カナダ - ホワイトホースについて

ホワイトホースはオーロラが見られることで知られる、カナダのユーコン準州にあります。このエリアは山岳地帯に位置していて、亜寒帯気候に属している場所です。針葉樹林気候や亜北極気候と呼ばれることもあるエリアとなっています。毎年長く寒い冬が続くエリアで、特に真冬になると非常に厳しい寒さとなるのが特徴です。冬にあたる1月の最低気温は平均するとマイナス19度となっていますが、観測史上で最も気温が低かったときには、マイナス52.2度を記録したことがありました。これは1947年の1月の記録です。またこの辺りのエリアは夏が短いのが特徴です。真夏になっても気温はそれほど高くなりません。この辺りの地域にとって夏に当たる7月の最高気温の平均は20度程度です。ちなみに観測史上で最も高くなった気温は34.4度で、この記録は1969年の6月のものでした。年間の平均降水量は乾燥限界以上ですが、カナダ国内の他の地域と比べると最も降水量が少ないのが特徴です。これはホワイトホースが山のふもとに位置しているということに関係しています。年間の平均的な降水量は262ミリ程度ですが、降雪量の平均は約142センチです。緯度が高いので夏は日照時間が長くなりますが、太陽の高度が低いために平均気温が低めになるのもこの地域の気候の特徴です。ホワイトホースの有名なランドマークにまず挙げられるものは、何と言ってもやはりユーコン川でしょう。この川はカナダのユーコン準州とアメリカ合衆国のアラスカ州を流れている河川です。川の源流はカナダの最西部に位置するブリティッシュコロンビア州の、アトリン湖の南にあるルウェリン氷河で河口はベーリング海となっています。ホワイトホースという地名は、このユーコン川の急流の様子から付けられました。水の流れがまるで走っている白馬のたてがみのように見えたことから来ているというのがそのいわれです。とはいえ、1958年にダムが建設されたことによって、今ではホワイトホースの名前の由来となった急流は見られなくなってしまいました。しかしユーコン川はアウトドアを楽しむ目的で訪れる人も少なくない川です。ホワイトホースにあるマイルズキャニオンは、この地のランドマークの1つでユーコン川に親しむことができる渓谷となっています。ユーコン川の水がエメラルドグリーンに近い色に見える場所で、荒々しい渓谷の岩肌と川の色の対比が美しい絶景ポイントの1つです。この付近には針葉樹の森が広がっていて、空気も澄んでいて綺麗です。そんなカナダの大自然と、雄大なユーコンの流れを感じながらトレッキングをすることもできる場所となっています。さらにホワイトホースのランドマークには、エリック・ニールセン・ホワイトホース国際空港も挙げられるでしょう。ホワイトホースに最も近い鉄道駅は車で1時間ほどかかる場所にあるため、遠方から訪れる際にはこの空港が利用されることも少なくありません。ここはユーコン準州政府が運営している公営空港です。ユーコン川のすぐそばに位置していて、規模は小さく静かな環境となっています。チャーター機やブッシュ・プレーンなどもこの空港を利用しています。空港名になっているエリック・ニールセンという人物は、ユーコン準州から選出されたカナダの連邦議会議員です。ホワイトホース観光でおすすめな地域は、やはりユーコン川沿いの地域です。ホワイトホースの近辺で宿泊する場合に利用できるホテルがあるのは、エリック・ニールセン・ホワイトホース国際空港に比較的近いエリアばかりとなっています。多くのホテルはユーコン川に沿って点在しています。そんなユーコン川の付近には、いくつかの湖もあり、訪れる人の目的になっているのが特徴です。その1つはシュワットカ湖で、ここは1958年に完成したダムによってできた貯水池です。ホワイトホースという地名の由来となった急流は、今ではこの湖に沈んでいます。あまりアクセスしやすい場所ではありませんが、そのため広く静かな場所であるとも言えるでしょう。美しい森と水辺の景色が見られる場所です。水上ではカヌーを楽しむ人も少なくありません。そしてチャドバーン湖は、シュワットカ湖よりも南東に位置する湖です。カヌーやカヤックを楽しんだりすることが可能で、自転車やハイキングに適した道もあります。フィッシュ湖はエリック・ニールセン・ホワイトホース国際空港よりも南西にあり、シュワットカ湖やチャドバーン湖よりも大きい湖です。