カナダ - キングストン(カナダ)について

キングストン(カナダ)は、オンタリオ州南東部の都市です。オンタリオ湖の北岸とセントローレンス川、リドー運河の起点に位置し、サウザンドアイランドの起点でもあるので、周遊クルーズの起点としても知られています。また、石灰岩のライムストーンを使った建物が多いためライムストーンシティとも呼ばれています。この地域は、古くから先住民族の一派が居住しており、1673年にフランス人総督によって毛皮交易所と要塞が開かれました。戦後はリドー運河の起点を守るため、特徴のある円形砲台を含むフィートヘンリーを建造しました。1832年にリドー運河が完成し、オンタリオ湖側起点として重要な地点となり、1838年にアッパーカナダでは最大の町となったのです。気候は、夏は快適ですが冬は凍えるような寒さとなり、乾燥して風が強く、年間を通して曇りの日が多くあります。気温は1年を通してマイナス11度から25度程度で、マイナス22度未満や28度を超えるような気温は滅多にありません。キングストンのランドマークとしてはキングストン市庁舎やフォートヘンリーなどが挙げられます。キングストン市庁舎は行政の中枢機関で、1844年に落成してからウォーターフロントにある建物です。19世紀を代表する歴史的建造物で、建築家のジョージブラウニーによる新古典主義で設計されています。かつては市庁舎としてだけではなく、銀行や社交場、裁判所など様々な目的で利用されました。メモリアルホールの12枚の窓ガラスには、第一次世界大戦で戦った兵士の姿などがステンドグラスではめ込まれており、特徴のあるドーム型屋根の建物となっています。夏には朝市も開かれるため地元住民で賑わいます。フォートヘンリーは812年に建設された要塞で、今でも衛兵の交代や様々な衛兵の訓練風景が見られるため観光客に人気のスポットですが、博物館として一般公開されるのは春から秋にかけてと時期が限られているため注意が必要です。キングストン市庁舎の他にもフロンテナック郡裁判所やリドー運河などはカナダ国定史跡でもあります。カナダ国定史跡は、カナダ環境省の文化遺産保護制度のひとつです。設計や技術などに傑出した創造性があるか、カナダの歴史過程で傑出した時代を表現しているか、カナダの文化的伝統や生活様式を表現しているかなど厳しい基準があるため、この史跡に指定された文化遺産は世界的に貴重なもの認められています。キングストンには、歴史的建物も多く、ベルビューハウスもそのひとつです。1840年初期に食料雑貨商が建てた邸宅で、装飾されたバルコニーがある3階建ての建物で、左右対称の伝統的ジョージアン建築スタイルは、カナダでは最古のローマ風建築物と言われています。ベルビューハウスはカナダ国定史跡にも指定されており、150年以上も19世紀の手法で整備されている庭園も見どころです。キングストンで外せない観光スポットのひとつに、1000を超える島々を巡るサウザンドアイランドクルーズがあります。船から島々を眺める観光も良いですが、ウルフ島は上陸することができます。キングストンのウォーターフロントからフェリーで渡ることができるウルフ島ではサイクリングができるので、のどかな景色や自然を楽しむことが可能です。サウザンドアイランドは、オンタリオ湖からセントローレンス川が流れ始める一帯に、10km以上もの広い幅の川に島々が浮かぶ景勝地です。サウザンドアイランドは1000の島々と呼ばれており、古くから優雅な別荘地として注目され、島々を巡るクルーズが人気です。クルーズは、キングストン発以外にも、島々に近いGananoqueやロックポートの港から出航するものもあります。キングストンから車で約30分のセントローレンス川の北岸の街のGananoqueは、クルーズの中心地として知られています。クルーズには、デイクルーズやサンセットクルーズ、ディナークルーズなど様々なタイプがあり、島に上陸できるツアーなど種類も豊富です。船で巡るツアーだけではなく、アクティブに楽しむならセントローレンス川でのカヤックを漕いで島々にアプローチするツアーも用意されています。Gananoqueとロックポートの中間にあるヒルアイランドにあるタワーの別名スカイデッキの展望台に昇ると一望できるサウザンドアイランドは絶景です。セントローレンス川は国境でもあるので、2つの国を見渡すことも可能です。タワーのそばには、サウザンドアイランドブリッジがあり、ギフトショップやカフェなども併設されているのでのんびり観光できます。