カナダ - セントジョンについて

セントジョンは、カナダ東部にあるニューブランズウィック州の最大の都市です。都市と同名のセントジョン川の河口部に位置しており、多くの企業が集積している中心的な役割を果たす都市で、市内区域ではおよそ7万人、都市圏全体ではおよそ13万人の人々が暮らしています。造船業が特に盛んであり、その規模はカナダ最大です。北米大陸で最初となる大水深石油採掘所や、パルプ・製紙工場など立地しており、工業都市としての側面も有しています。複数のコールセンターの立地も進み、工業だけでなくサービス業の発展も続いていることが特徴です。カナダでも比較的緯度の低い地域に位置していることから、夏季の気温は比較的気候は温暖ですが、冬の寒さはかなり厳しく、最も寒い1月から2月の時期にかけては平均最高気温も氷点下にとどまるなど、冷帯特有の気象条件となっています。北緯45度のいち的条件から日本の北海道（北緯43度から45度）と似ている気候ですので、冬季間に訪れる際は参考にすると良いでしょう。最も温暖な夏季（6月から8月）にかけては日中の気温も高く過ごしやすいですが、日によってはそれらの期間でも最低気温が摂氏10度以下まで下がることもありますので、服装に関しては調節しやすいものを選ぶと良いです。降水量は一年間を通して1,300ミリ前後で、雨天と晴天が周期的に変わる平均的な気象条件となっています。雪の量は日本の北部と比較するとそれほど多くはありませんが、冬季には積雪状態となることもありますので、冬の間に訪れる場合には滑り止めのついたブーツなどを用意することが必要です。観光地化されていない落ち着いた雰囲気のある街ですが、その分飾らないカナダの素の部分を垣間見ることができる穴場的な場所で、カナダ観光の上級者の方や賑わいのある観光地ではない部分を見たいという方にお勧めできます。セントジョンで最大の見所といえば、干満の差がきわめて大きなファンディ湾です。ファンディ湾は、およそ15メートルという世界的にも最も大きな干満差が発生する場所と言われており、リバーシングフォールスと呼ばれる自然現象を間近で観察することができます。この現象は、潮の満ち干きによって川の流れが逆になるという不思議な急流です。通常時は下流に向かって流れている川の水が、満潮時には海からの水が急激に蒸留に押し寄せて水が流れています。水の流れが正反対に変わるという自然の力のダイナミックさは、一見の価値がありと言えます。観察をする場所として適しているのが、川に架かる鉄橋の近くの公園です。また観察をするためのボートツアーも出ていますので、時間が合えば乗船してみるのもおすすめです。この現象は地球と月の位置関係から1日に2回発生しますので、セントジョンを訪れた際には時間を確認すると良いでしょう。中心地域にはキングススクエアと呼ばれる場所があり、カナダ国定史跡に指定されているオールドシティマーケットや、支柱なしの3階建て螺旋石階段が圧巻の同じくカナダ国定史跡に指定された裁判所等もあります。キングススクエアには野外音楽堂もあり、定期的にコンサートが開かれています。セントジョンの中心的な商業施設として挙げられるのが、シティマーケットです。北米では最も古いとされる市場で、地元の農家や地元の漁師が持ち込んだ新鮮な食料品を取り扱っています。日本にあるスーパーマーケットとは全く趣の違う、異国情緒に溢れた地元の市場であり、上質なカナダの食料品を新鮮な状態で手に入れることができる魅力的な場所と言えるでしょう。地元で暮らしている人々の息遣いを直に感じることができる市場で、賑やかな観光地とはまた違った魅力を堪能することができます。カフェやレストランもありますので、地元の人と同じ目線で楽しむことも可能です。カナダは全体的に治安が安定しており、市街地でも郊外でも比較的安心して外歩きを楽しめます。安心感という観点では、日本国外においてはトップクラスとも言える地域性と言えるでしょう。ホテルの数は多くはありませんが、上質な滞在が可能な水準のホテルがいくつか立地していますので、それらを選ぶことで安全で快適なセントジョン観光を楽しむことができます。ウォーターストリートとユニオンストリートという市内の中心地域の大きな通りに囲まれた地域が、セントジョンの中心部です。様々な施設へのアクセスも良好ですので、この近くにある場所が最も利便性に優れており、滞在するのにおすすめです。