中国 - 通遼について

通遼は、中国の内モンゴル自治区に位置する地級市です。モンゴルと隣接しており、高原が広く、標高6001,400メートルと少し高めになっています。内モンゴル自治区のなかでも地形が違い、通遼は比較的標高が低い場所に位置しています。この土地に住んでいる民族は、漢族が主となっていますが、蒙古族や回族、満族、朝鮮族などの少数民族も有しているのが特徴です。モンゴルや北朝鮮との国境が近い場所であるため、このように中国系ではない少数民族も暮らしています。

気候は大陸性気候のため、春は風が強く乾燥し、夏は厳しい暑さと激しい豪雨、冬は極寒地帯になります。観光をするには、秋頃が最適なシーズンです。他の季節にも観光はできますが、日本ではあまり感じることがない暑さや寒さになるので、観光に集中できない可能性があります。時間を有効活用したい場合は、過ごしやすいい秋に行くといいでしょう。昼夜の気温変化が激しいため、観光する際は気温変化に対応できる服装にすることをオススメします。

都市の特徴としては「内モンゴル自治区」というだけに、モンゴルの雰囲気があちらこちらに見えるという点が挙げられます。現地に行くまでは大体が電車になると思いますが、その電車から見える風景が畑や砂漠、広大な土地なのです。モンゴルと言えば、広大な草原ですよね。中国の都市のように高層ビルが建っていることはなく、トウモロコシ畑やモンゴルのゴビ砂漠に続くカルチン砂漠が広がっています。また、街中には中国語だけでなくモンゴル語表記されていることがほとんどです。駅舎の「通遼」という駅名の看板や、街中の建物の看板にも大きくモンゴル語が書かれています。他にも、「人民公園」という大きな公園にはモンゴル式移動家屋の「パオ」のオブジェもあります。このように中国にいるのにもかかわらずモンゴルの雰囲気も感じられ、不思議な感覚になるでしょう。

この都市は自然溢れるエリアですが、ランドマークとなる観光地もあります。観光施設から博物館、寺院など様々です。それぞれご紹介します。

・莫力廟沙湖旅遊区
莫力廟沙湖旅遊区は、観光地として開発されたエリアです。自然が豊かなエリアには、広大な砂漠が広がっており、その他にもプール、ビーチ、商店街などがあります。水辺ではボートや釣り、クルーズなどのアクティビティや、水上レストランでの食事などを楽しむことができます。また、宿泊施設もあるので莫力廟沙湖旅遊区で遊び疲れても、すぐに体を休められるのが嬉しいポイントです。日本にも鳥取砂丘がありますが、それとは比べものにならないくらい広大な砂漠を見ることができます。

・内蒙古ホルチン博物館
内蒙古ホルチン博物館では、モンゴルの歴史や文化についての展示物を見ることができます。1975年に設立されましたが、内モンゴル自治区では初めての地域総合博物館でした。敷地は20,000平方メートルと広大ですが、建設面積は5,600平方メートルです。モンゴルには長い歴史があり、さらに何人もの多くの英雄が存在します。また、モンゴルは少数民族から大規模な民族まで様々な民族が存在します。それらの伝統的な衣装や文化についても知ることができるので、時間をかけてゆっくり回ることがオススメです。

・孝庄園
孝庄園は、清の皇帝であった康熙帝の祖母・孝荘文皇后が住んでいた場所です。過去に一度取り壊されてしまいましたが、通遼市政府と州当局が資金を投資し、今では元の姿に戻っています。中国らしい装飾は、日本の社寺と一味違った美しさがあります。「孝庄園」と金色で書かれた大きな門の迫力を体感してみてください。

内モンゴル自治区の治安は良く、少数民族が多いですが民族間の問題などはありません。治安が良いと言っても海外なので、日本と同じレベルで治安が良い訳ではないことは承知しておきましょう。ホテルを取る場所としては、交通の弁を考えると通遼駅周辺にすれば通遼に到着してからすぐにホテルに向かうことができます。中国都市部から通遼までが遠いので、通遼に着く頃には体に疲れが溜まっていると思います。そんな時に駅近くにホテルを取っておけば、休みを取ってから観光に出かけることができるのでオススメです。また、上記でご紹介した莫力廟沙湖旅遊区にも宿泊施設があるので、観光施設の近くにホテルを取ることもできます。ショッピングなどをした場合、ホテルが近くにあれば大荷物を持ち歩くことがないので便利です。