兼六園から徒歩10分|前田利家を祀る尾山神社は御朱印ファンに人気の神社

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兼六園から徒歩10分|前田利家を祀る尾山神社は御朱印ファンに人気の神社

金沢の兼六園からほど近いところにある「尾山神社」は戦国の名将で加賀百万石の祖・前田利家公を祀る神社です。国内の神社では珍しい斬新なデザインを取り入れており、国の重要文化財にも指定されています。その素晴らしい建築はもちろん、夫婦円満にご利益があるとの評判もあり、たくさんの人が訪れています。金沢を代表するパワースポットでもある尾山神社の魅力と観光のポイントを紹介します。金沢旅行を計画している人は兼六園と合わせて旅行プランに組み込んでみてください。

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兼六園から徒歩10分|前田利家を祀る尾山神社は御朱印ファンに人気の神社

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和洋漢の様式を取り入れた「神門」 

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尾山神社のシンボルといえるのは、国の重要文化財にも指定されている「神門」です。鳥居をくぐり、石段を上ると見えてくる3層にそびえ立つこの建物には、世界にも珍しい「和・漢・洋」の3様式を混用して作られています。その個性的なデザインから「異色の門」として全国にその名が知られています。

石積みで造られたアーチやレンガが詰まれたデザインが特徴的ですが、最大の見どころは最上層の四面にはめ込まれた5彩のガラス。西洋のステンドグラスのようなものは「ギヤマン」と呼ばれ、神社とは思えない異色な佇まいをしています。夕方になるとオレンジ色の光が入って鮮やかに輝き、夜にはライトアップで幻想的な空間が楽しめます。昼ももちろん綺麗ですが、夕方や夜にも訪れたいスポットと言えるでしょう。

また、神門の先端に付けられた「避雷針」は日本で最古のものです。他の神社にはないとても珍しい建築物なので必見です。

神厳に満ちた美しい社殿が人気「本殿」

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神門を通り抜けると現れるのが、尾山神社の本殿です。古くからある建築様式「三間社流造」が採用されており、神厳に満ちた美しい社殿は見ものです。屋根には中国の伝統技法を用いて造られており、一つの建築物の中に日本と中国、二つの国の要素が織り混ざっている珍しい造りが特徴。本殿の右側にある玉垣にはレンガ造りとなっていますが、レンガを使用したのはこの本殿が金沢で最初です。家紋である剣梅鉢の御紋透かしも見どころのひとつです。

拝殿の右手には美しい日本庭園「神苑」が整備されています。別名「楽器の庭」ともいわれており、古代舞楽の楽器を模した江戸時代の「池泉回遊式」が用いられています。木々や水の音を感じながらゆっくりと散歩できる人気の場所でもあるため、ゆっくりとした時間を過ごしてみてください。

健康の御利益あると言われている「金谷神社・さし石」

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尾山神社の神門を抜け、拝殿に向かって右側には「金谷神社」と呼ばれる神社があります。前田利家とその正室(芳春院・お松の方)が祀られておりいて、神社を囲むレンガ塀には、前田家の家紋「梅鉢紋」が埋め込まれています。木々に囲まれた幻想的な雰囲気があるのも金谷神社の魅力です。

金谷神社の入り口付近には、「さし石」と呼ばれる丸い石が並べられていますが、これは、石を担いで力の大きさや技を競っていたものと言い伝えられています。金沢のこの地域では、草相撲など力比べなどが盛んに行われていたようです。その所以もあって、今ではこのさし石に触れると健康になると信じられており、多くの参拝客がこの石に触れて健康を祈願しています。尾山神社に訪れた方は、この金谷神社にもぜひお詣りしてみてください。

古くから残る数少ない遺構「東神門」

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神門から見て神社の裏手にある「東神門」は、尾山神社の隠れた名所。もとは旧金沢城の二の丸の唐門として祀られていたのですが、昭和38年にここ尾山神社に移築され現在に至ります。当時の金沢城は何度も火災に遭い、ほとんどの建築物が消失してしまいましたが、この門だけは幸いにも難を逃れ、その桃山風御殿建築の貴重な様式が今も残されているのです。

東神門をよく見てみると、そこには二頭の龍が見事に彫刻されています。なんと一本の釘も使用せずに造られており、一説によると、この二頭の龍が水を呼んだために火災からの難を逃れたと言い伝えられています。細かい彫刻やその見事な風貌は、神門にも負けない威風堂々とした佇まいです。東神門からも尾山神社へ出入りできるので、神門側とはまた違った雰囲気を味わえます。華やかな神門側にはない、木々に囲まれた静かな空間が魅力です。

歴史ファンからも人気の戦国武将「前田利家の像」

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尾山神社には、槍を持った勇ましい姿の「前田利家」の像が飾られています。前田利家は加賀百万石の礎を築いた人として、また加賀前田家の始祖として有名です。豊臣政権時代に五大老とも呼ばれるほど高い権力を持っていた前田利家は、徳川家康と肩を並べる程の実力者として金沢を拠点に居城としていました。

前田利家は「槍の又左」と呼ばれるほどの槍の名手であったことから、馬に乗り槍を持った堂々たる姿が銅像として残されています。神門や本殿も魅力的ですが、この銅像も外せない観光ポイントと言えるでしょう。

近くには前田利家の正室「お松の方」の像もあります。前田利家との間に11人の子供をもうけていて、これは当時でも稀有だったと言います。仲睦まじい二人を想像しながら、観光してみてはいかがでしょうか。

愛嬌ある見た目が人気「金色のカエル」

尾山神社の金のカエル

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尾山神社にある「金色のカエル」とは、2011年12月に設置された鉄のオブジェ『夏の夕刻』の一部で金箔が塗られた可愛らしいカエルのことです。今まで身をひそめていたカエルが夏を迎え、そろそろ出番だなと姿を現したところを表現して造られました。このモニュメントは、本尊に向かってまっすぐに歩いていくと、右側に見えてきます。このオブジェにちょこんと乗せられた金色のカエルが、尾山神社の見どころの一つ、人気スポットになっています。

また2018年には1匹だった金のカエルが、4匹追加され現在は全部で5匹になっています。蓮の葉に隠れたカエルや、茎にくっついているカエルなどそれぞれどんな姿をしているか、是非探してみてください。

尾山神社で人気の御朱印

尾山神社の梅鉢紋をあしらった御朱印はとても人気があります。御朱印には尾山神社の御朱印と、右下に押印される御朱印の二つがあります。右下に押される御朱印は月ごとに変わるので集める楽しみがありますね。

例えば一月には尾山神社のシンボル「神門」を描いた御朱印になっており、二月には「梅鉢紋」を大きく描いた御朱印となるなど、毎月デザインが変わるのでどれも集めたくなってしまいます。なかでも1月は、尾山神社のシンボル「神門」が描かれていることから人気があります。

他にも豪華な木製の御朱印帳や普段使いにぴったりのシンプルな御朱印帳まで素敵な御朱印帳がたくさん売っているので、是非旅の記念に集めてみてはいかがでしょうか。

尾山神社のアクセス

尾山神社までは、金沢駅や兼六園から徒歩でアクセス可能です。徒歩が難しいという場合は、電車かバスを利用しましょう。

電車の場合は金沢駅を下車し徒歩20分。タクシーなら5分ほどでアクセスできます。バスの場合は、北鉄バス「南町・尾山神社」で下車し徒歩5分です。車(自家用車・レンタカー)の場合は北陸自動車道の金沢東ICから20分、または金沢西ICから30分のところにあります。すぐ近くに金沢を代表する兼六園もあるので、尾山神社を回った後に観光してみるのもひとつのプランです。

尾山神社は金沢百万石まつりの会場のひとつ!

出典: m.Taira / PIXTA(ピクスタ)

尾山神社は、毎年5月末から6月にかけて行われる「金沢百万石まつり」の会場としても有名です。天正11年(1583年)6月14日に前田利家公が金沢城に入城して、現在の金沢の礎を築いた偉業をしのんで、年に一度大々的に開催されています。お祭では豪華絢爛な武者行列や百万石音頭、太鼓演奏などが行われるので、金沢ならではの城下町の雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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