国道九四フェリーと宇和島運輸で四国と九州を一度に旅行してみた!【後編】

国道九四フェリーと宇和島運輸で四国と九州を一度に旅行してみた!【後編】

フェリーとレンタカーを使って九州と四国を一度に観光する2泊3日の旅、いよいよ後編です!

▶ フェリーで往復して、四国と九州を一度に旅行してみた!【前編】

往路は佐田岬半島の三崎港と大分市の佐賀関港を結ぶ国道九四フェリーを使いましたが、帰路は別府~八幡浜の「宇和島運輸」を利用します。フェリーも違えば、立ち寄る観光スポットやルートも行きとは異なるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

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目次

国道九四フェリーと宇和島運輸で四国と九州を一度に旅行してみた!【後編】

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車なら国道九四フェリーが、公共交通機関なら宇和島運輸がおすすめ!

【前編】で取り上げたのは桜色の部分、そして今回は海色のルートをたどります。

【前編】で乗船した国道九四フェリーは、四国と九州の間の豊予海峡を最短で結んでいます。そのぶん港までの移動には時間を要しますが、車やバイクであれば、途中のドライブも景色も素晴らしいのでおすすめですよ!

また【後編】で利用する宇和島運輸は、別府・臼杵・八幡浜とそれぞれ大きな町にターミナルを構えています。港までの交通の便が良いので、公共交通機関で旅行される人は宇和島運輸フェリーの方が使いやすいといえるでしょう。

▶ 国道九四フェリーの時刻や運賃の検索はこちら!

▶宇和島運輸フェリーの時刻や運賃の検索はこちら!

おんせん県の温泉観光地に泊まる

前編では、国道九四フェリーのターミナルがある佐賀関の観光情報までご紹介しました。後編は、関あじ・関さばの港町佐賀関を後に、宿泊地へ向かうところからスタートです。

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せっかく「おんせん県」こと大分に来たのですから、やはり湯どころに泊まりたいですよね!翌日は別府港から出港するので別府温泉で宿をとるのが最も便利かつ定番ですが、ここは車移動の利を生かして湯布院まで行ってみることにしました。

佐賀関から湯布院までは、車なら高速道路を使わず一般道でも1時間半ほどで着きます。公共交通機関の場合は、佐賀関から大分駅前まで路線バスが1時間に1本くらいの割合で出ていて、所要時間は1時間20分ほどです。

写真は、湯布院を流れる大分川沿いの風景。由布岳をバックに、桜並木と菜の花の素晴らしいコンビネーションが見られました!

湯布院のメインストリート「湯の坪街道」はこの日も大賑わい!外国人観光客や修学旅行生も多かったです。

スイーツやお土産のお店がたくさん並んでいて、食べ歩きなども楽しそうでした。

▶ 湯布院の観光スポット52選!自然あふれる温泉の街は観光名所の宝庫

通り沿いにはこんな感じの、オシャレ&レトロなミュージアムも点在しています。

湯の坪街道の終点には金鱗湖があります。

日中も十分いい雰囲気ですが、早朝に訪れると…

朝霧の漂う、より幻想的な景色を眺めることができます!

金鱗湖のほとりには共同露天風呂の「下ん湯」があります。利用料を料金箱に入れて誰でも入浴できますが、混浴のうえに角度によっては外から見えてしまうので、ちょっと勇気が要りますよ(笑)。

こちらは内湯の共同浴場の「ゆのつぼ温泉」。利用料は200円で、男湯と女湯に分かれています。

下ん湯より宿に近かったこともあり、私はこちらに入りました。

「THE・町の共同浴場!」という感じで雰囲気も抜群!お湯もアツアツでとっても気持ち良かったです。

たまたまかもしれませんが、地元の人は浴場の水道を使わず、湯船のお湯で頭や体を洗っていました。別府と違って硫黄の臭いはなく、肌になじみやすい泉質のようです。

フェリーの待つ別府港へ!

翌朝、黎明の湯布院に別れを告げて、フェリーに乗るべく別府へ向かいます。

別府と湯布院は、間に由布岳と鶴見岳があるので往来しづらそうに見えますが、実際には道がいいので車で1時間もかかりません。

途中の狭霧台(さぎりだい)からは、湯布院の盆地を一望することができます。冬に訪れれば、雲海に沈む湯布院を眺めることもできますよ!

荒々しい由布岳を峠から見上げて、いよいよ別府側に入ります。時間に余裕があれば、別府ロープウェイに乗って鶴見岳からの景色を楽しむのもおすすめです。

別府の温泉街を抜けて、はや別府観光港の宇和島運輸フェリーターミナルに到着です。もちろん別府に宿泊すれば、地獄めぐりはじめ別府の観光を満喫できます。

▶ 別府の人気&おすすめ観光スポット12選。温泉天国で美しい地獄を巡ろう!

タクシー乗り場も整備されていて、朝からお客待ちのタクシーが並んでいました。これなら徒歩でフェリーに乗ってきた人も、すぐに別府市内を移動することができますね。

こちらがターミナル内のようす。

こちらはお土産コーナー。定番商品はもちろんのこと、前編でご紹介した「くろめ」も置いてありました。

まだ午前9時前でしたが、お食事処も開いていました。

せっかくなので、朝の腹ごしらえにごぼう天うどんを注文。がっつり食べたい人には、大分名物のとり天定食や、八幡浜サイドのじゃこカツ定食などもありますよ!

こんな感じのやたらレトロなゲームがあったのも、なんとなく印象に残りました(笑)。

宇和島運輸フェリーとは

ここでまた、宇和島運輸フェリーについて簡単に説明しましょう。

前編で利用した国道九四フェリーが三崎港⇔佐賀関港の1航路なのに対し、宇和島運輸は別府⇔八幡浜と臼杵⇔八幡浜の2航路で運航しています。とはいえ、社名にある宇和島への便はありません(かつてありましたが、現状休止中)。

別府航路は所要時間約2時間半、臼杵航路は約2時間15分です。

上図でわかる通り、国道九四フェリー(青丸間)に比べて航行距離は倍以上になります。ですが、都市同士をしっかり結んでいるので、公共交通機関での旅行には宇和島運輸の方が使いやすいといえるでしょう。

いざ宇和島運輸フェリーで八幡浜へ!

さて、別府の街と鶴見岳を仰ぎつつ、船はいよいよ出航です。

隣には長距離フェリーの「さんふらわあ号」も停泊していました。ちなみに、さんふらわあ号と宇和島運輸はターミナルが異なるので、間違えないように注意しましょう。

甲板は腰かけ付きの展望席となっています。

別府タワーも少しずつ遠く、

ニホンザルで有名な高崎山がくっきり目の前に見えます。

続いて、船内のようすを見ていきましょう。

客室は2階建てになっていますが、どちらの階もメインの席はフラットな座敷タイプになっています。

売店や窓際などには、テーブル席やソファーといったイス席もちゃんとあります。

こんなマッサージチェアもありましたよ!

奥にはプレミアム・ラウンジがあり、一等客室が数部屋と、豪華な特別客室が1部屋あります。

私が乗船した「あかつき丸」は、2014年に就航した新しい船なのでトイレもきれい!宇和島運輸にはほかに、2017年に進水したばかりの「あけぼの丸」もあります。

個人的に気になったのがこれ!うどんのスタンドです。あるとわかっていれば、ターミナルよりも船で食べた方が面白かったのに~と、航海中に後悔していました^^;

もちろん自販機コーナーも充実!飲み物はもちろん、アイスやカップ麺もしっかりありました。

ちなみに宇和島運輸フェリーは、進行方向の映像を客室のテレビで見ることができるんですよ~。

そうこうしている間に、船は行きの国道九四フェリーで下船した佐賀関を通過。

その先には、(おそらく)関あじ・関さばを一本釣りしている漁船の一団がいました。

豊予海峡を渡って再び佐田岬へ

前日に乗船した三崎港も、わき目に通り過ぎていきます。

みかんの段々畑が見えてくると、愛媛に来た実感が湧いてきますね。

そして八幡浜港へ、無事到着です!

ちなみにこれが、八幡浜港のフェリーターミナル。

中はこんな感じです。

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港町八幡浜を観光!

◆新鮮な魚介が集まる「八幡浜みなっと」

フェリーターミナルに隣接して、道の駅「八幡浜みなっと」があります。

道の駅には観光用マーケット「どーよ市場」もあり、南予の新鮮な魚介が並んでいます。

特産の鯛や太刀魚、シマアジにハモなど、獲れたての魚介が都会では信じられないお値段で並んでいます!片っ端から味わってみたいくらいですが、そうもいきません^^;

八幡浜を訪れるときは、保冷できる容れ物を用意しておくといいですよ!

◆明治レトロな街並みが残る「川之石」

八幡浜市街からひと山越えたところには、保内町「川之石」という地区があります。明治時代に銅山や紡績業で発展した港町で、愛媛県で最初に電灯や銀行ができたというほど栄えていました。

町内の宮内川沿いには、観光用に整備された遊歩道「もっきんろーど」やレンガ造の旧工場、

青石の石積みが美しい船着き場の護岸、

明治レトロな歴史的建造物などの観光スポットが並んでいます。

◆重要文化財の校舎「日土小学校」

八幡浜市の観光スポットで個人的に一押しなのが、こちらの日土小学校(ひつちしょうがっこう)です!モダニズム建築家の松村正恒の設計により1958年に竣工した木造の校舎で、国の重要文化財にも指定されています。

近年では、テレビ東京の番組『美の巨人たち』で取り上げられたことでも話題になりました。

緑色の瓦屋根が山里の風景に溶け込み、喜木川にせり出した階段やテラスを子供たちが駆け回る姿を想像すると、思わず微笑まざるを得ません。この小学校で過ごした日々は、きっと郷土への大きな親しみをもって記憶に残ることでしょう。

ただし、日土小学校は山間の小さな集落にあるので、車やバイクなどの足がないと観光に訪れるのは容易ではありません。

うららかな午後の「夕やけこやけライン」をドライブ!

往路では南予地方内陸の内子と大洲を観光しましたが、帰路は海沿いの国道378号線、通称「夕やけこやけライン」を松山までドライブしました。西方にディープブルーの海が広がる岸辺の国道は、カーブもさほどきつくなく、とても快適です!

◆山あいの港町のシンボル「長浜大橋」

道中の港町長浜は、赤いトラスの長浜大橋が観光の見どころ。とくに初冬の冷え込んだ朝には、「肱川おろし」と呼ばれる霧の奔流が現れ、いっそう幻想的な風景になるそうです。

この長浜大橋は、中央部が跳ね上がる可動橋。大型船の通行がなくなった今日も、土日祝日に1日1回開閉が行われます。

ちなみに長浜は、近年「猫の島」として注目度急上昇中の青島への連絡船が出る港でもあります。

◆ホームの向こうは海!「下灘駅」

そして、夕やけこやけラインで一番の観光の見どころといえば、こちらの「JR下灘駅」ではないでしょうか!小さなホームと、その向こうには横一直線の水平線!

閑寂と雄大さを併せもつこの絶景は、これまでさまざまなポスターに採用されたり、ロケ地になったりしています。

運の良いことに、10分ほど待っていたら列車が到着!観光名所の駅と列車のコラボを撮影することができました。

駅も駅前の集落も小さいですが、100mほど離れたところに観光用の無料駐車場が整備されているので、車で来れば好きなだけのんびり滞在できます。

◆夕陽のときに訪れたい「ふたみシーサイド公園」

そしてもう1つおすすめの観光スポットが、こちらの「ふたみシーサイド公園」です。「道の駅ふたみ」に隣接するビーチで、夕やけこやけラインのなかでもとくに夕日の美しい場所といわれているんですよ!

白砂の波打ち際は、「恋人の聖地」にも認定されているだけあってとってもロマンチック!「ここは沖縄!?」と思うくらい海が透き通っていてきれいでした。

浜辺の恋人たちの影もだいぶ長くなっていたのですが、残念ながら日没を待っていたら飛行機に間に合いません><

夕日の代わりに、道の駅で愛媛みかんの風味が爽やかな「夕焼けソフトクリーム(300円)」を購入。海を眺めながら、甘いひとときを一人で過ごしました(笑)。

そして松山空港へ

レンタカーを返却して、いよいよ旅も終わりです。空港では、八幡浜で購入したタイやハモ、フカなどの新鮮な魚を詰め替えるのに少し苦労しました。

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荷物を預けて身軽になったところで、松山空港でぜひやってみたかった「アレ」に向かいます。

そう!あの愛媛の都市伝説「ひねるとみかんジュースが出る蛇口」です!!

松山空港では以前、実際にみかんジュースが無料で飲める蛇口が期間限定で設置されていました。大反響を受けて、今では有料の「蛇口からみかんジュース」コーナーとして復活しています。

カウンターでコップを購入して、あとは蛇口をひねって1杯好きなだけ注ぐだけ!血まで黄色くなってしまいそうなほど濃厚でフレッシュなジュースに、最後まで大満足でした。

こちらの「Orange BAR」では、蛇口からみかんジュースのほかにも、いよかんのソフトクリームやゼリーなども販売されています。その場でいただいてもよし、お土産に持ち帰ってもよしの、柑橘スイーツが満載のショップです。

こうして、暮れなずんでいく松山空港を後に、無事に家路へとつくことができました。

◎まとめ:フェリーを上手に利用して効率のよい旅を!

繰り返しになりますが、フェリーを使えば九州と四国を一度に広く回ることができます。海峡を最短で渡る国道九四フェリーと、都市の港どうしを結ぶ宇和島運輸フェリー。それぞれに利点があり、より幅広い観光旅行の選択肢を与えてくれています。今回は2泊3日でのコースの1例を実際に旅してご紹介しましたが、もちろん3泊以上できれば四国も九州もさらに満喫できますよ!最寄りの空港からの航路が限られているという人は、福岡空港を起点にするのも便利でおすすめです。陸・海・空とさまざまな手段を検討して、ぜひ島国日本の観光を上手に楽しんでください!

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