フランス - ブレストについて

ブレストは、フランスのブルターニュ地方のフィニステール県にある港湾都市です。この街はフランスの最西の街としても知られていて、軍隊をもつフランス最大の軍港でもあります。このフィニステール県の「フィニステール」とは、地の果てを意味するもので、大西洋の荒波が打ち付ける港は、なんともいえない雰囲気が漂っています。
また、ブレストはブルターニュ地方独特のブルトン魂が多く見られる場所でもあります。フランスでありながらブルトン人はブルトン文化をこよなく愛しているので、バカンスシーズンには国内からも、多くの観光客が訪れています。街は有名な大学も数校あるので、学生街でもある、活気あふれる若い雰囲気が特徴的です。

ブレストの歴史は古く、3世紀から4世紀にかけてローマ人が要塞を築いて、16世紀後半には、古い城塞が要塞化されています。また、昔からこの街はフランスの海軍の最大の軍港であるのは変わりません。第二次世界大戦では、街の大部分が破壊されてしまいましたがその後、復興して美しい街に変わっています。
パリからブレストまでは、TGVでつながっており、約4時間半でフランスの首都のパリまで行くことができます。また、空の便を利用の場合、最寄りの空港は、ブルターニュ地方最大の空港でブレスト・ブルターニュ空港を利用します。ブレスト市から北東に約10キロ㎞の場所にあり比較的便利に移動が可能です。

ブレストの気候は、海洋性気候で、夏は温暖で長く寒いのが特徴的です。海のそばの街なので、湿気が高く、風が強いので、訪れる際には、気温よりも寒く感じるでしょう。風を十分に防げる服装をお勧めします。観光シーズンは夏で、平均最高気温が約21度と大変過ごしやすいです。逆に冬は平均最高気温が9度と寒く、風も強く、天気が悪い日が多いでしょう。

ブレストの最大のランドマークは、やはりブレスト城。要塞の街だけあって、古代から現代に至るまでずっとその役目を果たしているブレスト城は、現在はフランス海軍が所有しています。また、このブレスト城は国立海軍博物館として一般公開されているので、歴史を含めてぜひ訪れてみるといいでしょう。

ブレスト城（海軍博物館）
要塞の役目を担っているブレスト城の現在の役目は海軍博物館。フランスに4つ存在する海軍博物館の貴重なひとつがこの博物館です。博物館に入るとチケット購入の際にオーディオガイドが英語のみですが借りられるので、借りておくと自分だけでは分かりづらいところまで発見できるのでお勧めです。
博物館内には、各時代の歴史やブレスト港の様子、また第二次世界大戦の様子のビデオなどもあります。展示物は大変充実していて、満足感たっぷりです。また、天気がいいとブレスト城からの眺めも最高ですので、ぜひ楽しんで下さい。

オセアノポリス（水族館）
ブレスト城の他の観光スポットといえば水族館です。このオセアノポリスという水族館は、港の近くに位置していて、まさに大西洋の水族館という感じです。中心街からはバスで約20分ほどかかります。
オセアノポリス内は、68のアクアリウムと水槽に加えて、建物（パヴィリオン）が大きく3つ、熱帯、北極・南極、温暖と分かれています。ブルターニュ地方独特の海洋生物から、サンゴ礁、また深海の生き物のショーなども行われていて、非常に充実した施設となっています。レストランやカフェを併設、またピクニックエリアもあるので、一日中過ごすことができます。このオセアノポリスは、ブルターニュ地方で、最も観光客が集まる施設の一つなので、バカンスシーズンには、チケット購入や入場の為にとても長い列ができていることもあるので、ご注意下さい。

いちご伝統継承博物館
プルガステルという街にとても面白い博物館があります。その名もいちご伝統継承博物館。ブレスト中心地から車で約20分ほどの場所にあるいちごの博物館は、フランス産のいちごの発祥の地とされています。1700年代に南米産のいちごをこの街に持ち帰り、育て始めたのです。
このいちご博物館では、フランスでも珍しいいちごの栽培などだけでなく、ブルターニュ地方の文化や農業についても触れることができるのが面白いですね。

ブレストの街の中心には多くのホテルがあります。中心地からは海まで歩いて行くこともでき、またレストランやカフェなども多いので食事場所にも困りません。治安は比較的安全ですが、深夜の街歩きには注意しましょう。