フィリピン - ジェネラルサントスについて

ジェネラルサントスは、フィリピン南部にあるミンダナオ島の最南部に位置する南コタバト州に属する都市です。南コタバト州が海に突き出した地形の部分にあたり、南と西からサランガニ州に挟まれています。サランガニ湾を見下ろし、南コタバト州にとって非常に重要な港湾を抱えている港町です。12007年時点ではバランガイ(集落)は26で、約53万人の人々が暮らしています。

ジェネラルサントスでの主な産業は、マグロを中心とした漁業です。日本人に多くが聞きなれているキハダマグロ、その稚魚がサランガニ湾には回遊しているのです。そのため、その周囲はマグロの好漁場となっています。お寿司屋さんで並ぶような刺身用のマグロをここで加工し、輸出するマグロ産業が盛んです。おもな輸出先はもちろん日本です。この産業があることでこの街は「フィリピンのマグロの首都」の異名を持っています。ジェネラルサントスの漁港における一日の水揚げ量は、フィリピン国内最大を誇っており、新鮮な魚介料理を食べられる街として人気なのです。

また、漁業に限らず農業も盛んで、フィリピン国内の他の地域と比較して台風被害が少ないため、米やアスパラガス、パイナップルなどの熱帯果実や野菜、切花高値で取引される農産物も多く生産しています。

ここジェネラルサントスの地名の由来は、1939年のパウリーノ・サントス将軍が移住してこの地域を開発していったことに由来します。ちなみに現在、サントス将軍の孫はジェネラルサントスで有数のマグロ業者です。

ジェネラルサントスでは、2月に行われるカリランガン・フェスティバルというお祭りが盛んです。「カリランガン」とは「祭り」を意味する言葉で、伝統的な市の文化を年長者から若い人々へと引き継ぐ役目も担っています。また、マグロ産業が豊かな街ならではのお祭りもあり、毎年9月にはマグロ産業を祝うツナ・フェスティバルが行われ、マグロの形のフロートが市内を巡るという珍しい光景を見ることができます。それでは、ジェネラルサントスにある名所をいくつかご紹介していきましょう。

・クイーン・ツナ・パーク
ジェネラルサントスの市街地南側に位置し、海に面したところにあるのがこのクイーン・ツナ・パークです。マグロの首都ジェネラルサントスなれではのテーマパークですね。マグロをモチーフにしたアーチ状の入り口が観光客を出迎えてくれる、海の景色が気持ちいい公園です。しかも、園内には無料でくつろげる海の家もあるのです。海の家でのんびり過ごした後は、園内にある数々のオブジェを見ながらお散歩しましょう。海辺の公園なのにゾウやキリンがいるというシュールさがまた面白く、一緒に写真を撮るのも楽しいですね。もちろん、ここも立派なビーチなので泳ぐことができます。フィリピンに来たからには水着は忘れず持っていきましょう。

・ジェネラルサントス広場
ここは、街の中心にある市民の憩いの場です。広場の真ん中には、フィリピンのヒーロー、独立運動で活躍した革命家であるホセ・リサールの銅像が立っています。広場は緑が多くのんびりできる場所なので、ゆったりお散歩などもおすすめです。また、市民の憩いの場というだけあって、周辺にはレストランやお店が多数存在します。気になるお店を見つけてジェネラルサントス自慢の魚介料理でランチをするのも素敵ですね。

・ジェネラルサントス市営漁港

刺身やツナ缶など、様々なマグロ商品を日本に輸出しているジェネラルサントスの主要な港です。市営の漁港ではありますが、事前に服装を準備して検閲所で許可を取れば水揚げやセリを見学することができます。朝早い時間であればマグロの水揚げも見ることができるかもしれません。もちろん、許可などが必要ない観光客向けの市場も南側の方にあります。水揚げが見れるとは限りませんが、この街なれではの豊富な魚介類にお目にかかれることでしょう。購入することもできるので、キッチン付きのお宿に泊まる方はせっかくなので買ってみるのも良いですね。

以上のように、港の観光スポットが充実しているジェネラルサントスでは、新鮮な魚介を思う存分楽しみ美味しく食べることができます。そして、市役所周辺には宿泊施設が固まっており、特にゲストハウスのようにペンションやキャビンが多くあります。もちろんホテルも複数ありますが、偶にはペンションなどを利用してみるのも一興ですね。キッチン付きのお宿をあえて選んで、漁港で買った魚介でのんびり夕食を楽しむのもまた一興です。港や観光スポットが近いのでアクセス良好です。