フィリピン - ナガについて

ナガは、フィリピンの中部にあるルソン島南部のビコル半島に位置する独立重要都市です。1573年に市として成立し、翌々1575年にはスペイン領フィリピンの総督であったフランシスコ・デ・サンデがシエダド・デ・ヌエバ・カセレスと命名し、セブ、マニラに続いて3番目のスペイン領東インドの王室都市となりました。

2010年時点では、バランガイ(集落)は27、人口は17.4万人程で、若者が多く住む街としても知られています。他の都市と比べると市全体の面積は狭いですが、経済から貿易や観光、金融や教育、様々な産業や文化などは南カマリネス州の中心として機能している都市なのです。そのため、多くの国際企業の本部が設置されており、ホテルや集合住宅が密集しています。

ナガの地形は、ビコル半島の中心にあり、ナガ川とビコル川の合流点に位置しているため、市の周囲を豊かな農地や森林、漁場に囲まれています。それは理想的な交易場としての地形であるため、ここに政治の中心や学校、教会などの主要機関が置かれるようになったのは自然なことでしょう。

加えて、カセレス大司教管区の中心がおかれたことにより周囲の地域における宗教的中心にもなり、守護聖人であるペニャフランシア像が常に鎮座しているため多くの人々から崇拝されてきました。また、ニック・ホアキンが創設した「7つの太陽が光り輝く黄金の都市」の1つにも指定されています。

歴史をたどってみると、スペイン人植民者が到来前から、この街はすでにナガ川沿岸で繁栄している村でした。その後、スペイン人の支配が始まると、数百年にわたり交易と教育の中心として存在していました。フィリピンを征服したミゲル・ロペス・デ・レガスピの副官であるフアン・デ・サルセードが、1573年にこの村に到達した際に、ビコル語でナガという意味を持つカリンという名の木が多いことから街の名前を「ナガ」と名づけたのが由来です。

また、毎年9月に開催される「聖母ペニャフランシア祭り」聖母マリアのための祭典は、期間が長いだけでなくその内容も素晴らしいものです。400年の歴史を持つナガ・メトロポリタン聖堂へ運ぶ行進から始まるり、聖堂での9日間の祈りを捧げた後、市民はパレードや市街地でのパーティー、歌唱コンテストや展覧会などを楽しみます。そして最後には9月の第3土曜日にペニャフランシア像が人々に担がれ、ナガ川を船でパレードしてもとの教会へ戻るのです。それでは、この祭典にちなんだ名所も含め、ナガの名所をいくつかご紹介していきましょう。

・ナガ・メトロポリタン聖堂
ここメトロポリタン聖堂は、ナガのシンボルとして地元の方より古くから愛されており、観光スポットとしても人気があります。その荘厳な雰囲気からは、古からの長い時を感じさせます。上の方に見える時計や十字架がこの聖堂の大きな特徴でもあります。

・聖母ペニャフランシア大聖堂
ここは、毎年9月にナガで行われてる「ペニャフランシア・フェスティバル」、いわゆるフィリピン最大の祭典である聖母マリアのための祭典で使用される聖母マリア像(ペニャフランシア像)が、安置されている教会です。

・ナガ・シティ・エコロジー・パーク
このテーマパークは、ナガの大自然を全身全霊で感じられる観光スポットとして、観光客だけでなく地元の人々にも人気のある場所です。その広さはおよそ3ヘクタールだそうで、隅々まで緑あふれる自然が広がっています。森林浴を楽しむもよし、スライダーや迷路などで子どもと一緒に楽しむのもよし、都会の喧騒を忘れてめいっぱい遊んでくださいね。

・ハシエンダス・デ・ナガ
ここはナガの街でも有名なリゾートスポットです。フィリピンでは意外と見かける機会がないのですが、ここでは広大な敷地にあるグリーンでゴルフを楽しむことができます。日本ではゴルフができるリゾートは一般的ですが、フィリピンではリゾートと言えば基本ビーチやプールのため、ゴルフ好きにはたまらない場所でしょう。もちろんプールもしっかりとあるため、ゴルフで汗をかいて一息ついた後はプールでのんびり過ごすのも素敵な時間を過ごせます。休憩所にはハンモックがついているので、ゴルフとプールで疲れた後はハンモックに揺られて昼寝するのも最高です。

以上の通り、歴史からリゾートまで様々な名所のあるナガは一日では遊びつくせない都市です。お泊りの際には、ティナゴ周辺にあるホテルがアクセスもよく便利でしょう。SM・シティ・ナガというショッピングモールやフィリピンではマクドナルドよりも大人気のジョリビーというファーストフード店も近くにありますし、近くにあるプラザ・リサル周辺にはおすすめの三ツ星ホテルも連なっているので、出発前にはホテルを吟味した上で旅行を楽しみましょう。