【最新版】韓国の世界遺産を巡る感動の旅|全16スポット徹底解説

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【最新版】韓国の世界遺産を巡る感動の旅|全16スポット徹底解説

「韓国の世界遺産」と聞いて、何を思い浮かべますか?古都・慶州の美しい仏教寺院、朝鮮王朝の歴史を伝える王宮などが有名ですが、それだけではありません。近年、山々にひっそりと佇む仏教寺院や、古代国家の謎に迫る古墳群、豊かな生態系を育む干潟など、多様な遺産が世界遺産に登録されています。この記事では、歴史ある文化遺産から、新たに加わった自然遺産まで、韓国が誇る16の世界遺産を巡る旅へとご案内します。

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Y Yasue

京都出身、旅行が趣味です。カプリ島「青の洞窟」、ユングフラウ、アンテロープキャニオン、マウナケアでのサンライズは、特に心に残る絶景でした。またアイスランドでは、オーロラやアイスケーブの神秘的なクリスタルブルーなど、多くの感動を体験しました。これからも、旅の計画に役立つ情報から、心に響くような感動まで幅広く発信していきます!


目次

【最新版】韓国の世界遺産を巡る感動の旅|全16スポット徹底解説

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【歴史の旅】朝鮮王朝と百済の物語

①「昌徳宮」歴史と自然が息づく王朝の離宮

昌徳宮【韓国の世界遺産】

ソウルの中心部に位置する「昌徳宮(チャンドックン)」は、1997年に世界遺産に登録された朝鮮時代の宮殿です。王朝の正宮である景福宮(キョンボックン)の離宮として造られ、朝鮮時代の王たちが最も長く過ごした場所として知られています。そのため、堅固で格式高い景福宮とは異なり、自然の地形を活かした温かみのある造りが特徴です。

昌徳宮 後苑(秘苑)【韓国の世界遺産】

昌徳宮の最大の見どころは、広大な敷地の6割を占める「後苑(フウォン)」。王族しか立ち入ることが許されなかったことから、「秘苑(ピウォン)」という通称で広く知られています。

約300年前の木々が手付かずの自然として残り、韓国の伝統的な庭園様式が楽しめます。特に、秋の紅葉や春の新緑の時期はおすすめ。池や亭子(東屋)が織りなす景色が一段と美しく、王族の憩いの場であった当時の面影が感じられます。

韓国の歴史と文化を肌で感じられる昌徳宮は、景福宮とともに多くの観光客に親しまれています。事前予約制のガイドツアーで見学可能ですので、ぜひ訪れてみてください。

②「宗廟」王家の魂が眠る場所

宗廟

ソウル中心部にありながら、静寂に包まれた「宗廟(チョンミョ)」。1995年に世界遺産登録された、朝鮮時代の王と王妃の位牌を祀る聖なる地です。

宗廟

まっすぐに横に伸びる正殿は、厳かで心が洗われるような特別な空間。簡素でありながら力強い建築様式が特徴です。この正殿の構造は世界的に珍しく、その建築美と歴史的価値の高さが世界遺産に登録された理由の一つにもなっています。

また、宗廟で毎年5月に行われる宗廟祭礼(チョンミョチェレ)は、儀式や音楽、舞踏など、すべてがユネスコの無形文化遺産です。宗廟自体が有形文化遺産、その儀式が無形文化遺産という、韓国の伝統文化の奥深さを伝える貴重な場所となっています。

他の観光地のような華やかさはありませんが、韓国王室の伝統と歴史の重みが感じられる、静かに心を落ち着けたい旅におすすめの世界遺産です。

③「水原華城」韓国版 "万里の長城”

水原華城【韓国の世界遺産】

「水原華城(スウォンファソン)」は、1997年に世界遺産登録された城郭都市。18世紀末、朝鮮王朝第22代王・正祖が、父を偲んで築いた革新的な城として知られています。当時の最新技術と西洋の科学知識を取り入れて建設されたこの城は、伝統的な建築様式と近代的な技術が融合した、他に類を見ない傑作です。

水原華城の中心には、正祖が滞在した別邸「華城行宮(ファソンヘングン)」があります。ここは朝鮮時代で最も規模の大きな行宮の一つで、その優雅で美しい姿は必見。

水原華城【韓国の世界遺産】

また、水原華城の特徴ともいえる全長約5.7kmの城壁は、まるで韓国版「万里の長城」のようです。四方に門があり、砲楼や展望台が配置された城壁の上を歩けば、水原の街並みを一望できます。

水原市は、ソウルからは電車で約1時間とアクセスが良く、日帰りでも十分に楽しめる歴史ハイキングスポットとしても人気を集めています。

④「南漢山城」都を守る要塞

南漢山城【韓国の世界遺産】

2014年に世界遺産登録された「南漢山城(ナムハンサンソン)」は、ソウル近郊の京畿道広州市に位置する山城です。高句麗時代に築かれ、朝鮮時代には有事の際の臨時首都として活用されました。中国や日本の築城技術を取り入れつつも、韓国独自の工夫が凝らされたその建築様式が高く評価されています。

南漢山城【韓国の世界遺産】

特に、美しい自然の中に広がる城郭と、そこから見渡す絶景がこの山城の魅力。ほかにも、東西南北にある門や、将軍が指揮を執ったとされる「守御将台(スオジャンデ)」など見どころが豊富です。城壁の上からは、京畿道はもちろん、遠くソウルの街並みまで望めます。

四季折々の景色が楽しめる南漢山城は、ハイキングにもおすすめ。初心者から上級者まで、さまざまな登山コースが用意されています。

⑤「朝鮮王陵」歴史を物語る王家の墓

朝鮮王陵 宣靖陵【韓国の世界遺産】

「朝鮮王陵(チョソンワンヌン)」は、朝鮮王朝の歴代の王と王妃、王室関係者の墓です。ソウルや京畿道、江原道に点在する全44基のうち、40基が世界遺産に登録されています。山や川などの自然と調和した形で配置されており、儒教思想や風水に基づいた独特の様式が評価されました。

都心にありながら、静かな森に囲まれた「宣靖陵(ソンジョンヌン)」は、手軽に世界遺産に触れることができる場所。朝鮮第9代王・成宗(ソンジョン)の宣陵(ソンルン)と、その息子である第11代王・中宗(チュンジョン)の靖陵(ジョンヌン)があり、歴史的な王陵のすぐ後ろに高層ビルがそびえ立つ、ソウルならではの不思議な光景が広がっています。

朝鮮王陵【韓国の世界遺産】

また、ハングルを創製したことで知られる朝鮮第4代王・世宗(セジョン)のお墓「英陵(ヨンヌン)」も、世界遺産を構成する重要な一部です。京畿道驪州(ヨジュ)に位置するこの王陵は、周囲の景観と見事に調和した美しい姿が人気となっています。

朝鮮王陵は単なるお墓ではなく、朝鮮王朝500年の歴史や王室文化、そして当時の思想を伝える貴重な文化遺産です。静かな散策を楽しみながら、悠久の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

⑥「百済歴史地区群」東アジア文化交流の軌跡

宋山里古墳群「武寧王陵」【韓国の世界遺産】

2015年に世界遺産に登録された「百済歴史地区群(ペクチェヨクサチクグン)」は、忠清南道の公州市と扶余郡、全羅北道の益山市に点在する8つの遺跡で構成されています。古代三国時代に百済の都が置かれたこれらの地域は、中国や日本との文化交流の拠点となり、その繁栄の歴史を物語る貴重な証拠です。

見どころは、それぞれの地域に点在しています。百済歴史地区群を巡る旅は、点在する遺跡を巡ることで、東アジアの古代文化がどのように交流し、発展したのかを肌で感じられる壮大な歴史探訪となるでしょう。

 ◆公州(コンジュ)

公山城【韓国の世界遺産】

百済の都を守るために築かれた「公山城(コンサンソン)」から、美しい城壁と公州市街の景色を一望できます。城壁沿いを歩いたり、夜景を眺めるのもおすすめです。また、「宋山里古墳群(ソンサンニゴブングン)」では、伝説の武寧王陵から出土した貴重な宝物を展示館で見ることができます。

 ◆扶余(プヨ)

扶蘇山城(扶余)【韓国の世界遺産】

百済の最後の都であった扶余では、「扶蘇山城(プソサンソン)の頂上にある「落花岩(ナカアム)」から、百済の歴史と自然が調和した絶景を楽しめます。

 ◆益山(イクサン)

弥勒寺址(益山)【韓国の世界遺産】

「弥勒寺址(ミルクサジ)」には韓国最大の石塔が威厳ある姿で残されており、当時の百済の技術力と信仰の深さを感じさせてくれます。

【信仰の道】仏教と儒教の美

⑦「石窟庵・仏国寺」新羅仏教美術の粋が集う2つの傑作

仏国寺【韓国の世界遺産】

吐含山(トハムサン)の麓と中腹に位置する「仏国寺(プルグクサ)」と「石窟庵(ソックラム)」は、韓国の古都・慶州(キョンジュ)を代表する寺院です。1995年に世界遺産登録されたこの2つの寺院は、新羅仏教美術の最高傑作として知られています。

山麓にあるのは、国宝級の建造物が多数残る「仏国寺」。特に、境内へと続く美しい石段の橋、「青雲橋(チョンウンギョ)」と「白雲橋(ペグンギョ)」は必見です。多宝塔(タボタプ)や釈迦塔(ソガタプ)といった国宝の石塔も立ち並び、広い境内には見どころが満載。紅葉の季節には、色彩豊かな景色と歴史的建造物の調和が特に美しく、多くの観光客を魅了します。

石窟庵【韓国の世界遺産】

仏国寺を観光した後は、バスで山を登り「石窟庵」へ向かいましょう。現在は、仏像の保護のためガラス越しでの見学となりますが、花崗岩で造られたドーム型の石窟内部には、穏やかで慈悲深い表情を浮かべる本尊の仏像が安置されています。仏像を取り囲むように、菩薩や羅漢の像が繊細なレリーフで彫られ、荘厳な雰囲気が漂っています。

両寺院はバスで結ばれているので、併せて観光するのがおすすめ。石窟庵へはバス停からさらに山道を歩くため、歩きやすい靴でお出かけください。

⑧「海印寺蔵経板殿」仏教の知恵を伝える経典庫

『高麗大蔵経(八万大蔵経)』海印寺蔵経板殿【韓国の世界遺産】

「海印寺(ヘインサ)」は、慶尚南道(キョンサンナムド)伽耶山(カヤサン)の中腹に位置する寺院です。その境内にある建物「蔵経板殿(チャンギョンパンジョン)」が、1995年にユネスコの世界文化遺産として登録されました。

この寺院には、『高麗大蔵経』という全81,258枚もの木版経典があります。通称『八万大蔵経(パルマンデジャンギョン)』と呼ばれるこれらの膨大な木版経典は、13世紀のモンゴル軍侵攻を仏の力で防ごうと、16年もの歳月をかけて彫られたものです。現存する木版大蔵経としては世界最古で、仏教の教えを伝えるだけでなく、当時の印刷技術の高さを示す貴重な文化遺産となっています。

海印寺蔵経板殿『高麗大蔵経(八万大蔵経)』【韓国の世界遺産】

そして、この膨大な木版経典を500年以上も大切に保存してきた建物こそ、世界遺産として登録された「蔵経板殿」です。科学的な知識がなかった時代に、風通しの良い高台に配置し、床下に炭や石灰を敷くなど、湿気から木版を守るための驚くべき工夫が施されています。

海印寺へは、大邱(テグ)市内からバスでアクセスできます。バス停から寺院までの道は、自然の景色を楽しめる気持ちの良い散策路なので、歴史の重みを感じながら歩いてみてください。

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⑨「慶州歴史遺跡地区」屋根のない博物館

「慶州歴史遺跡地区」大陵苑地区の天馬塚【韓国の世界遺産】

韓国南部の古都・慶州は、新羅王朝が千年以上にわたって都を置いた場所です。街の至る所に遺跡や遺物が点在していることから、"屋根のない博物館" とも呼ばれています。

2000年に世界遺産に登録された「慶州歴史遺跡地区(キョンジュヨクサユジョクチグ)」は、新羅の興亡を物語る貴重な遺産群で、5つのエリアから構成されています。広範囲にわたるため、見たいポイントを絞って効率よく観光するのがおすすめです。

「慶州歴史遺跡地区」東宮と月池(雁鴨池)【韓国の世界遺産】
エリア特徴・見どころ
大陵苑(テルンウォン)地区王族のお墓が集まる古墳群。巨大な古墳が広がる景色は圧巻で、内部が公開されている「天馬塚(チョンマチョン)」では、新羅の貴重な副葬品を見ることができます。
月城(ウォルソン)地区王宮の跡地で、新羅の王が暮らした場所。東洋最古の天文台として知られる瞻星台(チョムソンデ)や、王族が宴を催した東宮と月池(旧・雁鴨池)のライトアップは、幻想的な美しさです。
南山(ナムサン)地区仏像や石塔など、約100カ所以上の仏教遺跡が残るエリア。自然の中にひっそりとたたずむ磨崖仏や石塔は、信仰の深さを感じさせます。
皇龍寺(ファンニョンサ)地区新羅仏教の中心地だった寺院跡。現在では礎石のみが残る広大な敷地から、当時の壮大さを偲ぶことができます。
山城(サンソン)地区都を守るために築かれた山城があったエリア。現在は一部の城壁や門の跡が残っています。

⑩「山寺、韓国の山地僧院」仏教信仰を受け継ぐ山岳寺院

「山寺、韓国の山地僧院」浮石寺の無量寿殿【韓国の世界遺産】

2018年に世界遺産に登録された「山寺、韓国の山地僧院」は、韓国各地に点在する7つの仏教寺院(通度寺・浮石寺・鳳停寺・法住寺・麻谷寺・仙巖寺・大興寺)の総称です。これらの寺院は、7世紀から9世紀にかけて創建されて以来、仏教の信仰と修行の場として途絶えることなくその役割を果たしてきました。

都市から離れた山奥に建てられているのが大きな特徴で、自然と調和した景観は、韓国仏教の独自性を示しています。仏教の教えを広め、文化を継承してきた歴史的価値が国際的に評価されました。

特に、寺院の伽藍配置は、仏教の教えと韓国の伝統的な建築様式が融合した独特の美しさです。静かで厳かなこれらの寺院は、単なる歴史的建造物ではなく、今もなお多くの人々が心を落ち着かせ、精神的な安らぎを求める場所となっています。

⑪「韓国の書院」朝鮮儒学の精神を伝える学び舎

「韓国の書院」陶山書院【韓国の世界遺産】

2019年に世界遺産に登録された「韓国の書院(ソウォン)」は、朝鮮時代の儒学教育機関である9つの書院の総称です。これらは、自然の景観と調和した場所に建てられ、学問と精神修養のための場所として機能していました。

教育施設であるのはもちろん、地域の儒学者を輩出し、儒教の教えを社会に広める役割を果たした書院は、当時の韓国社会において非常に重要な存在でした。建物だけでなく、周囲の自然も教育の一環として捉えられていた点も大きな特徴です。

登録された書院には、栄州(ヨンジュ)の「紹修書院(ソスソウォン)」や、安東(アンドン)の「陶山書院(トサンソウォン)」など、著名な学者が教育活動を行った場所が含まれています。

「韓国の書院」遯巌書院【韓国の世界遺産】

また、論山(ノンサン)の「遯巌書院(トナムソウォン)」は、その美しい建築様式と、夏から秋にかけて咲く百日紅(サルスベリ)の花が有名です。自然と歴史が一体となった落ち着いた空間は、当時の学者の学びの様子を今に伝えています。

【悠久の時】古代から現代につながる文化と自然

⑫「高敞・和順・江華支石墓遺跡」古代人の息吹を感じる巨石の墓

江華島の富近里支石墓「高敞・和順・江華支石墓遺跡」【韓国の世界遺産】

2000年に世界遺産登録された高敞(コチャン)・和順(ファスン)・江華(カンファ)支石墓遺跡は、韓国の青銅器時代に築かれた巨大な石の墓跡群。世界のどの場所よりも支石墓(コインドル)が密集しており、古代東アジアの社会構造や文化の発展を物語る貴重な証拠となっています。

高敞「高敞・和順・江華支石墓遺跡」【韓国の世界遺産】

これら3つのエリアを巡ることで、紀元前の人々が巨石を運び、墓を築いた壮大な営みに思いを馳せることができます。

 ◆高敞(コチャン)

全羅南道(チョルラナムド)にあるこの地区には、約1,550基もの支石墓が点在してします。そして、そのうちの447基が世界遺産の構成資産として登録されました。特に支石墓博物館では、古代の暮らしを再現した屋外展示も見ることができ、当時の生活を肌で感じられます。

 ◆和順(ファスン)

高敞と並んで多くの支石墓が残る地域。自然の地形を活かして築かれた独特の景観が特徴です。

 ◆江華(カンファ)

ソウルから比較的近い江華島(カンファド)にある支石墓は、2つの石の上に平らな石を乗せた、テーブルのような形が特徴です。古代の祭祀や文化を研究する上で重要な資料となっています。

⑬「河回村・良洞村」儒教文化を刻む伝統家屋

河回村「河回村・良洞村」【韓国の世界遺産】

慶尚北道(キョンサンブクド)にある「河回(ハフェ)村」と「良洞(ヤンドン)村」は、儒教の思想と伝統が今も息づく村です。14世紀から15世紀ごろにかけて、朝鮮時代の両班(ヤンバン、貴族階級)によって築かれました。

瓦屋根の立派な家屋から素朴な藁葺き屋根の家まで、両村ともに当時の身分制度を反映した様々な家屋が立ち並び、村全体が歴史教科書のような存在です。周囲の山や川といった自然の景観と見事に調和した、韓国の伝統的な住居様式を今に伝えていることが評価され、2010年に世界遺産「韓国の歴史村」として登録されました。

現在も実際に人々が暮らしているこの村を訪れることで、朝鮮時代の暮らしや文化の息吹を肌で感じることができます。

 ◆河回村

河回村「河回村・良洞村」【韓国の世界遺産】

安東市(アンドンシ)にある「河回村」は、仮面劇『河回別神クッタルノリ』で有名です。毎年秋には「安東国際仮面劇フェスティバル」が開催され、伝統文化に触れる絶好の機会となっています。

 ◆良洞村

良洞村「河回村・良洞村」【韓国の世界遺産】

慶州市(キョンジュシ)に位置する良洞村は、雪蒼山(ソルチャンサン)の美しい風景の中に溶け込むようにたたずみ、その歴史的な価値と景観の美しさから、韓国でも特に保存状態が良い歴史村として知られています。

⑭「伽倻古墳群」交流と繁栄を示す古墳の宝庫

伽倻古墳群【韓国の世界遺産】

「伽倻古墳群(カヤゴブングン)」は、2023年に登録された世界遺産。1世紀から6世紀にかけて朝鮮半島南部に栄えた、伽倻の歴史を物語る7つの古墳群(金海大成洞古墳群・咸安末伊山古墳群・陜川玉田古墳群・高霊池山洞古墳群・固城松鶴洞古墳群・昌寧校洞と松峴洞古墳群・南原酉谷里と斗洛里古墳群)の総称です。

伽倻は、鉄の生産と交易を基盤に発展した複数の小さな国家(連盟体)でした。これらの古墳群は、各国家それぞれの支配層の墓であり、埋葬された副葬品からは当時の人々の暮らしや、日本を含む周辺地域との活発な交流がうかがえます。

特に、古墳の形状や埋葬方法は、日本の古墳文化との類似点が指摘されており、古代東アジアにおける文化交流の様子を研究する上で重要な手がかりとなっています。この古墳群を訪れることで、日本の古墳時代とも関連する、朝鮮半島の歴史にふれることができます。

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【自然の神秘】地球が創り出した絶景

⑮「済州の火山島と溶岩洞窟群」火山が創造した神秘の景観

済州島 城山日出峰【韓国の世界遺産】

世界遺産「済州(チェジュ)の火山島と溶岩洞窟群」は、火山活動によって生み出された独特の景観が評価され、2007年に韓国初の世界自然遺産として登録されました。この広大な遺産は、済州島のシンボルである漢拏山(ハルラサン)、日の出の絶景で有名な城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)、そして世界最長の溶岩洞窟系である拒文オルム(コムンオルム)溶岩洞窟系の3つに大別されます。

拒文オルムから流れ出た溶岩によって形成された万丈窟(マンジャングル)は、まるで巨大な地下トンネル。溶岩が固まってできた鍾乳石や石筍、柱など、珍しい地形を見ることができ、地球の鼓動を間近に感じられます。

これらの自然遺産は、火山活動の過程を理解する上で学術的にも非常に価値が高いとされています。歴史的な文化遺産とは一味違う、地球のエネルギーが作り出した雄大な景色を体験できるスポットです。

⑯「韓国の干潟」多様な生命が育まれる海辺

韓国の干潟【韓国の世界遺産】

韓国の南西部海岸に位置する4つの干潟(舒川、高敞、新安、宝城・順天)は、多様で豊かな生物の生態系を育む重要な場所。2021年に「韓国の干潟(カンギョッポ)」という名称で世界自然遺産に登録されました。

広大な干潟には、カニや貝類、多毛類など数多くの底生生物が生息しており、渡り鳥たちにとっても重要な中継地となっています。ここは、地球の生態系がいかにして支えられているかを知る、学びの場。東アジア・オーストラリア地域を移動する絶滅危惧種の渡り鳥たちがこの干潟で休息し、餌を補給する姿も観察できます。

干潟は、潮の満ち引きによってその姿を変えます。太陽の光を反射する日中の様子はもちろん、夕景も美しく、訪れる人々を魅了します。歴史的な文化遺産とは異なる、地球の生命力が感じられる場所なので、ぜひ訪れてみてください。

◎韓国の世界遺産まとめ

水原華城【韓国の世界遺産】

韓国には、歴史と文化、そして自然の美しさが詰まった16の世界遺産があります。これらの遺産は、単なる観光スポットではなく、韓国の歴史と文化が今も息づく場所。それぞれの地を訪れることで、教科書では学びきれない感動や発見に出会えます。

朝鮮王朝の宮殿から、古代国家の古墳、そして火山が創り出した壮大な自然まで楽しめる、世界遺産巡りの旅に出かけてみませんか?

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