名称:The Sundarbans
公式・関連サイトURL: http://whc.unesco.org/en/list/798
シュンドルボンはバングラデシュにある3つの世界遺産のうちの一つで、その中でも唯一、世界自然遺産に指定されています。世界遺産「シュンドルボン」は、インドの西ベンガル州とバングラデシュにまたがる総面積100万ヘクタールの大森林地帯でそのうちの62%がバングラデシュ側にあります。
「シュンドルボン」はバングラデシュの公用語であるベンガル語で「美しい森」を意味しています。それでは広大で美しい大森林をもつ世界遺産「シュンドルボン」についてご紹介しましょう。
目次
巨大マングローブ林にベンガルトラが生息!世界遺産シュンドルボン
シュンドルボンとは?
世界遺産「シュンドルボン」は、1997年に世界遺産に登録されました。インド・西ベンガル州とバングラデシュにまたがるシュンドルボンはインド側ではヒンディー語でスンダルバンと呼ばれ、インド・西ベンガル州のスンダルバンス国立公園も同様の保護区でありインドの世界遺産となっています。
世界最大のマングローブ天然林を持つシュンドルボン。総面積の62パーセントがバングラデシュ側にあります。世界遺産として「シュンドルボン国立公園」「シュンドルボン西野生生物保護区」「シュンドルボン東野生生物保護区」 そして「シュンドルボン南野生生物保護区」が登録されています。
シュンドルボンには絶滅危惧種であるベンガル虎が生息していることでも有名で、その他には240種類以上の鳥類、シカ、ワニ、サルなどが生息。海岸には希少種のイルカなど海洋生物も多く、動物たちの楽園となっています。
シュンドルボンの特徴①:世界最大のマングローブ天然林とベンガル虎
出典: Anuradha Marwah / shutterstock
世界遺産「シュンドルボン」は、世界最大のマングローブ天然林として知られています。マングローブとは海水と淡水が混ざり合う水域に生える植物で、主に熱帯の地域にあります。インドとバングラデシュの2つの国にまたがるガンジス川とブラマプトラ川により形成されているデルタ地帯に位置するシュンドルボンは、泥が平に蓄積される湿地帯。いくつもの川と入り江が複雑に入り組み、この環境がマングローブ天然林を育みました。
またこの世界遺産「シュンドルボン」のマングローブ天然林には絶滅危惧種に指定されているベンガル虎が300頭以上生息しています。
シュンドルボンの特徴②:手つかずの大自然
美しい森を意味する世界遺産「シュンドルボン」には、マングローブだけでなく、様々な種類の花や木々などの植物、数多くのサル、シカ、フクロウやカワセミなどの鳥類やワニを含む爬虫類などの生物が生息しています。アカゲザルやカワウソなど日本でもおなじみの動物や淡水イルカ、ガンジス・カワイルカなどの珍しい生物も生息。まさに動植物たちの楽園といえますね。
注意事項
2016年7月の日本人7名を含む20名以上の死者を出したダッカ襲撃テロ事件以降、バングラディシュ全土にテロの脅威が依然としてあります。シュンドルボンも例に漏れず外務省による危険度レベルは「2:不要不急の渡航は止めてください」なので、現在訪れることは決してお勧めできません。
◎まとめ
インドとバングラデシュにまたがる世界遺産「シュンドルボン」。絶滅危惧種であるベンガル虎や世界最大のマングローブ林などの貴重な自然を残せるよう、保護活動が進められています。現地の言葉で「美しい森」という意味を持つシュンドルボン、その美しさが今後も保たれていくといいですね。