フランス - プカプカについて

プカプカ（クック諸島）は、クック諸島の主島、ラロトンガ島から1100km西北に離れた、フランス領ポリネシアにある北クック諸島の環礁島です。面積は1平方キロメートル、長さは6キロメートル、最大幅は3.3キロメートルの小さな有人島です。南太平洋の孤島であり、そのためデンジャー（Danger）島という別名もあります。浮島ではありません。
プカプカが属するクック諸島は、ニュージーランドとの自由連合で、赤道の南、日付変更線の東に位置し、米領サモアと、タヒチのあるフランス領ポリネシアの間にある15の島々からなっています。約200万平方キロメートルの領海に点在する島々の総面積は、237平方キロメートル。日本の徳之島とほぼ同じ広さです。
さらに15の島々は、約1000キロメートルの海を隔てて、北クック諸島と南クック諸島に分かれており、南クック諸島が火山の隆起によって出来た島が中心であるのに対し、北の島々は全て低いサンゴ島で成り立っています。北クック諸島の土地面積は、南クック諸島の10分の1ほどしかありません。また人口も、南クック諸島に全人口の9割近くが居住しているといわれています。
プカプカは3つの村に分割されていて、プカプカ島と2つの無人島にそれぞれ共同所有地を持ち、コプラ船が来る数週間前から共同で働きます。天然の窪地があり、そこをタロイモ畑にして生活し、世代から世代へと共同の作業によって栄えていったとされています。言い伝えによると、若干の家族は300年も続いているそうです。
クック諸島の名称は、キャプテン・クックにちなんで名付けられたものとして有名ですが、この地域がヨーロッパ人によって最初に発見されたのは、キャプテン・クックの来航より200年ほども前と言われています。
クック諸島に人々が定住し始めたのは5 世頃。ニュージーランドとタヒチを往復していたマオリ語を話す人々が、タヒチから島伝いに移住してきたのではないかと推測されています。
プカプカでは約2300年前のものと推定される、犬の頭部の骨が発見されており、犬は諸島の原産ではないことから犬を持ち込んだ、外部からの移住者が居た可能性を示唆しています。1595年スペイン人探検家、アルバロ・デ・メンダーニャ・デ・ネイラがこの島を目撃し、聖バーナードに因みサン・ベルナルド島と命名。それがプカプカ島の始まりとされ、1765年英海軍提督ジョン・バイロンが上陸を試みましたが、高波で危険なためデンジャー島と呼んだ記述も残っています。
大規模なハリケーンにより、島は荒廃しましたが1996年にフランスの援助などを受けて復興しました。
プカプカ島の気候は太平洋に浮かぶ島ということもあり、年間を通して気温が高めです。平均最低気温でも常に25度以上を超えており、最高気温は30度を超えています。月の降水日数に関しては半月の15日以上あり、非常にジメジメした気候です。突然の雨も考えられるため、観光の場合は雨に備えておくと安心です。
プカプカ島の見どころはその手付かずの自然です。その名所をご紹介します。
・ラグーン
白砂のビーチや、生きているサンゴ礁に囲まれたすばらしいラグーンがあります。シュノーケルをはじめとしたマリンスポーツが楽しめそうです。
また、大自然を舞台にしたフィッシングも楽しみの一つです。キハダマグロや、トビウオなどの漁も盛んなことから、フィッシャーマンズには楽園のような場所です。
その他、古来から伝わる歌やダンスを住民たちと一緒に楽しむ事も良いでしょう。島では交通手段がないため、徒歩での散策となります。気温が高いので、暑さ対策や熱中症対策に気を配りましょう。
プカプカ島へは、ラロトンガ島からエア・タヒチでプカプカ空港へ行く事ができますが、定期便は1週間に1便ほどしかなく、途中3つの島を経由します。船でも行く事はできますが、渡航に1週間以上かかります。
また、小さく、地域の人間に根付いた島のため、ホテルやレストラン情報を見つける事ができませんでした。全て地元の方との交渉になる可能性があります。
宿泊施設はラロトンガ島で予約することをおすすめします。ラロトンガ島でしたらホテルのタイプも充実しており、レストランやお土産屋もあるので、困ることは少ないと思います。
クック諸島は治安が良いことでも有名です、誰もが誰をも知っているプカプカ島では、犯罪の発生率は極めて低いと言えます。ですが、外から来た人間を奇妙に見る可能性は大きいため、1人で行動するのはやめておいた方がいいでしょう。