フランス - カンペールについて

カンペールはフランスブルゴーニュ地域圏にある都市の一つで、63000人ほどの人が暮らしています。ブルターニュ半島の先端を占めているフィニステール県の県庁所在地でもあり、県内では二番目に大きな都市です。
「カンペール」という地名には、「合流地点」という意味があり、ル・シュテア川とロデット川が合わさったあたりに都市があり、その周辺で街は発展していきます。
ケルトの文化が残るユニークな都市カンペールは、観光が産業のほかに、カンペール焼きといわれるブリキガラス陶器が産業の一つです。町の歴史は陶器の歴史とも重なります。
ブルターニュ地方にあるカンペールの気候は日本の北海道の気候に似ていると言えるでしょう。夏でも25度前後で快適に過ごすことができます。冬は寒いですが、マイナスになることはほとんどありません。
芸術の街としてもしられており、夏の時期には民族衣装を身に纏ったイベントなども見ることができます。
文化遺産の多いカンペールの中でも、２本の尖塔が印象的なサン・コランタン大聖堂は地域一番のランドマークです。その他、主なる観光名所をご紹介します。
・サン・コランタン大聖堂
サン・コランタン大聖堂は、町の中心分にある歴史的な建物で、シンボル的な存在です。印象的な２つの尖塔の着工は1424年のことですが、それ以前の1239年にこの聖堂の着工は始まっていました。
大聖堂は、フランス革命の時に破壊されたり苦難な時期がありましたが、修復され現在も15世紀後半の美しい建築物を見ることができます。
ゴシック様式の美しい外観だけでなく、内部も見学が可能なので壮大なステンドグラスや回廊などを散策されるとよいでしょう。
・カンペール美術館
館内には美術関連の書籍を売っている売店もあり、お土産選びにも困らない美術館です。市庁舎に併設されているうえに、大聖堂の向かいにあるので、かねて見学するにはおすすめの場所です。
展示保存されているものは、17～18世紀のブルターニュー地方の絵画をはじめ近隣のオランダの絵画、イタリアの絵画などもあります。
絵画のほかに彫刻も展示保存されていますが、もともと絵画のコレクションを目的な博物館ですので彫刻は状態が良いものが少ないのが現状です。
絵画を通して、当時のブルターニュー地域で暮らした人々の生活を知ることができます。
・エ・ジャルダン・デュ・シャトー・ド・ラニロン公園
17世紀に建立されたかつてのカンペール司教が使用していた住居が、現在はすばらしい公園、庭園として市民に開放されています。
38ヘクタールほどの壮大な庭園があるのは、オデット川のそばです。現在は結婚式やゴルフなどをすることができる施設となっており、19世紀には邸宅はパラディオ様式に改修しています。
敷地のなかは一人でも子供連れのファミリーでも楽しめる工夫がたくさんあります。ペダルカートもあるので、気軽に広い敷地内を一周できます。
宿泊施設もかねているので、こちらに滞在して町を見て歩くのもおすすめです。
・陶器博物館
こちらは、300年ほどの陶器の歴史を学ぶことができる博物館です。伝統的な陶器のモチーフは、ブルターニュー地方の普通の暮らし。それが陶器に色鮮やかに描かれています。
陶器博物館は、バリアフリーのため、車いすが必要な方から、小さな子供連れでもベビーカーのまま入館し見学ができるからとても便利。館内は大きく８のセクションに分かれています。
コレクションされている陶器は2000点以上にもなり、陶器を見ながらこの地域の歴史を学べます。
・H. B. アンリオ陶器工房
もう一つ訪れてほしい陶器に関する名所が、こちらのH. B. アンリオ陶器工房です。町の産業に欠かせない陶器工場は１９世紀には3つあり、そのうちのひとつが現在も残るこちらの工房です。
工房では、職人によって丁寧に、１枚ごとに絵が陶器に描かれていきます。伝統的な陶器の作る過程を見学することができます。
陶器はお皿が最も有名ですが、コーヒーカップや小鉢なども販売されていますので普段使いにお買い求めていいでしょう。
・ブレトンカントリー美術館
夏の観光シーズンが終了後の１０月から翌年の５月まで、毎週末の見学が無料になります。
美術館が建設されたのは1846年のことで、カンペール陶器、石器、などが主なコレクションで300点ほど展示保存されています。別の展示室には17世紀から現代までの絵画を見ることができます。
カンペール駅周辺に観光名所が揃っていますので、そのあたりに滞在するのがおすすめです。