世界最古の八萬大蔵経を納める韓国の伽耶山海印寺へ行こう!

画像出典:カスバ/PIXTA(ピクスタ)

世界最古の八萬大蔵経を納める韓国の伽耶山海印寺へ行こう!

韓国全土に点在する世界遺産の中でも、わざわざ足を運んででも見に行きたいのが慶尚南道陜川郡(ハプチョングン)にある海印寺(ヘインサ)です。韓国の世界遺産というとソウル近郊に位置する古宮やお寺が有名ですが、釜山(プサン)や慶州(キョンジュ)など韓国南部に出かけた際は、ぜひ慶尚南道まで足を伸ばして世界遺産の海印寺を訪れてみてはいかがでしょうか?
決してアクセスの良い場所ではありませんが、時間をかけて行くだけの価値がありますよ。
それでは、魅力あふれる海印寺の見どころをご紹介していきましょう。

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目次

世界最古の八萬大蔵経を納める韓国の伽耶山海印寺へ行こう!

八萬大蔵経の納められた海印寺とは?

出典: カスバ/PIXTA(ピクスタ)

伽耶山(カヤサン)の山あいに位置する海印寺(ヘインサ)は、世界でも希少な木版の大蔵経「高麗八萬大蔵経(コリョパルマンデジャンギョン)」が納められているお寺です。その「高麗八萬大蔵経」が収蔵されている大蔵経板殿(テジャンギョンパンジョン)は1995年に世界文化遺産に、「高麗八萬大蔵経」は2007年に世界記録遺産に登録されました。

海印寺は新羅時代の僧侶・義湘が802年に伽倻山に建てたのが始まりで、お寺の名前になっている「海印」とは竜王の印を意味しています。竜王の印というのは打ち出の小槌のような品で、三回叩くと願った品物が現れるというもの。かつて海印寺には、その伝説の品が保管されていたと言われているのです。

ここ海印寺の主役でもある「高麗八萬大蔵経」は、仏教の教えを説いた経典が刻まれた木版(経板)のこと。この経板が全部で8万1258枚あることから「八萬大蔵経」と呼ばれるようになったそうです。現存する木版の大蔵経では世界最古を誇り、刻まれた文字の統一感と美しさから世界的な評価を得ています。

「八萬大蔵経」は約15年の歳月を経て完成したもので、この木版から印刷された大蔵経は室町時代に日本にも伝わっているんですよ。漢訳の仏典の最高峰とも呼ばれる「大正新脩大蔵経(たいしょうしんしゅうだいぞうきょう)」の底本になったことでも知られています。

海印寺へのアクセス

韓国南部の都市・釜山(プサン)を起点とするなら、まずは釜山から電車かバスで大邱(テグ)へ向かいましょう。大邱駅から地下鉄2号線に乗り聖堂池(ソンダンモッ)駅で下車すると、そこが大邱の西部バスターミナルです。海印寺行きのバスは、朝6時40分~夜8時まで約40分間隔で運行しています。
ちなみに、海印寺までの乗車時間は約90分です。

降車時は車内アナウンスが流れないので、心配な方は予め運転手さんに海印寺で降りたい旨を伝えておきましょう。海印寺のバス停そばには土産物店や屋台が出ていますが、そこからお寺自体は見えないの要注意。お寺までは緑に囲まれた遊歩道を20分ほど歩いていきます。バス停から海印寺までは有料のシャトルバスも運行しているので、そちらを利用するのもおすすめです。

海印寺のおすすめポイント

◆美しい建築

出典: カスバ/PIXTA(ピクスタ)

「高麗八萬大蔵経」が納められている大蔵経板殿(テジャンギョンパンジョン)は、残念ながら経板の並んだ室内へ入ることが出来ません。近くで世界遺産である大蔵経の姿を見てみたいものですが、建物の隙間から覗くのみとなります。外から建物をぐるりと眺めるだけではありますが、数百年という長い歳月を見守ってきた品がそこにあると思うだけで歴史の一端に触れた気分になりますよね。

海印寺を訪れたらぜひ、本殿である大寂光殿(テジョククァンジョン)にも足を運んでみましょう。
整然と並ぶ美しい屋根瓦の建物に、圧倒されること間違いなしですよ。特に、建物全体に描かれた色鮮やかな丹青模様は必見!極彩色の装飾と韓国の伝統建築の様式美が、見事な調和を生み出しています。

◆広い境内の散策

出典: Kenneth Dedeu/Shutterstock

海印寺は一柱門(イルチュムン)という立派な門から始まり、鳳凰門(ポンファンムン)と解脱門(ヘタルムン)へと続いていきます。本殿の大寂光殿前にある中庭には、三層の石塔(ソクタプ)と石灯(ソクトゥン)があり、これらはどちらも新羅時代である9世紀頃に造られたものなのだそうです。

海印寺にはほかにも、千年の愛が叶うと伝えられている大毘盧殿(デビロジョン)や、1日3回の礼拝に使われる太鼓や鐘が置かれた梵鐘楼(ポムチョンル)など見どころ満載!海印寺についてもっと知りたい方は、バス停の近くにある「海印寺聖賓博物館」へ行ってみましょう。世界遺産の「高麗八萬大蔵経」はもちろん、海印寺にまつわる文化財や展示品を見ることができます。

海印寺見学の際の注意事項

「高麗八萬大蔵経」が納められている大蔵経板殿は内部に入ることが出来ないため、定められた位置からの見学となります。また、写真撮影は一切禁止されているので注意しましょう。
山あいに建てられたお寺だけあって、境内には急な階段や坂道がたくさんあります。冬の時期は道の凍結も考えられるので、歩きやすい靴を着用するのがおすすめです。

◎まとめ

海印寺に行かれる際は、大邱(テグ)で宿泊をして朝一番で訪問すると良いですよ。ひんやりした山中の朝の空気は、気分がシャキッとして気持ちが良いもの。海印寺の中でも特に高いところに建つ大蔵経板殿まで行くと、終始心地よい風が吹いて来ます。海印寺内にある世界遺産見学だけでなく、伽倻山の自然もぜひ楽しんでみてくださいね!

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