サクランボで有名な山形県の桜の名所・おすすめ花見スポット4選

日本各地で桜の便りが聞こえ始めても、東北地方に桜前線が上昇してくるのはもうしばらく先。山形県の例年の開花時期は、4月中旬から下旬頃。ぷっくりと蕾が膨らみ始めると、いよいよ山形にも春が到来。気持ちもウキウキ、胸も膨らみ始めます。

今年はどこへ繰り出そうかな？開花情報やお祭り、夜桜ライトアップなどの情報も気になりますね。そこで、「日本さくら名所100選」に選ばれたスポットや、抑えておきたい定番のお花見スポットを厳選しました。いつも見ているあの場所とは違ったお花見なら、気分が変わって一層楽しめること間違いなしです。

1. 天童市舞鶴公園

山形県天童市は将棋の駒の生産地として有名で、実に国内の約95％を生産しています。もちろん、プロの竜王戦や王将戦などに使用されているのも、この天童市で作られた駒。天童市の中心部、舞鶴山にある天童公園には、シンボルにもなっている大きな「王将」の駒のモニュメントが飾られています。また、天童公園では将棋の駒の町にふさわしく、プロ棋士が鎧甲冑に身を包んで自らが将棋の駒となって対局する「人間将棋」が開催されます。

この公園は山形県内有数の桜の名所で、4月中旬頃には約2000本ものソメイヨシノが咲き誇ります。満開の桜のもと、お花見と人間将棋の両方が楽しめるのは天童公園ならでは。珍しいので、ぜひ見に行ってみたいものです。18:30～22:00の間はライトアップされるので、夜桜も楽しめますよ。

2. 置賜さくら回廊

山形県にはとんでもない桜の名所があります。その名は「置賜さくら回廊」。南陽市・長井市・白鷹町の2市1町にまたがる壮大な回廊で、なんとその長さは約43Kmにも及びます。すべての桜を見て回るには丸々1日が必要な規模で、もうお花見という言葉は適切ではないくらい。

起点になるのは南陽市の烏帽子山千本桜。名前の通りソメイヨシノやシダレザクラが約1000本あり、この公園自体が桜名所100選に選ばれたお花見スポットです。烏帽子山千本桜だけでも十分なのですが、ここから白鷹町の称名寺阿弥陀堂まで、樹齢1200年のエドヒガンや、樹齢150年の枝垂れ桜など国や県の天然記念物に指定されている名木、古木が立ち並んでいます。例年の開花時期は4月中旬から4月下旬なので、ぜひこのスケールを体感しに行ってみませんか。

3. 寒河江公園

山形県と言えばサクランボの名産地ですが、寒河江市（さがえし）は有数のサクランボ生産地として知られています。サクランボは「実ザクラ」のため、花を鑑賞する桜の名所としても有名なのは言うまでもありません。寒河江公園の開花時期は例年4月下旬から5月上旬。寒河江公園の「さくらの丘」は、ソメイヨシノをはじめ、紅山、大島、八重など約700本の桜の花が見ごとです。

寒河江公園の展望台は、朝日連峰など山形の名峰が望める素晴らしいロケーションにあります。そのため、『櫻の園』など映画のロケ地にもなりました。また、桜だけではなく、東北地方随一のツツジの名所としても有名なので、5月上旬から下旬頃にはツツジを鑑賞に訪れるのもおすすめです。

4. 鶴岡公園

最後は、「日本のさくら名所100選」にも選ばれた山形県随一の桜の名所「鶴岡公園」です。ここは鶴ヶ岡城のあった城址公園で、お堀の周りを中心に、園内には約700本の桜が咲き競います。夜には、お堀の水面に映る満開の花と、ちょうちんの灯りが幻想的な雰囲気を醸し出します。

この風景は2010年に公開された北川景子さん主演の映画『花のあと』のロケ地にも採用され、鶴岡公園の満開の桜がスクリーンを彩っていました。お花見の時期は4月中旬から下旬。開花時期には「鶴岡さくら祭」を開催。露店が並ぶとともに、お茶会や短歌大会なども開催されてとても華やかです。

◎まとめ

今回は名所と呼ばれる公園を中心にご紹介しましたが、山形県内には他にも霞城公園や松が岬公園など、多くのお花見スポットがあります。また、ソメイヨシノや桜並木だけでなく、樹齢数百年の古木や、天然記念物に指定されている社寺のご神木といった一本桜、八重やシダレザクラといったソメイヨシノ以外の花にもそれぞれの美しさがあります。

また山肌をピンクに染め上げるヤマザクラの名所も数多くあります。サクランボの高級ブランド「佐藤錦」を生んだ山形県は、花も実も自慢の桜でいっぱいです。春の訪れがきこえたら、あなたも誰かを誘って、とっておきの場所へお花見に出掛けてみませんか。

サクランボで有名な山形県の桜の名所・おすすめ花見スポット4選