中国 - シリンホトについて

シリンホトは中国の内モンゴル自治区にあるシリンゴル盟の都市です。シリンゴル盟における行政の中心地として発展しています。漢族とモンゴル族が主に暮らしていて、民芸工芸品や畜産品の加工が主な産業です。特産物として知られているのはきのこや毛織物です。

鉱物資源が豊富な場所で、石炭や石油が産出します。さらに、ゲルマニウムやスズ、モリブデン、亜鉛、ルビジウムといったものも産出しており、産業に活用されているのです。

また、自然環境が美しく残されているのも魅力となっています。シリンゴル草原はとても景観の美しい場所として知られていて、自然保護区にもなっていて、しっかりと自然は守られているのです。観光地として美しい景観を楽しめるスポットがたくさんあります。

四季折々の変化を感じられる土地です。春になると緑の美しい草原が形成されていきます。夏になると無限に広がる草原の緑を楽しむことができ、川には青色のきれいな水が流れている様子を確認できます。秋になると草が枯れて黄色くなり、それがまるでカーペットのように見えて写真愛好家から人気が高いです。空には渡り鳥が飛んでいる様子を見られるでしょう。そして、冬になると草原は完全に凍ってしまい、雪が降り積もります。

シリンホトのあるシリンゴル盟は、1949年に発足しました。そして、1963年にアバハナル旗のなかで発足して、これが1983年から市制が施行されたことでシリンホト市となったのです。

このような特徴のあるシリンホトを代表する名所を紹介しましょう。
・シリンホト草原
こちらは草原が特に有名であり、一見の価値がある場所として多くの人が訪れます。世界で最も美しいといっても過言ではないほどきれいな大草原が広がっている場所です。昔から現在に至るまでずっと草原の環境が残されていて、ノスタルジックな気持ちになれるかもしれません。草原の環境を守るためにしっかりと管理されていて、放牧禁止などの政策が実施されています。今後もシリンホトにある草原はしっかりと守られるでしょう。

・ザナドゥ
シリンホトの草原のなかにあるのがザナドゥです。こちらには元上都遺跡があります。元上都とはかつてのモンゴル帝国の首都です。当時の元は世界を席巻していたため、元上都は中国だけではなく世界の軍事や経済、政治、文化の中心地といえます。国際性のある大都会が形成されていて、当時はパリやローマなどとともに世界的に知られていた都市でした。ただし、農民の反乱などの戦乱によって廃墟となってしまい、それが今でも残されているのです。戦火の被害を受けているにもかかわらず、今でも輝かしい歴史の証拠が残されていて、価値があります。そのため、2012年には世界遺産に登録されました。シリンホトを訪れたのであれば、ぜひとも見ておきたい場所です。

・ジンギスカン広場
こちらにはいくつもの広場が存在していて、その中でも一番大きな規模のものがジンギスカン広場です。大きな広場のなかにはジンギスカンの巨大な銅像が立っています。園内は自然散策をしたり、スケートリンクがあったりするスポットであり、多くの観光客が訪れる場所です。自由市が開かれていることがあり、珍しいものを購入できるかもしれません。

・蒙元文化苑
こちらは世界でも最大級の蒙元文化の博物館です。蒙元の歴史人物の彫像郡や民族歌謡劇場、庭園など見どころがたくさんあります。モンゴルや元の歴史に興味のある人にとっては、とても興味深いスポットといえるでしょう。世界でこちら以上にモンゴルの展示物の多い博物館はないといえます。

・貝子廟
内モンゴルには4大寺院と呼ばれる寺があり、その1つが貝子廟です。1684年に建造された寺であり、古い歴史を感じさせます。僧侶が約4千人いて、正月と8月には大きな祭典が実施されます。

・シリンゴル国際競馬場
モンゴルといえば昔から馬とともに歴史を歩んできた場所として知られています。そのなかでもシリンホトは「中国馬の都」と呼ばれていて、近代馬産業において欠かすことができない場所です。これまでに質の高い馬をたくさん開発してきました。そんなシリンホトにあるこちらの競馬場は全部で7,000もの座席があり、広々とした敷地のなかで日本とは異なる競馬や馬術競技、ポロの試合を観戦できるでしょう。

ホテルは空港の近くにたくさんあるため、そちらを利用するとよいでしょう。空港の近くであれば移動に便利です。こちらはけっして治安が良いといえる場所ではありません。そのため、単独行動はせず、夜は出歩かないほうがよいでしょう。貴重品はしっかりと守ることが大切です。