ブラジル - マナウスについて

マナウスは、ブラジルのアマゾナス州の州都です。アマゾン河の支流であるネグロ川が本川のアマゾン河（ソリモンエス河）に合流する河口付近に位置します。
マナウスはアマゾン熱帯雨林の中央部のため、高温多雨の気候です。平均気温は年間を通して30℃を超えています。
17世紀後半に初めてヨーロッパ人の集落が形成されました。その後、19世紀末から20世紀初にかけて天然ゴムやコーヒー栽培などの中核都市、交通・流通の要衝として繁栄しましたが、ゴム・ブームの終息とともに一時は急速に衰退しました。20世紀後半にブラジル政府による開発が進められ再興しています。
現在は人口約210万人を抱え、アマゾン地域の最大都市、ブラジル国内では7番目の大都市に成長しています。アマゾン河流域の国立公園・環境保護区に隣接しており、アマゾン観光の拠点都市としても有名です。
マナウスの交通手段は、飛行機・船やバス・鉄道もあります。サンパウロやリオ・デ・ジャネイロなどの国内主要都市には航空便が就航しており、アマゾン河から定期船も出ています。市内北部にあるバスターミナルからは、ベネズエラのカラカス行きなどの長距離バスも運行されています。ただ陸路は厳しい環境が多く、主に空路・水路が中心になっています。
それでは、マナウスの見どころなどをご紹介しましょう。
・マナウス港
アマゾン河は雨季と乾季の水量変化が激しくなっています。このためアマゾン河の河口に位置するマナウス港の桟橋は上下可能な浮桟橋になっています。マナウス港付近は水深が30m、以上あり、1万トンクラスの船も接岸可能です。桟橋周囲は水上マーケットのように賑わっています。
・アマゾナス劇場（Amazon Theatre）
アマゾナス劇場は、マナウスの人気の観光スポットで、ほぼ毎日コンサートが開かれています。19世紀後半にゴムブームで莫大な財を築いたヨーロッパからの移住者が開設したとされています。ルネッサンス様式のドーム屋根・大理石を使った階段などは、地元の居住者にとっては驚きであったと言われています。客席は700席です。
・国立アマゾン研究所（Insituto Nacional de Pesquisas da Amazonia）
国立アマゾン研究所では、アマゾンの環境・生態系を研究しています。総面積は38haですが、13haを「科学の森」として一般開放されており、大勢の観光客が訪れています。
多種多様な野鳥や絶滅危惧種になっているマナウス近郊特有のサル、オオカワウソ・アマゾンマナティーも見ることができます。
・アマゾン河合流点（Meeting of Waters）
英語でMeeting of Waters、つまり河の合流地点です。マナウスの下流約10㎞の地点で、ネグロ川とソリモインス川が合流します。2つの川は比重・速度が違うため並んで分かれて流れてきて、このポイントで合流します。2つの川が並んで流れる様は不思議で幻想的な世界です。
・サン・セバスチャン広場（Praca Sao Sebastiao）
アマゾナス劇場前の広場です。周りには歩行者天国の道路やオープンカフェなどの飲食店が立ち並び、歴史的建造物もありで、観光客で賑わっています。
広場の真ん中に立つモニュメントは、ブラジル発見400年を記念して建てられたものです。夜には広場の周辺がライトアップされます。
・ポンタ・ネグラ・ビーチ（Praia Ponta Negra）
マナウス市街の中心部から上流13kmほどに海ではないのにビーチがあります。アマゾン河支流のネグロ川の砂浜です。海水浴場ではありませんが、川に入って楽しむことができます。屋台や露店なども開設されていますので、ゆっくり楽しむことができます。
・リオ・ネグロ橋（Ponte Rio Negro）
リオ・ネグロ橋は、ネグロ川上流にかかる全長3.6kmの橋で2011年に開通したものです。川幅が広いアマゾン河に架けられている貴重な橋で、歩行者専用の通路もあります。対岸のジャングル地帯を楽しむこともでき、洛陽鑑賞にも絶好のスポットです。飲食店や屋台も近くにありますので便利です。
・アドウフォ・リスボア市場（Mercado Municipal Adolpho Lisboa）
パリの市場をまねて1882年に建造されたマナウスの市場です。特産品の天然ゴムで作った置物などこの地でしか扱っていないアマゾン独特の土産品なども多数あります。
マナウスのホテルはマナウス港付近と中心市街地周辺に多数あります。マナウスの治安はけしてよくはありません。ホテル選びの際も安全には注意した方がよいです。