名称:オールド・ハバナ(ハバナ旧市街)
住所:Old Havana, La Habana Vieja
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/204
ヘミングウェイの小説『老人と海』の舞台ともなったキューバ。観光地としても人気があるキューバは、アメリカのフロリダの近くに位置し、ハバナに首都を置きます。かつてはスペインの植民地であり、アメリカの支配下に置かれた時期もありましたが、1959年にはキューバ革命が起こり、真の独立国家としての歩みを始めました。複雑な歴史背景を持つキューバですが、2015年にアメリカとの国交が正常化されたことがきっかけで現在、観光地としてもとても人気が高まって来ているんですよ。
そんなキューバには世界遺産もたくさん。歴史ある街並み、そして一度は身を置きたい大自然など、キューバのおすすめ観光スポット、一挙に12選ご紹介いたします。キューバを観光するなら、ぜひご参考にしてみてくださいね。
目次
必ず行きたくなる!キューバのおすすめ観光スポット!12選ご紹介
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1.オールド・ハバナ(ハバナ旧市街)(ハバナ)
なにを置いても外せないキューバの観光スポットは、オールド・ハバナ(ハバナ旧市街)。入植したスペイン人がハバナ湾に面した土地に1519年に建設したのが、歴史のはじまりです。立ち並ぶ建築物はバロック様式、アールデコスタイル、新古典様式、そしてモダニズム建築と、時代様式も様々。今日に至るまでの時代の移り変わりを一望できます。そんなオールド・ハバナは、1982年に四つの要塞(モロ要塞、プンタ要塞、フエルサ要塞、カバーニャ要塞)とともに、「ハバナ旧市街とその要塞群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。
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オールド・ハバナの街並みをのんびりと歩きながら楽しむのも、おすすめの観光です。近くには博物館や劇場、また旧国会議事堂などもあり、見どころ満載。キューバに来たら、まずはオールド・ハバナを観光することをおすすめします。
2.ビエハ広場(ハバナ)
ここからは、オールド・ハバナに関係のあるスポットを中心に紹介していきましょう。まずは、オールド・ハバナの中心に位置するビエハ広場。「ビエハ」はスペイン語で「古い」を意味します。その名の通り、16世紀後半からの古い歴史を持つビエハ広場では、4世紀以上にわたる時の名残を感じることができます。
今ではおしゃれなオープンカフェやレストランがたくさん並ぶ、ビエハ広場。色鮮やかな建物も魅力的ですよ。レストランではバンド演奏も楽しめます。広場の真ん中にある大理石で出来た噴水は、18世紀に造られたものを模したもの。イタリア出身の彫刻家である、ジョルジョ・マッサーリが造りました。レストランから奏でられる音楽を楽しみながら、ゆっくりと過ごすのもいいですね!
名称:ビエハ広場
住所:Plaza Vieja
3.革命広場(ハバナ)
キューバおすすめ観光スポット3つ目は、革命広場です。国家評議会議長の演説なども行われており、キューバにおける重要な政治の場ともなっています。
まず目に入ってくるのは、内務省の壁に描かれたチェ・ゲバラ。ここで写真を撮る人も多く見られます。革命広場の北側にある星型の塔は、ホセ・マルティ記念館です。キューバ独立革命の英雄であると共に、ラテンアメリカにおける近代文学の先駆者としても知られるホセ・マルティの業績がおさめられています。かつては共産党のオフィスとして使われていたんですよ。最上階には展望台もあり、ハバナの街を一望できます。
ハバナ旧市街からは歩いて1時間ほどかかるので、バスやタクシーで向かいましょう。夏場は、陽射し対策も気をつけて。
名称:革命広場
住所:Revolution Plaza, La plaza de la revolucion, La Habana
4.四つの要塞(ハバナ)
さて海に近いハバナは、かつて要塞都市としての性格も持っていました。都市の建設まもない16世紀、フランスの海賊に街が焼き討ちにあった経験を教訓にして、およそ200年近くの歳月をかけてオールド・ハバナを守る四つの要塞が建築されていったのです。その四つの要塞をそれぞれ、紹介していきましょう。
◆モロ要塞
四つの要塞の中でも、ハバナ湾の入り口最前線を防衛するために造られたのが、モロ要塞です。「カリブ海最強の砦」と呼ばれたモロ要塞は、高さ20mの城壁を誇りました。
今日では観光地として、世界各国から多くの人が訪れるモロ要塞。要塞の内部は、4つの展示室からなる博物館になっており、レストランやショップも併設されています。歴史に想いを馳せながら美しいカリブ海も眺めることができるモロ要塞は、最高の観光スポットでしょう。ぜひキューバ観光の候補にしてみてくださいね。
名称:モロ要塞 Castillo de Los Tres Santos Reyes Magos del Morro,La Habana
住所:Via Monumental y Carretera
◆フエルサ要塞
フエルサ要塞は、ハバナを守ってきた4つの要塞の中でも、1558年建造と最も古い要塞です。
このフエルサ要塞、周囲が堀で囲まれた珍しい造りとなっています。当初は木造だったのですが、フランスの海賊船に襲撃を受けた際に焼失してしまいました。そこでサンゴ石を用いた堅固な石造りで再建され、現在の姿となりました。
1977年には、キューバの海や歴史を知ることができる博物館も造られました。ぜひ観光に訪れてみて下さいね。
名称:フエルサ要塞
住所:Avenida del Puerto y Calle O’Relly
◆カバーニャ要塞
オールド・ハバナを守る4つの要塞の中でも、最も新しく造られたのが、このカバーニャ要塞。1763年に建造されました。約150年間、毎日大砲の儀式が続けられています。
カバーニャ要塞の近くには武器博物館があり、屋外にも武器の数々が展示されています。建物は石造りでしっかりしており、高台もありそこから見る眺めはとても綺麗です。世界遺産にも登録されているカバーニャ要塞、大砲の儀式は観光する価値ありますよ。
名称:カバーニャ要塞 Fortaleza de San Carlos de la Cabaña
住所:Via Monumental y Carretera de la Cabaña
◆プンタ要塞
モロ要塞の対岸に造られたのが、プンタ要塞。モロ要塞とは違う高さから、敵を挟み撃ちするために造られました。プンタ要塞からは、カリブ海とモロ要塞、ガバーニャ要塞を一望することができます。博物館もあり、そこではガリレオ船の模型やトレジャー船から引き揚げた宝石やコイン、また大砲などが展示されています。ここからのカリブ海とハバナ旧市街の眺めは、忘れられない眺めになるでしょう。
かつては数多くの海賊船からハバナを守ってきました。そんな歴史を感じることができるプンタ要塞は景色も最高ですよ。ぜひ一つの観光の候補としてみてはいかがでしょうか?
名称:プンタ要塞 Castillo de San Salvador de la Punta
5.カピトリオ(旧国会議事堂)(ハバナ)
キューバのおすすめ観光スポット6つ目は、カピトリオ(旧国会議事堂)です。アメリカの支配下にあった1929年に建設されたカピトリオは、ワシントンD.Cの連邦議会議事堂、パリのパンテオン、ローマのサン・ピエトロ大聖堂に着想を得て建築されました。新古典様式で造られており、ドームの高さは91.73mにもなります。
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ドームの中に入ると、「レプブリカ(共和国)」という題の女性のブロンズ像が飾られています。高さ15mのこの像は、造られた当時は世界で2番目の大きさだったそうです。ドームの下には、キューバの国道の起点としてダイヤモンドが埋め込まれています。現在はレプリカですが、もともとは、最後のロシア皇帝であったニコライ2世の所蔵品が埋め込まれていたんですよ。25カラットあるこのダイヤモンド、現在はキューバ中央銀行で保存されています。
かつてのキューバを偲ぶことが出来るカピトリオ。キューバ観光でぜひ足を運びたいスポットですね。
名称:カピトリオ
住所:Calle Industria y San Jose
6.ハバナ大劇場(ハバナ)
出典: Hernando Enrique Delgado Abuchar
カピトリオの近くにあるのが、ラテンアメリカ諸国の中でも古い歴史を持つ、ハバナ大劇場。その歴史は1838年に始まりました。当時はタコン劇場という名前だったこの劇場、その美しさと名だたる出演者の活躍によって、国中にその名が知れ渡りました。20世紀初頭には世界的女優である、サラ・ベルナールと、エレオノーラ・ドゥーゼのふたりも、この劇場で演じています。1960年からは、大劇場で国際バレエフェスティヴァルが開催されるようになりました。
何度かの改修ののち、今日では「《アルシア・アロンソ》ハバナ大劇場」という名前に変わり、キューバ国立バレエ団の本拠地ともなったハバナ大劇場。ガルシア・ロルカの名を冠した円蹄形の大ホールを中心に、オペラやバレエなど様々な公演がおこなわれています。
夜になると外観がライトアップされて、美しさと華やかさを増すハバナ大劇場。ぜひ、キューバの観光プランに組み込んでみてくださいね。
名称:ハバナ大劇場
住所:Calle Paseo del Prado esq. San Rafael
公式・関連サイトURL:http://www.balletcuba.cult.cu/gran-teatro-de-la-habana/
7.サン・クリストバル大聖堂(ハバナ)
キューバおすすめ観光スポット7つ目は、サン・クリストバル大聖堂です。1519年にハバナの街が創建されてから、聖クリストバルの指揮のもと、教会が建築されていきました。しかし、度重なる海賊の襲撃によって、ハバナの教会は何度も破壊されたという歴史を持っています。
1748年になって、イエズス会は教会の建築に着手しました。1777年に完成したものが、いまのサン・クリストバル大聖堂、通称「ハバナ大聖堂」の原型です。20世紀に入り、1946年から49年の間に補修がおこなわれ、現在に至っています。
敬虔な祈りの場である、サン・クリストバル大聖堂。キューバに来たなら、訪れたい観光スポットですね。
名称:サン・クリストバル大聖堂
住所:156 Empedrado, La Habana
8.ヘミングウェイ博物館(ハバナ)
1928年にキューバを訪れて以来、この地に見せられた文豪ヘミングウェイ。彼の歩んだ軌跡を辿ることができるのが、サン・フランシスコ・デ・パウラにある、ヘミングウェイ博物館です。ヘミングウェイは、この家で『老人と海』を書き上げました。立ったまま執筆に使ったというタイプライター、今でもこのヘミングウェイ博物館で見られるんですよ。
庭に出てみると、ヘミングウェイの愛した船であるピラール号や、50匹を超えて飼っていた愛猫の墓も。ヘミングウェイ博物館から車で10分ほどで、『老人と海』の舞台になったコヒマル海岸に行くことも出来るので、本を片手に訪れるのも、忘れられないキューバ観光の思い出になるでしょう。
名称:ヘミングウェイ博物館 Museo Ernest Memingway
住所:Finca La Vigia, San Francisco de Paula
公式・関連サイトURL:http://www.hemingwaycuba.com/finca-la-vigia.html
9.アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園(アンタナモ州、オルギン州)
キューバ最東端の街、パラコアから35kmのところに、アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園があります。「フンボルトペンギン」の名前の由来にもなったドイツの地質学者、アレクサンダー・フォン・フンボルトがキューバを訪れたことから、彼の名前をスペイン語読みして、この名前が付けられました。
▶ ヘミングウェイが愛してやまなかったアレハンドロ・デ・フンボルト国立公園
その広さ、自然の多様性、そして進化におけるユニークなプロセスが見られる動植物などが認められ、アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園は2001年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。陸地だけでなく、河川も含まれているアレハンドロ・デ・フンボルト国立公演には、世界最小のカエル、世界最小のハチドリなど、ここでしか見られない動物もたくさん。
公共交通機関はないので、ツアーで向かいましょう。45分から4時間までの3コースで、公園内を探索することもできますよ。
名称:アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園 Parque Nacional Alejandro de Humboldt
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/839
10.ビニャーレス渓谷(オルガノス山脈)
キューバの最西端、ピナール・デル・リオから約30kmのところにあるビニャーレス渓谷。どことなく愛らしいフォルムをした丸い山が並ぶ、独特な景観を持つビニャーレス渓谷の周囲には、伝統的な農法で栽培を続けてきたたばこ農園が広がります。斜面には鍾乳洞や洞穴がいくつもあり、中でもインディヘナの洞窟はかなりの大きさ。洞窟の中を船で探検することもできますよ。豊かな自然と、伝統ある文化の融合が認められ、1999年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。
▶ キューバの絶景、世界遺産 ビニャーレス渓谷を満喫しよう!
ビニャーレス渓谷では、「ムラル壁画」と呼ばれる、渓谷の岩肌に描かれた色鮮やかな壁画も見どころのひとつ。1961年に、フィデル・カストロへの想いを寄せて、ディエゴ・リベラとその弟子によって描かれました。魅力あるビニャーレス渓谷、ハバナから日帰りのバスツアーがあるので、キューバ観光のプランにぜひ組み込みたいですね。
名称:ビニャーレス渓谷 Valle de Viñales
11.バラデロ(バラデロ)
ハバナから東のイカコス半島に位置するバラデロは、キューバ国内でもとても人気のある観光スポット。白い砂浜が約20kmも続く、キューバ最大のビーチリゾートになります。1930年代はアメリカ人富裕層別荘地でしたが、1959年のキューバ革命以降は別荘のオーナーらは亡命したため、残った別荘は観光客のための宿泊施設となりました。
どこまでも青く澄み渡る海での海水浴や、白砂のビーチでの日光浴。陽射しの中、パイナップルとココナッツの甘く、香り高いピニャコラーダを飲むのもいいですね。豊かな時間がバラデロのビーチには満ちています。のんびりビーチリゾートを満喫したいあなたにおすすめの、キューバ観光スポットですよ。
名称:バラデロ Varadero
12.グランマ号上陸記念国立公園(グランマ)
1999年、キューバで一番最初にユネスコの世界自然遺産に登録された、グランマ号上陸記念国立公園。ちょっと変わった名前ですが、1956年にフィデル・カストロらが上陸した際に乗っていた船の名前に由来しています。
▶ キューバの革命の司令部が残る!世界遺産グランマ号上陸記念国立公園
高低差540mにもおよぶ世界最大規模の石灰岩の海岸段丘が、世界自然遺産に登録されたポイント。この美しい大自然と、固有種を多く含む動植物があなたを迎えてくれるでしょう。キューバに訪れた際はぜひグランマ号上陸記念国立公園の大自然に触れてみてはいかがでしょうか。
キューバの最東端に近いカガヤナボ湾に面したグランマには、バヤモ空港からタクシーで向かうのがいいでしょう。足を伸ばしても訪れてみたい、グランマ号上陸記念国立公園です。
名称:グランマ号上陸記念国立公園 Parque nacional Desembarco del Granma
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/889/
◎まとめ
キューバのおすすめ観光スポットをお届けしてきました。キューバには、ここでご紹介しただけでなく、あわせて9つの世界遺産が登録されています。カリブ海に浮かぶ輝く宝石のようなキューバ、ぜひとも一度は訪れてみたい国ですね。
バルデロの海でのんびりするのもいいし、オールド・ハバナで街歩き観光を楽しんだり、四つの要塞を巡ってみたりするのもおすすめの過ごし方。歩き疲れた時には、キューバ特産のラムで作られた冷たいモヒートで喉を潤すのも、キューバ観光の楽しみのひとつになりますね。『老人と海』を読みながら、キューバへの旅に想いを馳せてみてはいかがでしょう。あなたをいつでも、キューバの青い海は待っていますよ。