カリブの真珠!キューバの世界遺産「ハバナ旧市街とその要塞群」を歩こう

画像出典:spinna / PIXTA(ピクスタ)

カリブの真珠!キューバの世界遺産「ハバナ旧市街とその要塞群」を歩こう

カリブ海の島国キューバの首都ハバナは、現在人口200万を数える大都市です。そのはじまりは、1519年にスペイン人がこの地に港を開いたことによります。そのため、当初の旧市街をオールド・ハバナと呼んで、それ以外のエリアと区別しています。

オールド・ハバナの前には、出入り口は狭く、奥は広い天然の良港の入り江となっているハバナ湾があります。この湾口には、港を守るための4つの要塞が築かれました。旧市街には、17~18世紀のバロック様式や新古典主義、アメリカから伝わったモダニズム・アールデコとさまあまな時代の建築群が立ち並びます。これらの街並みと要塞軍が、1982年に世界遺産に登録されました。

目次

カリブの真珠!キューバの世界遺産「ハバナ旧市街とその要塞群」を歩こう

目次を閉じる

ハバナ旧市街とその要塞群とは?

出典: urf / PIXTA(ピクスタ)

オールド・ハバナの港は、1519年にスペインによって建設されました。その後、中米で集められた金銀財宝を、ヨーロッパ本国へ運び出す積出港として発展。同時に、海賊による襲撃や収奪に悩まされるようになりました。ハバナ湾の入り口は1か所だけなので、湾口の両岸に、1590年までに3つの砦が築かれました。

18世紀になると、ハバナはキューバ全体の中心都市として整備されます。大学や造船所が建設されただけでなく、1740年には城壁が、そして1763年にはオールド・ハバナの4つの城塞のうち、最後のカバーニャ要塞が建造されます。18世紀後半以降になると近代化が進み、ハバナの市街は次第にオールド・ハバナの外側に拡大します。。

ハバナ旧市街でもっとも遅くに建てられたのは、1929年に完成したカピトリオで、1959年のキューバ革命まで国会議事堂として使われていました。

ハバナ旧市街とその要塞群へのアクセス

日本から直行便の運航がないため、メキシコシティ乗継ぎのアエロメヒコやトロント乗継ぎのエアカナダを利用するのが一般的です。

2016年12月からは米国本土とハバナを結ぶ定期航空便が再開する予定。空港から市内へは定額制タクシーか、市バスでおよそ1時間です。

ハバナ旧市街とその要塞群おすすめポイント①:要塞群

出典: motchie / PIXTA(ピクスタ)

カリブの富が集積するハバナは、イギリスやフランスの海軍、あるいはカリブの海賊たちの格好の標的となり、襲撃が繰り返されました。そこでスペインは守りを強固にするため、湾の両岸に要塞を次々に設け、カリブ海最強の防衛線を築いたのです。

最初に建てられたのがフエルサ要塞で、完成当初は木造でしたが、海賊に焼き討ちにあったのでサンゴ石造に改められました。次に建てられたのがモロ要塞。運河から侵入しようとする敵を阻むために築かれたもので、当時はカリブ海最強の砦といわれました。モロ要塞の対岸にあるのがプンタ要塞です。モロ要塞とは太い鉄の鎖で繋がっていて、敵が侵入してくると鎖をあげて船が通れないようにしました。

3つの要塞は海からの敵を防御していましたが、オールド・ハバナは1762年に陸路から来たイギリス軍に占領されてしまいました。この後に、陸からの侵入を防ぐために造られたのが、カバーニャ要塞です。150年以上変わらず、毎晩9時に大砲の儀式が行われています。

ハバナ旧市街とその要塞群おすすめポイント②:ハバナ大聖堂

出典: KKulikov / PIXTA(ピクスタ)

1555年に建てられ、18世紀に再建された大聖堂。白を基調としたバロック様式で、ハバナ旧市街のシンボル的な存在です。正式名称はサン・クリストバル大聖堂ですが、地元ではハバナ大聖堂と呼ばれています。左右に塔がありますが、鐘楼の大きさが違うのが特徴。右側の塔には、重さ7トンもの鐘が吊り下げられています。聖堂の床財には大理石が使われていて、スペインの黄金時代を偲ばせます。

同じバロック様式で建設されたガルシア・ロルカ劇場や旧総督官邸(現市立博物館)なども必見!カテドラル広場にあるカフェで大聖堂を眺めながらのんびりお茶を飲むのもいいですね。伝統的な衣装を着た花売りの女性からお花を買って写真を撮るのも、いい記念になりますよ。

ハバナ旧市街とその要塞群おすすめポイント③:革命記念博物館

出典: chrono_chrono / PIXTA(ピクスタ)

オールド・ハバナの中心地にある革命博物館は、1920年に大統領官邸として建てられ、キューバ革命まで実際に使用されていました。1959年のキューバ革命後に、革命博物館としてオープン。チェ・ゲバラがまだ南米大陸を放浪していた時の写真に始まり、革命当時の映像や、チェ・ゲバラの死後にフィデル・カストロが彼に宛てた手紙など、貴重な資料がたくさん展示されています。

庭には、革命時に使用した車や戦闘機も野外展示されています。なかでも、チェ・ゲバラやフィデル・カストロら革命軍が政府軍を倒すためにメキシコからキューバに密航した時のボート「グランマ号」を見逃さないようにしましょう。建物正面にも、フィデル・カストロが実際に使用した戦車が置かれています。ギフトショップにはチェ・ゲバラグッズがたくさんあるのでキューバのお土産にピッタリですよ。

◎注意事項

観光目的で30日以内の滞在にはビザは不要ですが、ツーリストカードが必要です。ツーリストカードは、キューバ共和国大使館領事部に申請するか、旅行会社に代行申請を依頼しましょう。

さらにもう1点、海外旅行傷害保険証明書(英文)が必要です。クレジットカードの付帯保険の場合は申請すると英文の証明書を発行してくれます。ツーリストカードも保険証明書も手元に到着するまで数日かかるので、余裕をもって申請するようにしましょう。

◎まとめ

ハバナ旧市街の散歩の後は、新市街にも足をのばしてみましょう。中心となる革命広場には、チェ・ゲバラのモニュメントで有名な内務省があり、人気の写真スポットとなっています。チェ・ゲバラに興味がある方は、カバーニャ要塞の中にあるゲバラ博物館や、旧市街の第一邸宅、新市街の第二邸宅に彼の資料や遺物が展示されていますよ。

また、ハバナといえば文豪ヘミングウェイが愛した街!彼の定宿だったアンボス・ムンドス・ホテルや、郊外にはヘミングウェイ博物館があります。

キューバ革命以降、近代化の波に乗り遅れてきたキューバ。近年54年ぶりに隣国アメリカとの国交が回復しました。国交は回復しても関係は正常化していないともいわれていますが、今後のキューバに大きな影響を与えることは間違いないでしょう。今後にキューバの動向に大注目です。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

キューバでおすすめの記事

キューバのアクセスランキング