中国 - 武漢について

武漢は中華人民共和国の湖北省、東部に位置する都市です。百湖の市と呼ばれるように市内には湖が多くあり、国家中心都市として国内でも経済的に重要な都市です。
武漢は国家歴史文化名城としての歴史が3800年にも及び、楚文化発祥の地の一つといわれています。国家歴史文化名城は国内の文化遺産保護制度であり、歴史的価値のある都市を保護するための制度です。
武漢の歴史は新石器時代にまで遡ります。その後も人類が生活をしていたことを証明する重要な遺跡が発見されるなど、古くから多くの人が住んでいた場所としても知られています。三国時代は魏、蜀、呉が奪い合った土地としても有名で、当時から交通の要所であったことから赤壁の戦いの舞台となりました。今もなお三国時代の伝説が多くあり、三国時代の歴史にについて書かれたのが三国志です。
1938年、都市は日本軍に占領されていたときもありましたが、第二次世界大戦後に中華人民共和国となりました。経済的に発展した都市でありながら自然豊かな観光名所が多いことから、現在は多くの人が訪れる観光都市です。
武漢は温暖湿潤気候であり、日本の種子島北部と同じ緯度にあります。夏場は蒸し暑くなることが多く、冬場は比較的温暖な気候です。しかし、シベリア寒気団の影響でごくまれに冬場の気温がマイナス10度以下になったことがあります。通常であれば、日本の東京と同じくらいの気候でしょう。
・アクセス
武漢へは日本からの直通のフライトがあり、4時間ほどで到着することができます。空港から中心部までは地下鉄やバス、タクシーを利用して移動するのがおすすめです。
歴史ある都市の武漢には、多くの観光名所があります。
・黄鶴楼
武漢のランドマークといえば、黄鶴楼です。国内の江南三大名楼の一つであり、三国時代に建築されました。焼失や債券が繰り返され、現在あるのは1985年に再建されたものです。夜はライトアップされるので、日中よりも夜に訪れるのがおすすめです。
・楚河漢街
大型の商業施設である楚河漢街は2011年にオープンしました。施設内はレトロな雰囲気で、民国時代の建築様式や楚の文化を感じることができます。日本のブランドも含めた世界的に有名なブランド店が多くあり、買い物を楽しむことができます。日本食のお店もあるので、日本食が恋しくなったときにもおすすめです。他にも美術館や映画館などさまざまな施設があるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
・辛亥革命博物館
都市の歴史を学ぶのにおすすめなのが辛亥革命博物館です。1911年から1912年にかけて起こった侵害革命は、中華民国が誕生するきっかけになった民主主義革命です。革命の記録が文献や写真で数多く残されており、国の歴史を知ることができます。
・宝通禅寺
武漢に現存する最古のお寺として有名な宝通禅寺は、南北朝時代に建てられたものです。都市の仏教四大寺でもあり、毎年多くの人が訪れています。北京にある故宮と建築様式が似ており、寺院以外にも自然豊かな公園や建物があります。
・帰元禅寺
500体もの金でできた羅漢が有名な帰元禅寺は、国内でも重要な寺院です。境内にある美しい庭も見どころなので、ゆっくりと訪れてみてください。
・武漢大学
広大なキャンパスが特徴の武漢大学は、中国国家重点総合大学の一つです。近代的な建物と歴史ある建物が共存する場所で、散策におすすめです。桜の名所としても有名なので、春には多くの人が訪れます。大学内は緑も多いので、学生気分を満喫するといいでしょう。
・武漢長江大橋
1975年に完成した武漢長江大橋は、全長1156ｍの大きな橋です。上下二層構造になっており、車と鉄道用の橋になっています。また、歩行者用に歩道もあるので自らの足で長江を横断してみるのもいいですね。
・おすすめの宿泊エリア
武漢では、市内中心部に宿泊するのがおすすめです。市内には地下鉄が走っているので、地下鉄の駅に近いホテルだと移動が楽になります。また、周りに飲食店の多いホテルを選べば食事に困ることはありません。日本と比べてホテルの価格も安いため、5つ星ホテルに泊まってみるのもいいですね。
武漢は外国人の少ない都市で、観光客を狙った犯罪はほとんどありません。しかし観光地や人通りの多い場所以外で、夜遅くに一人で出歩くのはなるべく避けるようにしましょう。世界的に知られていない観光名所も多いので、自然を満喫しながらゆっくりと訪れるのがおすすめです。