カナダ - シャーロットタウンについて

シャーロットタウンは、カナダのプリンスエドワードアイランド州の州都で、5万人ほどの人々が暮らしている小さな街です。プリンスエドワード島内の半分以上の人々が、シャーロットタウン都市圏に住んでいます。シャーロットタウンは1864年にカナダ連邦の設立討議が行われた、カナダ発祥の地として知られています。プリンスエドワード島は、カナダの東海岸、セントローレンス湾に浮かぶ小さな島ですが、平坦な地が続き、山のない地形です。島は全体的に赤い土で覆われていますが、これは土そのものが鉄分を多く含んでいるためで、鉄が酸化するために赤く見えるとされています。平坦な地形を利用した農業も盛んで、じゃがいもが多く生産されています。肥沃な土を利用した農作物の栽培で有名ですが、セントローレンス湾に浮かぶ島だからこその海の幸も見逃せません。海産物にも恵まれたシャーロットタウンの名産は、ロブスターです。ロブスター以外にも、島の近郊で獲れるムール貝は特に美味しいと評判で、北米で消費される他、海外にも輸出されるほどの人気です。自然豊かなこの島は、世界的に有名な赤毛のアンの舞台となった島でもあり、名前を聞いたことがある方も多いでしょう。シャーロットタウンにはプリンスエドワード島大学やカレッジがあり、多くの学生が住んでいるのも特徴の一つです。人口が少ない小さな島ではありますが、プリンスエドワード大学は非常に高度な学術機関として知られており、カナダの大学ランキングではトップクラスを誇っています。島の規模はそれほど大きくありませんが、多くの観光客を受け入れてきた島で、シャーロットタウン空港には複数の都市から飛行機が就航しています。日本から訪れる場合は、トロントやモントリオールといった都市から乗り継いで行くルートが一般的です。カナダは世界的にも治安が良い国であり、日本人でも安心して観光できます。治安の良いカナダの中でも、シャーロットタウンは特に治安が良い地域で、のどかな風景が広がり、ゆっくりと観光を楽しめます。シャーロットタウンのベストシーズンは夏です。夏のシーズンはカナダの国内はもとより、海外からも多くの観光客が訪れています。その反面、冬はとても厳しい寒さが続くので、冬の観光は外した方が賢明でしょう。冬のシャーロットタウンを訪れるならば、厳重な防寒対策が欠かせません。シャーロットタウンはのどかな田舎街なので、ショッピングモールや歓楽街といった賑やかな場所はありませんが、スーパーやお土産屋さんなどの店舗が並ぶビクトリア・ロウがあります。シャーロットタウンそのものが小さな街なので、歩いて全体を巡ることができますが、夏の観光シーズンには馬車タクシーも登場するので、古い町並みに合った馬車で散策するのも風情があります。赤いレンガの市庁舎はビクトリア・ロウの中でも有名な建物で、低い建物が立ち並ぶシャーロットタウンの中では、とても目立つ存在と言えるでしょう。ビクトリア・ロウの歴史的な建物にはプロビンス・ハウスがあります。このプロビンス・ハウスでカナダ連邦設立の会議が行われたとされており、カナダ建国の歴史を学ぶ上でも重要なスポットです。プロビンス・ハウスを含め、街の中の歴史ある建造物はシャーロットタウン歴史美観地区に指定されています。シャーロットタウンでは、美しいゴシック様式のダンスタンスバシリカ教会も有名です。海沿いを歩くのであればボードウォークが良いでしょう。シャーロットタウン港のマーケットで、日本人にもファンが多い赤毛のアンに関連したお店もあり、ファンの方には嬉しい場所になっています。赤毛のアンの舞台になったキャベンディッシュは、ジャーロットタウンから車で30分の距離にあり、赤毛のアンの著者モンゴメリの生まれた家も残されています。キャベンディッシュには赤毛のアンの時代の建物を再現した観光村、アヴォンリーヴィレッジがありますが、雪に閉ざされる冬の時期は休業してしまうのでご注意ください。シャーロットタウンのお土産や、絵葉書の写真に採用されているのはケープ・トライオン灯台で、白を基調とした壁に赤い屋根の可愛らしい灯台です。赤土の地から海を照らしており、そのカラフルなコントラストは美しい風景を生み出しています。シャーロットタウンではのんびりとした時間を過ごし、体を動かしたいのであれば、ハイキングを楽しめるプリンスエドワード島国立公園へ行くと良いでしょう。