アカディアンが築いた美しいキルト模様の世界遺産グラン・プレの景観

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アカディアンが築いた美しいキルト模様の世界遺産グラン・プレの景観

世界遺産グラン・プレの景観は、カナダにある半島のような形のノバスコシア州のグラン・プレにあります。ここは農村自治体で、「グラン・プレ」とはフランス語で「大牧草地」を意味します。その景観の美しさから、2012年にユネスコの世界遺産として登録されました。

「アカディア人」とはフランスからの入植者を指しますが、この地域には彼らが開拓した13平方kmの土地があり、現在でもフランス語圏の村も12カ所存在しています。このアカディア人が築いた文化が、世界遺産登録の要因の一つとなりました。そんな歴史を持つグラン・プレ。観光の見どころと魅力をご紹介します。

目次

アカディアンが築いた美しいキルト模様の世界遺産グラン・プレの景観

世界遺産グラン・プレの景観とは?

グラン・プレの景観

出典: onepony

グラン・プレが有名になったきっかけの一つに、ヘンリー・ワッズワース・ロングフェローというアメリカの作家が書いた「エヴァンジェリン・アカディア物語」という本の舞台になったことがあります。昔、フランスと英国との間で起こった領土争いで、フランス系植民者は追放されることとなりました。この本の内容は、そんな歴史的背景と共に描かれた切ない恋の物語です。

グラン・プレの村に入る手前の道1号線には別名が付いていて、物語の主人公であるエヴァンジェリンから名を取り「エヴァンジェリ・トレイル」となっています。また、アカディアン教会とその前に建つエヴァンジェリンのブロンズ彫刻は、グラン・プレの人気観光スポットでもあります。

グラン・プレの景観へのアクセス

グラン・プレの景観を楽しむには、カナダのハリファックスからレンタカーで行くのが良いでしょう。車ならハリファックスからおよそ1時間。ハリファックスからハイウェイ101に乗り、出口10(Exit 10)で降ります。1号線に沿って西の方へ1kmほど走ると「グラン・プレ ロード」に突き当たるので、右に曲がって北に向かって走っていきます。そこからは、世界遺産の素晴らしい風景をお楽しみください!

世界遺産グラン・プレの景観のおすすめポイント

キルトのような風景

グラン・プレの景観

出典: Wangkun Jia

「グラン・プレの景観」という名前が付くくらいですから、観光客の楽しみは、もちろんその美しい風景!この地域の風景は、「キルトのようだ」と表現されることが多く、黄色と緑が映える農業地帯の平原と、その向こうに見える平たい山や水平線、それに続く青い空。何一つ遮ることなく遠くまで見渡せるこの風景は、まるで鮮やかなキルト模様。

また、広々とした緑の草原に青々とした空の下、のんびりとした田舎風景の中を歩いたり、お弁当を持ってピクニックをしたりと、天気の良い日に歩くグラン・プレの散歩道は最高です。池とその周りを囲むように咲く花々。季節によっては、タンポポが一面に咲く花畑の風景も見られます。

また、冬の日に訪れるグラン・プレも、ちょっと違った表情で素敵です。広い平原は一面の雪景色で覆われ、特に、白い雪の中に建つ石造りのアカディアン教会はとても美しく、グラン・プレは、現在はワイナリーとしても有名です。ぜひ、美しいワイナリーの風景も楽しんでくださいね!

アカディアン文化

グラン・プレでは、毎年7月の2日間「アカディアン・フェスティバル」が行われます。美しいモニュメント、そして柳の木と花々が咲く豪華な庭園で、歴史や文化、考古学などについて語る講演者が登場します。もちろんお楽しみは、アート作品展やアカディアン料理などが並ぶ屋台、そして音楽!集まった人達は、フェイドードーという手を打ち鳴らしながら踊るダンスで楽しみます。

オールドポスト・ロードのビューパークから眺めるグラン・プレの景色には、アカディアンの人たちが築いた13平方kmの農場があります。彼らは塩分が含まれた土地を、泥や堤防を使って、見事農地として使える土地に仕上げました!そんなアカディアンの人たちの知恵や働きを想像しつつ、風景を眺めてみるのもこの世界遺産の醍醐味ですよね。

◎まとめ

いかがでしたか?グラン・プレは、今日ではワイナリーとしても有名で、特に「Domaine de Grand Pré」は良く知られています!また、「Just Us!」というコーヒー会社の本社もグラン・プレの人気観光地の一つになっています。ぜひ、グラン・プレを訪れる際は、この記事を参考に楽しい旅にしてくださいね!

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