タイ最後の未踏の地！世界遺産トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区

東南アジアに位置するタイ王国、通称タイは、大自然と魅力的な観光スポットに恵まれた国。東京からの直行便なら約6時間でアクセスできるため、週末でも気軽に海外旅行を楽しめる日本でも人気の旅行先のひとつになっています。

そんなタイには、歴史や文化、自然にふれることができる世界遺産が5か所あります。どれも魅力的な世界遺産ですが、今回はその中から自然遺産の「トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区」をピックアップしてました。とはいうものの、保護区域はタイ王国政府が所有し国王法令のもと厳重に管理されているため、一般人の立ち入りは禁じられています。自然の保全と貴重な野生動物などを保護するため、観光することはできません。足を踏み入れることが叶わないのは残念ですが、この野生生物保護区の魅力の一端をご紹介したいと思います。

トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区とは?

タイ西部、バンコクから約250kmほど北には、世界自然遺産の「トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区」があります。この保護区は大自然が手付かずのまま残されているエリアで、「最後の未踏の地」とも呼ばれています。

西側の「トゥンヤイ・ナレースワン野生生物保護区」と東側の「フワイ・カーケン野生生物保護区」をあわせた総面積6225平方キロメートルの広大な場所が「トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区」という名称で、1991年に世界遺産登録されました。

類を見ない生物多様性が特徴のトゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区では、生息分布の限界地域である多種類の生物が棲んでいます。絶滅危惧種を含む、東南アジアで確認されている哺乳類の1/3ほどが生息しているという貴重なエリアなのです。

タイでは、野生保護区域には入れませんが、国立公園は一般に開放されていて観光することができます。トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区近くのスィー・ナカリン国立公園や、フワイ・カーケン野生生物保護区から約250km南東にあるカオヤイ国立公園など、タイの多数存在する国立公園で動物を見たリ、滝などの大自然を満喫してくださいね。

トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区へのアクセス

タイのバンコクへは、日本から直行便でアクセスできます。バンコク市街地東部に位置するスワンナプーム国際空港、市街地北部のLCCが発着するドンムアン国際空港の両港に向けて日本から直行便が運航されています。

バンコクからフワイ・カーケン野生生物保護区は、車で4時間半ほどの距離。観光客に人気のあるカオヤイ国立公園に行く場合でも、バンコクからツアーを利用するのがおすすめです。

トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区のおすすめポイント①：さまざまな植生と生物多様性

草原や森林、丘陵地、山などからなる野生生物保護区は、川や滝など自然景観も大変が美しい地域。海抜は約250m～約1800mに及ぶため、サバンナ、落葉樹林、乾燥常用樹林、高所常緑樹林など、熱帯から亜熱帯モンスーン気候のさまざまな植生が見られます。

この保護区は開発を免れてきたことはもちろん、石灰岩が多くミネラル豊富なことが生物多様性に大きく影響していると考えられています。保護区内だけでも絶滅危惧種が30種以上。タイに生息する哺乳類、鳥類、ハ虫類、両生類、淡水魚のほとんどが確認されているのです。

トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区のおすすめポイント②:貴重な野生動物

インドシナトラは、国際自然保護連合が絶滅危惧種に指定しているトラです。個体数は約250匹ほどと推測されており、その半分以上がタイのフワイ・カーケーン野生生物保護区に生息しています。

中国の保護動物に指定されているスマトラカモシカは、背中の黒い縞模様が特徴。そのほか、タイを代表する動物であるゾウも数多く生息しています。

◎まとめ

魅力的な観光スポットが盛りだくさんの国、タイ。手頃な値段でショッピングを楽しめるナイトマーケット、巨大な寝釈迦仏、黄金色に輝く寺院、水上マーケットなど、何日滞在しても時間が足りないほど、盛りだくさんで素敵な観光地です。

そんなタイには、手つかずの大自然もたくさん残っています。今回ご紹介した世界遺産トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区自体に入ることはできませんが、環境保全を願いつつ、観光可能なタイの国立公園で自然や動物たちにもふれてみてくださいね。

タイ最後の未踏の地！世界遺産トゥンヤイ－フワイ・カーケン野生生物保護区