フランス - ランニオンについて

ランニオンは、フランス北西部のブルターニュにあるコート＝ダルモール県のコミューンです。約60,000人の住民が住むトレゴル地方の首都であり、コート＝ダルモールでは2番目に大きな町です。中世の町並みがいまも保存されている、歴史ある小さな町で、夏季には多くの観光客で賑わっています。夏の間、町の広場では「レ タルディヴェ (Les Tardives)」として知られるコンサートが開催されます。
「ランニオン」という地名は、ブルトン語の「ランヒューオン」または、英語の「ランド オブ ヒューオン」にちなんで名付けられました。2006年に、自治体はブレトン語を促進する計画を開始し、初等学校に通う子供たちの12.2%がフランス語とブルトン語との2言語学校で学んでいます。町の旧市街には、古い広場、ブレレヴェネスと呼ばれる教会や木骨造りの家、チャペル、フレスコ画などがあり、中世の町並みがいまも残されており、夏季には多くの観光客で賑わう町です。
フランスにおける大規模な電気通信研究の中心となっている町で、フランス、およびヨーロッパ内の複数の大手通信企業の拠点となっていることで有名です。この地域に大規模な電気通信産業が存在することで、ラニオン工科大学 (Institut universitaire de technologie de Lannion)とENSSAT (cole Nationale Suprieure des Sciences Appliques et de Technologie)の、2つの工科大学が設立されました。
ランニオンにはランニオン コート ド グラニ空港があるものの、2018年11月以降は旅客便の運航を行っていません。そのため、パリなどのフランス内の他の主要都市、および近隣都市から鉄道やバス、レンタカーを使って訪れることになります。ランニオン駅からはブレスト、サンブリュー、レンヌ、そしてパリにフランスの高速列車であるTGVが走っており、主要都市からアクセスしやすい町です。周辺都市とも鉄道（TER）でつながっています。市内には町の中心部からバス（Transports Intercommunaux deLannion-Trgor）が6本の路線で運行されており、郊外へも簡単にアクセスすることができます。
雨の多い海洋性気候に区分され、1年を通じて気温差はあまりありません。冬の最低気温が0度以下になることはほとんどなく、夏の平均気温も21度から23度に安定しています。
ランニオンで楽しむことのできる、おもな観光スポットをいくつかご紹介します。
・聖ヨハネ デュ＝バリー教会（glise Saint-Jean-du-Baly de Lannion）
14世紀に建てられ、その後修正を経て、17世紀に拡張されました。1971年に歴史的建造物に指定されている、歴史ある教会です。聖アン修道院（St. Anne's Monastery）もあり、現在は地域の社会的および、文化的な中心地になっています。
・レゲール川沿いの遊歩道
レゲール（Lguer）川沿いには、森林に囲まれた素敵な散歩道があります。遊歩道の途中には泉や小さなチャペル、小さな港などがあり、ベグ レゲール（Beg Lguer）のビーチまでつうじています。
・ケ・デギュイヨン マーケット（Quai d'Aiguillon）
毎週木曜日に開かれる、伝統的で有名なマーケットがあり、多くの人でにぎわいます。市内からバスが出ており、観光客にも人気のマーケットです。
以前はパリからの運航もあったランニオン コート ド グラニ空港付近にもホテルがありますが、現在は旅客便の運航自体が行われていないため、宿泊地を考える際は注意が必要です。町の中心地には主要都市や近郊とを結ぶ鉄道が乗り入れる大きな駅があるので、他都市からの鉄道での移動をされる場合は、市内中心部での宿泊が便利です。静かで美しい郊外の田園風景も町の魅力となっており、中心地から離れた場所にもホテルがあります。ランニオンは近郊エリアからレンタカーで訪れる観光客も多くいる町で、レンタカーを借りなくても中心地から郊外へはバスの路線も複数あります。そのため、ゆっくりとした滞在をされたい場合には郊外のホテルもおすすめです。
町の治安は良好ですが、観光客も含め多くの人で賑わうケ・デギュイヨン マーケットに行く際などは、身の回りの持ち物に十分注意しましょう。