フランス - モンペリエについて

モンペリエはフランス南部、エロー県の県庁所在地です。フランスを代表する都市の一つであり、モンペリエ大学医学部を始め、多数の教育機関が集積しています。そのため、学園都市としての顔も持ち合わせており、市の中心部はいつも学生らで賑わっています。
歴史も古く、10世紀には都市が築かれていました。13世紀には大学が設立されたほか、貿易商が移り住んだことで貿易都市としても知られるようになったのです。そして現在に至るまで栄え続け、フランスを代表する都市に成長しました。今でも市内には中世～近世の建物が数多く残されています。
なお、モンペリエは地中海性気候のため、年間を通じて温暖で過ごしやすく、極端な暑さ・寒さに見舞われることはほとんどありません。例えば夏は平均気温が25度前後であり、湿度が低いことから空気は乾燥しています。一方で冬は10度前後の日が大半を占めており、1日の日照時間も長いことから、比較的暖かく過ごしやすい季節です。ただし、降水量が年間を通じて多いうえ、一度にまとまった量が降ります。突然の雨には注意しましょう。
温暖な気候がモンペリエの魅力ですが、市内には様々なランドマーク・観光スポットがあります。以下で代表的なランドマークなどをご紹介しますので、ぜひ一度は足を運んでみましょう。
・コメディー広場
モンペリエに来たら、まず訪れたいのがコメディー広場です。市内で最も有名な広場であり、市民の憩いの場のみならず、世界中から多くの人が訪れています。市を代表するスポットの一つですが、周辺にもいくつかの観光名所が点在しています。また、コメディー広場周辺は19世紀頃の建物が集まっており、レトロな街並みを楽しめます。
・サン・ピエール大聖堂
サン・ピエール大聖堂も足を運ぶべきでしょう。14世紀半ばに建設された巨大な大聖堂で、モンペリエを代表するランドマークとなっています。建物はゴシック調の重厚な雰囲気を醸し出しており、数百年の月日を感じさせません。聖堂というよりは城に近い印象を受けるでしょう。サン・ピエール大聖堂は観光客も多く訪れますが、完成当時から建物の一部がモンペリエ大学の校舎として使用されています。
・ファーブル美術館
中世～近代の歴史を学びたい方は、ファーブル美術館へ足を運んではいかがでしょうか。ファーブル美術館は1828年にオープンした歴史ある美術館で、15世紀頃からの様々なアンティーク品を展示してあります。収蔵作品は有名な作家のものも多く、例えばルノワールやモネなど、世界的な知名度を持つ作家の作品も収蔵されています。フランスだけでなく、イタリアなど他の地中海地域の品も展示してあるため、周辺地域の歴史や美術品の変遷も学べます。
・ペイルー公園
一息つきたい時は、ペイルー公園をゆっくり散策するのもおすすめです。モンペリエを代表する公園の一つで、17世紀に建築家のダヴィリエらが手掛けました。公園内にはいくつもの彫刻があり、周囲の緑と美しい調和が取れています。過去には市内に水を供給していたこともあり、今でも給水塔や水道橋がその面影を残しています。他にも見どころが沢山ありますが、面積が非常に大きな公園です。焦らず、時間をかけて散策するとよいでしょう。
・エトワール凱旋門
フランスで凱旋門と聞くと、ほとんどの方はパリを思い浮かべるでしょう。しかし、ここモンペリエにも小さな凱旋門があります。それがエトワール凱旋門で、17世紀頃に造られました。ペイルー公園からほど近いところにあるため、公園散策のついでに立ち寄ってみるのもよいでしょう。周辺は旧市街地で古い街並みが広がっており、エトワール凱旋門と合わせ写真撮影にも最適なスポットです。凱旋門自体は長年夜間ライトアップを行っています。昼と夜では雰囲気が大きく変わりますので、2回訪れるのもおすすめです。

モンペリエは学園都市として有名ですが、沢山の見どころがあります。観光客も多いためか、ホテルなどの宿泊施設も揃っています。そのため、モンペリエ観光を楽しむなら市内に宿泊するとよいでしょう。旧市街地・新市街地いずれも交通の便が良く、トラムが数路線運行されています。トラムを使えば市内の主要エリアへすぐ移動できますので、移動時の足の確保で困ることはありません。商店や飲食店も点在していますので、滞在中にショッピングやグルメを楽しむことも可能です。逆にパリや他のフランスの主要都市からは距離があります。他の都市からの移動には時間がかかりますので、他都市からモンペリエへ足を伸ばす際は注意しましょう。