
【モロッコ世界遺産】ヴォルビリスの古代遺跡|豊かな大地に残る悠久の遺跡
ヴォルビリスの古代遺跡とは?
「ヴォルビリスの古代遺跡」はアフリカ大陸モロッコ王国のメクネス州北部にある世界遺産です。40ヘクタールというモロッコでも最大規模の遺跡で、2.3kmもの城壁に囲まれています。
ヴォルビリスは紀元前40年頃、ローマ帝国の属国として生まれた都市です。しばらくの間、繁栄をし続けていましたが、3世紀末ベルベル人の圧迫などの理由から衰退してしまいました。しかしその際、大きな争いが起きなかったため、いまでも当時の様子を十分に想像できるほどの状態が残っています。
途中、1755年に起こった大地震で一部損壊してしまいましたが、カラカラ帝の凱旋門・バシリカ・公衆浴場・モザイク画など数多くの遺跡が見られますよ。この辺りは昔から豊か農村地帯が広がり、小麦やオリーブなど果実が豊富に収穫できました。それも、街を形成するくらい反映した理由として考えられています。
1997年には、その歴史的価値が認められ世界遺産に登録されました。ヴォルビリスの古代遺跡は、モロッコが誇る悠久の歴史を感じることができる場所としてもおすすめです。
ヴォルビリスの古代遺跡へはグランドタクシーでアクセス
日本からモロッコへの直行便はないので、パリ・ローマ・フランクフルトなどのヨーロッパ主要空港、またはドバイやアジア諸都市での乗継が必要です。またモロッコ最大の都市カサブランカの空港へのフライトがオススメです。
カサブランカから国内線でフェズやメクメスへ移動し、そこからタクシーをチャーターするのが一般的な行き方です。ヴォルビリスの古代遺跡の滞在時間によって値段が変わりますが、1時間だとすべて見ることができません。
ヴォルビリスの古代遺跡のおすすめポイント①:オルフェウスの家と中庭とメインストリート
広大な規模と保存状態の良さから、見どころの多い「ヴォルビリスの古代遺跡」ですが、最大の目玉は美しく残るモザイクです。
モザイクが描かれている場所はかつて貴族たちが生活をしていた邸宅で、実にさまざまなシーンがタイルにより描かれていますよ。当時の生活感を伝えるという意味では貴重な資料ともなっています。フォトジェニックですので、写真もぜひ撮ってくださいね。
「オレフェウスの家」ではオルフェウスの奏でる音楽に誘われて、象など森の動物達が集まってくる様子が見られます。デクマヌス・マキシム通りとよばれるメインストリートの両側にもイルカ、鹿などの動物たちや生贄とされた動物が描かれていますよ。中にはタコもいるので探してみてくださいね!
メインストリートの入り口にはカラカラ帝の凱旋門やカラカラ帝の肖像などもあり、ヴォルビリスの古代遺跡の世界遺産の中でも見どころが集中するスポットです。
ヴォルビリスの古代遺跡のおすすめポイント②:オリーブオイルの油絞り器
世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」は昔から農村地帯として栄えた場所。ローマ帝国時代にも、きっとそういった土地柄に魅力を感じたのでしょう。
残されている農業遺跡の中でも「オリーブオイルの油絞り器」は見ごたえ抜群。絞り器のくぼみにオリーブの実を投入し、取っ手の着いた石で絞り、絞られたオリーブオイルは溝から流れでて横に溜まるそうです。昔からの知恵が垣間見えますね。紀元前にこの絞り器を作ったというのも驚きです。
◎モロッコの世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」まとめ
モロッコの世界遺産「ヴォルビリスの古代遺跡」をご紹介しました。紀元前の古代遺跡にもかかわらず、とても保存状態が良いこの世界遺産は遺跡好きにオススメの場所です。日本からは遠く離れていますが、行く価値がありますよ。