岩手の秘湯・夏油温泉の観光ガイド!情緒いっぱいの露天風呂がお出迎え

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岩手の秘湯・夏油温泉の観光ガイド!情緒いっぱいの露天風呂がお出迎え

夏油(げとう)温泉は岩手県北上市の渓谷にある温泉です。冬場は通行止めになるため5~11月頃にしか入れない秘湯です。湯治場としても有名な夏油温泉は夏油川に沿っていくつもの露天風呂があります。今回はその岩手の秘湯「夏油温泉」についてご紹介します。

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岩手の秘湯・夏油温泉の観光ガイド!情緒いっぱいの露天風呂がお出迎え

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由緒と泉質

夏油温泉の名前の由来は、アイヌ語の「グット・オ」、意味は「崖のあるところ」から来ており、雪深い地域のため夏場しか利用できないことから「夏湯」、日差しの中お湯が油のようにゆらゆら見えることから「夏油」となりました。

平家の末裔の高橋四郎左ェ門がケガをした白猿を追っていて、この湯で癒しているところを見て温泉を見つけたという白猿発見伝説があります。※写真はイメージ

泉質は、元湯夏油の大湯と滝の湯、疝気の湯、真湯がナトリウム・カルシウム塩化物泉で、女(目)の湯がナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉、白猿の湯、小天狗の湯がカルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉です。どれも切り傷や火傷、慢性皮膚病、虚弱児、慢性婦人病にいいと言われています。

川沿いには露天風呂がいっぱい!

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夏油温泉には夏油川に沿って元湯夏油の5つの露天風呂があります。すべて源泉かけ流しで湯船が源泉になっていて、底や脇から湧き出ているので加水は一切ありません。そのため日によって温度や成分に若干の差が出ることがありますが湧きたての温泉が楽しめます。

大湯は泉温47.9度、混浴で、女性時間あり。滝の湯は54.1度で女性用。疝気(せんき)の湯は49.8度で混浴。真湯は55.1度で混浴、女性時間あり。女(目)の湯は49.8度で混浴、女性時間ありです。

宿泊施設は2軒だけ

夏油温泉の宿泊施設はどちらも5月初旬~11月中旬頃のみの営業です。詳しくは各施設での確認が必要です。

元湯夏油

元湯夏油

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元湯夏油には旅館部と自炊部があります。

旅館部には夕食の内容に合わせた3つのプランと素泊まりまたは朝食のみのプランと、3泊以上で割引になる湯治プランがあります。設備、備品はお茶セット 、タオル 、バスタオル 、歯ブラシ 、茶巾袋 、浴衣 、丹前 、座卓 、座布団 、暖房機 、扇風機です。

自炊部は湯治場としての昔からの風習を守っていて自分のペースで自由に過ごすことができます。食事は付かず、共同の炊事場での自炊が基本です。冷蔵庫がある部屋と共同になっている部屋があり、寝具類は有料の貸出しになります。

また、男女別の内風呂の「白猿の湯」と「小天狗の湯」も源泉です。

夏油温泉観光ホテル

夏油温泉観光ホテルには特別室1部屋と、本館と東館に8畳、6畳の和室、別館にはペット可の和室、湯治館があります。また、源泉を引いた2つの内風呂と1つの予約制の渓流露天風呂があります。

国の特別天然記念物「夏油温泉の石灰華」

石灰華とは温泉の成分の炭酸カルシウムが湧き出る時に岩肌に付着したもので、夏油温泉の石灰華ドームは高さ約17.6メートル、頂上部は約7メートル、下底部は約25メートルと日本で最大規模のもので「夏油温泉の石灰華」として国の特別天然記念物となっています。

夏油三山を歩く

夏油温泉の近くには3つの山があり夏油三山と呼ばれていて、それぞれの絶景を楽しむことができます。登山の後の温泉も格別です。

牛形山は標高1339.8m、登山の参考時間は約2時間半です。山の名前は遠くから見ると牛の背のように見えるという説と、残雪が牛の形に見えるからという2つの説があります。

夏油温泉の裏手に登山口があり、標識に沿って進むと斜面に尾根登山道の案内があるのでそのままブナの原生林に出ます。途中、岩や石がごろごろしているガレ場や雪解け水の沢、野草の草原を抜けて山頂へ。初夏には残雪と花を同時に楽しむことができます。

駒形山は標高1129.8m、登山の参考時間は約2時間半です。夏油山荘の玄関の脇にある急ですが整備された坂道から登り始めます。

「駒形神社奥宮参堂」の分岐まで約30分。右に進むと沢があり、越えてブナ林を進んでいくと約30分でガレ場のある尾根に出ます(900m地点)。ここでは夏油温泉、オガラ森山、前塚見山などを眺めることも。

ブナ林を進み数か所の湿原を越えると水の補給や休憩のできる沢に出ます。さらに登るとブナなどよりシャクナゲなどの低木が増えてきて、山頂には「駒形神社奥宮」があります。

経塚山は標高1372.6m、登山の参考時間は約3時間半です。温泉神社の近くに登山口があり、山道を登った後車道に出て歩道橋を渡り再び山道に入ります。

登山中にはブナ林の隙間から牛形山が見える場所も。尾根を下りたところや冷風が吹き出る「お坪の庭」(お坪の松)で一休み。慣れない方には少しきつい登山になりますが山頂からの眺望は最高です。

夏油温泉の日帰り入浴情報

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夏油温泉では日帰り入浴もできます。

元湯夏油では日帰り入浴のみだと露天風呂5か所あります。料金は大人(中学生以上)600円、小人(3歳~小学生)300円。日帰り休憩は露天風呂と内風呂も入れて大広間休憩で料金は大人1000円、小人500円(※消費税・入湯税別)。個室休憩は利用人数や曜日によって料金が異なるので公式ホームページで確認しておきましょう。

夏油温泉観光ホテルでは一人600円(税込・入湯税込)で、タオルのレンタルは有料です。渓流露天風呂を利用する場合は300円プラスになります。休憩場は有料、無料があり、どちらもタオルと浴衣のついた食事付きプランがあります。

宿泊でも日帰りでも楽しめる岩手の秘湯「夏油温泉」に是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

※記載の情報は2020年2月9日現在のものです。

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