中国 - 義烏について

義烏は中国の浙江省金華市にある県級市です。日用品を扱う卸売市場がたくさんあって、日用品取引の中心地として世界的に知られています。杭州市より南に100キロほど進んだところにあって、山に囲まれた盆地です。農業が古くから発達してきた土地であり、今でもサトウキビや水稲などの栽培が行われています。金華火腿の名産地として有名です。

義烏という地名には由来があります。かつて顔鳥という男がいて、父親が亡くなったために埋葬しようとし、そこにカラスが飛んできてくちばしを傷つけながらも埋葬の手伝いをしました。このことから、義烏という地名がつけられたのです。

義烏には義烏国際商貿城と中国小商品城、賓王市場という3つの卸売市場があります。大規模な日用品の市場であり、中国東部における最大規模の物流基地として有名です。そのため、世界中から数多くのバイヤーがこの土地を訪れます。たとえば、日本にある100円ショップで販売されているものの多くがこの土地の市場を通過しているのです。

中国は一帯一路という方針を掲げたため、義烏には鉄道路線が開業しており、マドリードやロンドンまで通ります。さらに高速道路があり、空港も設置されていて、交通網がしっかりと整備された場所です。

日本からアクセスするには、上海まで飛行機で向かい、そこから鉄道で3時間半かかります。市場だけではなく、自然環境が豊かな公園があり、歴史的なスポットも残されていて、見どころは多いです。

このような特徴のある義烏の魅力的な名所について紹介しましょう。
・義烏市場
世界で最大級の卸売市場として知られていて、毎日20万人が訪れる場所です。1982年に卸売市場が創設されてから多くの人が訪れるようになって急速に成長しました。今では大きな市場が3つあり、そのなかでも特に大きなものは国際商貿城で「福田市場」と呼ばれています。昼間はもちろんのこと、夜になると夜市が開かれていて飲食店や露店が立ち並び、一日中人で賑わっている場所です。こちらの市場を訪れれば、すべての日用雑貨を手に入れられるとされています。

福田市場には1区から5区までブロックに分かれていて、これらを歩くだけでも4時間かかるほど規模が大きいです。全部で30万種類もの商品が扱われています。敷地面積は東京ドーム30個分です。全部で6万店舗が入っていて、すべてを見学するのに1年以上かかるとされています。輸出先国は215国以上であり、世界の多くの国と関わっている場所です。驚くほど安いものが揃っていて、日本で手に入れるよりも1/10の価格で仕入れられるものもあります。検品をしっかりと行い丁寧に商品を扱っているため、質の良いものを購入できるでしょう。

・異国風情街
賓王商貿区のなかにあるエリアで、レストランや衣料品、エンターテイメントなどの産業が根付いています。卸売業者もたくさんあるのですが、観光客向けのお店も多いです。名物料理を味わったり、レジャーを満喫したりするなど、さまざまな楽しみ方ができます。安いお店から高級なお店まで揃っていて、幅広いニーズに答えてくれる場所です。

・佛堂古鎮
市の南西部に位置している場所です。かつてはたくさんの船が往来していました。船着き場として歴史のあるスポットです。古い町並みが残されていて、レンガの彫刻や建物の窓敷居などから当時の繁栄を偲ぶことができます。見学は無料でできて、地元住民が今でも細々と暮らしている姿を眺められるでしょう。商業施設はほとんどないため、その点は注意しましょう。

・稠州公園
豊富な自然が残されている公園です。子供が遊べる場所がたくさんあるため、子連れで訪れると喜ばれるでしょう。市民の憩いの場となっていて、リフレッシュできます。

近年に発展してきた街のため、新しいホテルがたくさんあります。どこのホテルもきれいであり、低料金で充実したサービスが用意されていて、快適な滞在が可能です。市場の近くにホテルがたくさんあるためおすすめします。義烏駅の近くのホテルであれば、どこに向かうにしても便利なロケーションです。

義烏は観光客がたくさんいる地域であり、世界中からバイヤーも訪れる場所のため、治安は比較的良いです。ただし、怪しいエリアには近寄らないようにしましょう。人通りの多い場所を普通に観光するだけであれば、それほど恐れる必要はありません。地元の人はとても親切であり、困っていればすぐに助けてくれるでしょう。観光客に慣れていて、さまざまな人が訪れるため、安心して滞在できます。