日本 - 山形について

山形市は、山形県の山形盆地にある人口約25万人を有する山形県の県庁所在地です。隣接する宮城県の仙台市とともに東北地方の主要拠点都市で、2019年に中核市になっています。山形新幹線が走る東北地方の鉄道・道路交通の要衝でもあり、北に天童市、南には上山市などがあります。隣接する宮城県仙台市の中心部までわずか45㎞で、JR仙山線や山形自動車道を使って電車や車での往来もく見られます。
山形市は海外都市との交流も深く、オーストリアのキッツビュール市・オーストラリアのスワンヒル市やアメリカ合衆国コロラド州のボルダー市と姉妹都市になっています。また中国の吉林市とも友好都市になっています。
山形市は後ほどご説明する山形城で知られており、古くから城下町として発展してきました。山形城の周りには材木町・桶町・塗師町・銀町・蝋燭町・鍛治町などの職人町が栄え、また著名な寺社なども建立されてきました。
山形市の気候も見ておきましょう。山形市は西に朝日丘陵や出羽山地、東に奥羽山脈がそびえる盆地ですので、夏は暑く冬は寒いという典型的な内陸盆地で寒暖差が大きな都市です。夏にはフェーン現象も見られ、35℃を超える猛暑日となることも珍しくありません。冬の寒さも厳しいですが、西側に出羽山地などの山々があるおかげで日本海側ほど雪が深い豪雪になることはありません。
次に山形市のランドマークとなる名所・史跡などをご紹介します。
・山寺
山寺は、山形市の北東部にあるJR仙山線の山寺駅からすぐの天台宗のお寺です。平安時代の860年に清和天皇の勅願により慈覚大師が開いたとされる由緒あるお寺で、宝珠山立石寺が正式な名称になります。山寺駅から登山口を登ってすぐのところにある根本中堂は国の重要文化財にも指定されています。こちらは1356年に再建された入母屋造の日本最古のブナ材の建築物です。
山寺は、松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」と詠んだ奥の細道の有名な1句の誕生の地でもあります。静寂で長閑な山の中で聞くこの山寺の蝉の音は、現在では日本の音風景100選の1つにもなっています。山寺には芭蕉の門人が建てた句碑や清和天皇の供養塔の宝塔などもあり、訪れる人を癒してくれます。
・山形城址・霞城公園
霞城公園は、山形城跡を公園にしたものです。山形駅のすぐ北側の中心市街地に広がる大きな公園で市民の憩いの場でもあります。山形城は1356年に羽州探題となった斯波兼頼が築城したことに始まります。その後第11代城主最上義光が山形城を拡張し奥州最大の壮大な城となり、周りには城下町が発展しました。史実に基づいて1991年に復元された山形城の二ノ丸東大手門は、江戸城の門にも劣らぬ大きく壮大な門です。
この山形城は上杉景勝と最上義光・伊達政宗軍が戦った北の関が原とも言われる慶長出羽合戦でお城が霞に隠れて見えなかったことから霞ケ城と呼ばれてきました。山形城は日本100名城にも数えられる名城で、その城址は国の史跡指定を受けており、一帯は桜の名所にもなっています。
・蔵王国定公園・蔵王連峰・山形蔵王温泉スキー場
蔵王連峰は東北地方を貫く奥羽山脈にあり、宮城県と山形県の両県にまたがる雄峰です。蔵王連峰を含む一帯は蔵王国定公園になっています。蔵王は活火山で火口には御釜があります。東北地方のみならず各地から訪れる観光客が多く、日本国内でも有数の観光スポットです。
蔵王の裾野にある山形蔵王スキー場には、パウダースノーと言われる良質な雪と世界でも珍しい樹氷原コースなどの様々なゲレンデを求め、国内だけでなく海外からもスキー客が多数押し寄せます。
・蔵王温泉
蔵王温泉はその昔、東征に赴いた日本武尊の従者であった吉備多賀由によって発見されたと伝わります。そのため、多賀由温泉、高湯とも呼ばれます。古くから続く旅館に新たなホテルや民宿も加わり、東北地方随一の観光地になっています。温泉は強酸性の硫黄泉で、血行を促進する若返り効果・殺菌作用や皮膚を強くする効能があると言われる美人づくりの湯です。
山形市には上でご説明したランドマークの他にも伝統工芸品のこけしや、東北4大祭りの1つで夏の風物詩である「山形花笠まつり」など見どころは尽きません。また、日本一の生産量を誇るサクランボなどの美味な食べ物も豊富です。
山形市に泊まるときは駅周辺にリーズナブルな値段のホテルが多数あります。また観光で訪れたときは、ちょっと足を伸ばすと山形蔵王温泉スキー場周辺には高級感あふれるホテルがあります。歴史と自然の豊かさに恵まれた山形市はぜひ訪れてみたい街です。