フィリピン - ドゥマゲテについて

ドゥマゲテは、フィリピン中部にある中部ビサヤ地方、ネグロス・オリエンタル州の州都である都市です。1948年6月15日に市として昇格し、2015年時点では約13万人の人々が暮らしています。ドゥマゲテという街の名前の由来は、セブアノ語の「ダギット」から造られたと言われています。これは「ひったくり」を意味し、スペイン支配時代この沿岸地域でのモロの海賊による頻繁な襲撃あったことから名付けられました。あまり良い由来とは言えませんね。

しかし、そんな由来から始まった街ですが、今では治安が安定しており、市のテーマとして「優しい人の街」を掲げているほどです。実際、日本など海外からフィリピンへの移住先としても近年人気があり、フォーブス誌の「世界で引退する7つのベストプレース」の5位にランクインしている人気ぶりです。これを受け、観光省の政府機関であるフィリピン退職庁は、2018年にドゥマゲテをフィリピンで最高の退職場所に指定しました。日本では、フィリピン自体が最近では退職後の移住先として人気になっているので、検討中の都市の1つに加えてみるのも良いでしょう。

また、ドゥマゲテは「フィリピン南部の教育の中心」としても知られており、学園都市として様々な教育機関を有しています。有名なところでは、シリマン大学やフォンデーション大学、セントポール大学やノース大学などの大きい大学が複数あります。それだけではなく、海外との交換留学生も盛んに行われており、現在日本とはICU(国際基督教大学)との交換学生が在籍しています。他にも日本国内の複数の大学からも短期英語留学生などが留学しており、フィリピンの文化やタガログ語、英語を学んでいます。

フィリピンは国単位での第二言語が英語ということもあり、小学校の時点から授業は全て英語で行われています。また、日本人からも聞きやすい綺麗な英語のため、英語を学びたい大学生の留学先としてもおすすめです。ドゥマゲテ市では、数多くの公立小学校や高等学校が存在するため、市の学生人口は何と30％前後にものぼると推定されているので、親としても安心して通わせられるでしょう。それでは、ドゥマゲテの名所をいくつかご紹介していきましょう。

・ドゥマゲテ大聖堂
ここは、ケソン公園のすぐ近くにある大聖堂です。白を基調にした内部で、落ち着いた雰囲気の中に荘厳な気配が漂っています。夜には大聖堂がライトアップされるため、昼とはまた違う雰囲気を楽しむことができます。

・レッドロック温泉
ドゥマゲテの市街地から西に9kmほど行ったところにある自然の中の温泉です。ここは活火山によって温泉が湧いており、常夏の国フィリピンにもかかわらず温泉が味わえるのです。水着を着用して入ることができるので、カップルやご家族でもご一緒に楽しめる温泉となっています。

・カサロロの滝
カサロロの滝はドゥマゲテの市街地から約30分ほど車で行ったところにある、迫力のある滝です。真っ直ぐ一箇所に集中して水が流れ落ちているため、その水圧の激しさから近寄ることはできませんが、マイナスイオンを感じることができます。少々やっかいなのは、この滝まで行くのに約250段以上の階段を乗り越えなければならないのです。沢を歩き続け、足場の良くはない場所をすすみ、看板や手すりなどが無い中で進むので小さなお子様連れの場合は避けた方が良いでしょう。

・ケソン公園
大聖堂の正面にある市民の憩いの場です。園内には時計塔や古い消防自動車、ケソンの銅像や日本軍から市が解放された時の記念碑などがあります。子ども用の遊具も設置されてあるので、ちょっと大人は足を休ませたいという時は丁度良いでしょう。夜はベルタワーなどがライトアップされて、がらっとおしゃれな夜の風景を楽しむことができます。

以上の通り、いくつもの観光スポットがあるドゥマゲテですが、アクセスの良さとビーチリゾートの豊富さで最近ではリゾート地としても徐々に人気となっています。フィリピンNo,1のリゾート地セブ市から簡単にアクセスできるので、長期滞在にもぴったりでしょう。

ビーチリゾートやダイビングサイトが利用できるほか、近くのバイスシティではホエールウォッチングも楽しめます。マニラやセブといった有名どころの観光スポットは行きつくしたという人には、とてもおすすめの都市ですね。宿泊には、シリマン大学人類学博物館の南東周辺がおすすめです。数多くのホテルが密集しており、三つ星から四つ星ホテルまで幅広いクオリティのホテルが充実しています。海岸沿いに位置しているためオーシャンビューを楽しめるホテルを選ぶのも良いでしょう。