マリ共和国の世界遺産「アスキア墳墓」ピラミッドを敬するユニークな墓

画像出典:David Sessoms (CC BY-SA 2.0)

マリ共和国の世界遺産「アスキア墳墓」ピラミッドを敬するユニークな墓

マリ共和国はアフリカの西にある内陸部の国。国土の3分の1が砂漠というマリ共和国を代表する世界遺産が「アスキア墳墓」です。15世紀頃のアスキア・ムハンマドの墓と言われており、泥山のような素朴な形のピラミッドに何本もの木が突き出ているユニークな形をしています。当時繁栄を誇っていたソンガイ帝国のアスキア王が建築させたもので、その特異な建築方法が認められ世界遺産となりました。素材が泥のため毎年修復や塗り直しが行われています。また近年のイスラム国等の紛争により遺跡の破壊が危惧される世界遺産の危機遺産となっているんです。そんなアスキア墳墓をご紹介しましょう。

目次

マリ共和国の世界遺産「アスキア墳墓」ピラミッドを敬するユニークな墓

アスキア墳墓とは?

マリ共和国 ガオ

出典: David Sessoms (CC BY-SA 2.0)

マリ共和国を代表する世界遺産アスキア墳墓は、マリの南東、ニジェール川近隣のガオという町にあります。これは15世紀末から16世紀にかけて塩と金の交易により栄えたソンガイ帝国の最盛期の王「アスキア・ムハンマド」によって建築されました。アスキア王がメッカへの巡礼の帰りに訪れたエジプトでピラミッドを見て感動し、帰国後の1495年に当時の首都であったガオで造らせたと伝えられています。

3段からなる泥と日干し煉瓦で作られたアスキア墳墓は2004年に世界遺産に認定されました。泥山のような形に何本も木が突き出てたユニークな形をしています。突き出た木は足場として使用されたといわれているんですよ。マリの貴重な世界遺産です。

アスキア墳墓のポイント①:アスキア墳墓

マリの世界遺産 アスキア墳墓

出典: Taguelmoust (CC BY-SA 3.0)

国王アスキア・ムハンマドがエジプトのピラミッドの影響を受けてつくらせたのが、この世界遺産のアスキア墳墓です。当時のサハラ地方独特の建築様式で作った墳墓は3段からなっており、高さ17メートルもあります。当時人々にとっては、アスキア王の富と権力を印象付ける巨大建築物でした。

泥を材料として作られた壁には足場として使ったと思われる木があちらこちらに刺さっています。まるで泥山から木が生えているようなユニークな形ですね。しかし素材が泥のため、毎年修復や塗り直しが行われているそうです。

アスキア墳墓のポイント②:その他の遺跡

マリ共和国の世界遺産アスキア墳墓にはお墓以外にも世界遺産と認定されている遺跡があります。アスキア墳墓と同じ敷地内にある2つの平屋のモスクと共同墓地、屋外礼拝堂などです。モスクは女性用、男性用と分かれておりこれらの建築物は今後この近辺諸国に広がっていくイスラム様式の建築物の先駆けとなりました。

これらの世界遺産は20世紀に入ってからも様々な手が加えられ、1960年から1970年代にかけてはモスクの拡張がされたほかに1999年に保護のため周囲を囲う壁も建設されました。

注意点

マリ共和国ガオ州 デューンローズ

出典: Exereo (CC BY-SA 3.0)

現在マリ共和国は治安の面で非常に危険な国となっています。アスキア墳墓のあるマリ共和国のガオ州はマリ政府の統治がしっかりと及んでおらず、イスラム勢力によるテロ・誘拐の恐れがあります。現在外務省の海外安全情報上でもレベル4:退避勧告が出されていますので、マリ共和国への渡航は見合わせましょう。

※2022年8月の情報です。

◎世界遺産「アスキア墳墓」まとめ

マリの世界遺産 アスキア墳墓

出典: Gio53 (CC BY-SA 4.0)

アフリカの太古のロマンを感じるマリ共和国を代表する世界遺産、アスキア墳墓をご紹介しました。ピラミッドにあこがれた王が泥と木でつくりあげた巨大建築は、現在もマリの人々の手によって大切に守られています。

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