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アルメニア国際航空が本拠をおいていたエレバンをようするアルメニアは、古くから文明が定着したことが知られており先史時代には地域一帯でクラ・アラクセ文化が定着していたことが遺跡などで確認されています。紀元前6世紀には国際的に公益活動の拠点として繁栄していたとつたえられ、紀元前1世紀にアルメニア大アルメニアを建国し繁栄しました。ただ地政学的にローマ帝国とペルシャ帝国との間に位置する要衝にあたることから、しばしば両国の干渉を受けることになり時には、両国の干渉地域として支配を受けることもありました。もっとも301年には当時のアルメニア国王がキリスト教を国境として布教することを認めたため、周辺の地域ではイスラム教が主流派になっているのとは対照的にキリスト教徒が多い特徴を持っています。
19世紀以降にはロシアとオスマントルコの対立により、アルメニアは両国の軍事衝突の部隊になることもありました。(ロシア・トルコ戦争)19世紀後半になると、オスマントルコ支配下にいたアルメニア黒人の反発は強くなり、トルコ人民族主義者との対立が深刻になります。その結果20世紀初頭にいたるまで民族虐殺が発生し(アルメニア人虐殺)、多くのアルメニア人が欧米に亡命するかロシア領に逃げ込むなどの事態が発生したのです。ロシアの1917年のソビエト革命後は一時期民族主義者により、アルメニア第一共和国が成立しますが、赤軍の侵攻であえなく妥当され、1920年にアルメニア社会主義ソビエト共和国を樹立、ソ連邦に編入される子音になった訳です。
ソ連邦崩壊直前期には隣国のアゼルバイジャン共和国との間で、ナゴルノカラバフ自治州の帰属を巡り対立し両国の本格的な民俗衝突に発展しました。(ナゴルノカラバフ戦争)武力衝突は沈静化したものの、アゼルバイジャン内の飛び地のようなナゴルノカラバフ自治州の帰属をめぐる、両国の対立は続いています。
国境帰属を巡る対立がおきるのは、アルメニア共和国の地理的特性が関係していることも念頭に置くことが必要です。アルメニアは国会の南部・カスピ海の西部にあたる場所にあるアルメニア高地の最東端にあります。北側には小コーカサス山脈と西側にはアルメニア高地が広がるので、典型的な山国といえます。国土の90%は標高1000-3000mの高原で占められ、3000m級の山岳も珍しくありません。ほとんどが山地で覆われたアルメニアにあって国内最大の平地は、首都エレバンが位置するアララト盆地です。「ノアの箱舟」で有名なアララト山(標高5165m)を見上げる位置にアリ、トルコ国境を近くに流れるアラス川の左岸に広がっています。
アルメニアの気候は日照時間がながいことで知られています。アルメニア国際航空が拠点をおいていた首都エレバンでは、年間2711時間に及ぶ日照時間で気温は時に40度に及ぶこともあるそうです。ケッペンの気象区分によると、低地はステップ気候で高地は亜寒帯湿潤気候に属します。
首都エレバンの年間平均気温は11.4度、年間降水量は318ミリで寒冷な1月の平均気温は-5.5度で夏期の8月の平均気温は25.5度です。エレバンにかぎっても気候変動は激しく年間を通してみると-25度から40度にまで気温は変化します。