イギリス - ノリッチについて

ノリッチはイングランド東部にあるノーフォークの州都です。ノリッチとは古英語で「北の町」を意味する言葉で、英語圏にはその他にも同名の場所は各地に存在しています。イギリスのノリッチは2016年のガーディアン紙では「英国人が選ぶ働きやすい街1位」にも選ばれており、特に犯罪率が低いといわれる平和な地域です。昔からウェンサム川を中心に交易が行われ、商業の中心地として反映を続けています。11世紀にノルマン人によって作られた野外市場がありますが、これは今日まで続いておりイングランド屈指の市場となっているのです。とはいえ、最近は再開発によって縮小されて新たにショッピングモールやショッピングセンターが増えてきて、どこの国でも同じような変革の波に晒されているわけです。昔は製造業、1980年代頃からはサービス業中心に経済が回るようになっており、その美しい街並みを見ようとイギリス人をはじめ世界から観光に訪れる方も後を経ちません。そんなノリッチに行くならば夏がおすすめ、ただその期間は短く非常に寒くて風が強くほぼ曇り空という冬が一年の大部分を占めるのです。マイナス3度まで下がりますし、北風の影響で体感温度は更に寒くなるでしょう。冬に行くなら厚手のコートは必須なのです。ノリッチはイギリスでも珍しく、街の中心に1000年近く前からの大聖堂や城が残っています。街のシンボルとなるのがノリッチ大聖堂で、ソールズベリー大聖堂に次ぐ高さの塔を持っています。シンプルで静かなのはイギリスらしく、それでいて風格もありステンドグラスの輝きが神々しいです。500年以上という伝統のある小中高一貫教育の学校の敷地内にあることから、朝訪れると全校生徒が大聖堂で賛美歌を歌っている光景が見られるかもしれません。大聖堂内の回廊は英国内最大と言われ、広く美しいのでおすすめです。イーストアングリア唯一のノリッチ城は11世紀にはすでに記録が残っているという古いものです。今は博物館となりその歴史を伝えてくれるのです。イギリスと言えば英国庭園、イースト・ラストン・オールド・ビカレージは季節ごとに美しい花々が咲き乱れシーズンごとに多くの観光客が訪れる場所です。並木道を歩いていると都会の喧騒を忘れてのんびり出来ます。カフェもあるので、ケーキや紅茶をいただけます。2種類のお庭を一度に鑑賞したいならFelbriggHall、西側は18世紀に配置されたオランジェリーとビクトリア朝となっています。東側は北米のオークや西洋赤杉のある牧草地と、それぞれの美しさに癒されることでしょう。建物内部には前オーナーが所有していた調度品や絵画が飾られていてこちらも興味深いものです。ワインセラーや屋根裏部屋の見学も出来て、英国貴族の生活を存分に味わえるのです。交易の中心だったウェンサム川は今は遊歩道が整備されていて、リバーサイドウォークが楽しめます。パブも数多くあるため、英国式の石造りの橋と美しい自然を眺めながらのランチも出来るでしょう。ElmHillは石畳が広がる正に中世にタイムスリップしたような街並み広がるエリアです。アンティークショップやお洒落なカフェもあり、インスタ映え間違えなしでしょう。テディベアショップで本場の可愛らしいベアを見つけたり、300年以上前の建物でお茶したりと観光スポットが満載です。古いものを大切にして格式と伝統を重んじるイギリス人の心が詰まった街となっています。ロンドンのように派手さはなく、自然豊かで穏やかな時間が流れるノリッチにきっと癒されることでしょう。伝統的なイングリッシュガーデンに興味があるという方にもおすすめです。過ごし易い春の時期を選んで色々と散策して回ってみましょう。留学生以外はほぼネイティブ、市場でも人柄が垣間見られることとなります。雑貨屋さんや洋服屋さんを含めて様々なお店が立ち並んでおり、そこを歩くだけでも楽しめます。イギリス名物のチップス屋さんはSサイズ1皿が日本円で180円くらい、Sと言っても結構な量がありこれだけでお腹大満足です。市役所側には誰でも使うことの出来るテーブルとイスがありますから、そこでゆっくりと味わって下さい。もしかしたら地元のおじさんたちから声をかけてもらえるかもしれません。わざわざ何かしよう・観光施設を回ろうと頑張らなくとも、なんとなくそこに溶け込むことの出来る場所なのです。