中国 - 三亜について

三亜は、中華人民共和国の海南省第2の都市で、海南島の南に位置しています。南シナ海に接していてハワイと同緯度にあります。熱帯に属しており、美しい景観で有名です。特に亜龍湾はシェラトンやマリオット、ヒルトンといった外資系の高級ホテルが立ち並ぶ、観光者に大人気のエリアです。

島内に鳳凰国際空港があることから飛行機でアクセスしやすく、リゾートを目指して世界中から観光客が訪れます。亜龍湾は長さ7.5kmにおよぶ白い砂浜が広がり、「国家旅遊区」として中国政府に整備されています。

ビーチリゾートだけではなく、温泉や少数民族の暮らし見学など数多くの観光スポットがあることも魅力です。市内各地ではバスが発達しており、観光客にも利用されています。

山や海には豊かな生態系が存在しており、鳥類や魚類が多く確認されています。一方で天然ガスを始めとした鉱物資源が豊富に見つかることから、近年急速に開発が進んでいることも特徴です。

地区の名称は、かつて臨川水と言われた三亜河に由来しています。川の東西から水が流れ込むことから命名されました。このあたりが中国の支配下になったのは前漢時代のことです。秦の時代にはすでに崖州が設置されていたものの、実際の支配は武帝が南越国を支配したあとのことです。

かつては中国と東南アジアを結ぶ中継地点として、貿易や軍事の重要拠点とされました。一方で歴代王朝から見て辺境の地にあったことから流刑地としても利用された歴史があります。もともと住んでいたリー族やミャオ族、回族などの少数民族がいる一方で、漢民族が人口の大半を占めるのはそのためです。

中華民国の建国後は、三亜を中心として発展をしていきました。1984年には県級市、1987年には地級市に昇格しています。

三亜は熱帯季節風気候に属しています。四季がはっきり分かれており、夏が比較的涼しく冬が温かいのが特徴です。熱帯としては降雨量が少なく、2,200以上の日照時間があるためリゾート地として最適な条件が揃っています。

それではこれより、南国の楽園リゾート「三亜」の観光スポットを紹介していきます。

・南山文化景勝地
仏教の大型テーマパークとして整備された観光スポットです。ギネスブックに名前が載る「金玉観音」「天下第一竜硯」、「108米海上観音聖像」などを見ることができます。特に、「108米海上観音聖像」は中国最高峰の仏教文化スポットとして知られています。

・亜龍湾リゾート
「国家級観光リゾート」に指定された観光地で、海南島で最も有名なスポットです。世界レベルの美しさを持つビーチリゾートのほか、高級ホテルやゴルフ場、海浜公園など観光客向けのスポットには枚挙にいとまがありません。

・鳳凰嶺公園
三亜で最も高い山である鳳凰嶺の公園です。市街地や海を一望することができます。周辺の森林は「国家級重点生態保護林」に指定されており、近隣の生態系の起源です。通常の2.5倍に達するマイナスイオンを浴びることができる遊歩道が観光客に人気です。

・亜龍湾森林公園
亜龍湾国家旅行リゾート地区にある公園です。総面積は1,506haにもなり、熱帯常緑性雨林と熱帯半落葉性雨林に分かれています。登山やトレッキングのほか、温泉治療や森林浴などユニークなイベントも用意されているのが特徴です。

・天涯海角
海南島を代表する観光名所の1つです。名前はこの世の果てを息しており、海沿いに現れる巨大な奇岩を見ることができるスポットです。全てを見て回るには半日以上かかると言われています。「財富石」、「南天一柱」は2元札にも描かれた有名な岩として中国人になじみがあります。

・鹿回頭公園
少数民族であるリー族発祥の地として知られている公園です。猟師と鹿に変身した天女が結ばれる伝説が残されており、島内でも屈指のデートスポットとして知られています。道路が整備されていてアクセスしやすく、頂上にには前述の伝説を紹介する石碑が残されています。

・蘭世界
島内で最も大きな熱帯蘭のテーマパークです。約3,000種類、200万本の蘭があり、貴重な野生種も栽培されています。8つの景勝地から構成されており、観光客の休憩スポットとして人気です。

観光地として中国当局の指導が入っている関係で、治安は大変良好です。熱帯の国にありがちな詐欺やメーターがないタクシーもありません。ただし日本語はおろか英語も全く通じないことが多いため、現地のガイドを雇うか添乗員同行の観光ツアーを選択したほうが良いです。