イギリス - ボーンマスについて

ボーンマスはイギリスのイングランドの中でも南西部に位置するドーセットの南海岸にある都市です。現在はドーセットの中でも再々の都市で人口は１６万８千人になり、近隣のプール及びクライストチャーチを含めて、サウス・イースト・ドーセット都市圏を構成しています。また、このサウス・イースト・ドーセット都市圏は全体で約４０万人の人口を有していて、気候は温暖で海岸部にはビーチがあるので、イギリス国内でも有数のリゾート地として有名です。なお、イギリスの各都市に住んでいる住民に生活の幸福度を調査した２００７年の「イギリスで最も幸福な街」という調査では、ボーンマスは８２パーセントが幸せ、と答えて全体の１位となった地域でもあります。イングランドの南海岸に位置しているので、温暖な気候で夏の平均気温は１２度から２２度で冬の平均気温は１度から８度にほどになっています。一番暑い時期も一番寒い時期も猛暑、極寒というほどの気温になる事はまずないので、年間を通して過ごしやすい気候であることが特徴です。また、年間の降水量は温暖な気候にありながら、国内の平均よりもやや少ない８００ミリメートルほどです。首都ロンドンからは約１７０キロメートル離れた南西に位置していて、プール、クライストチャーチ、イースト・ドーセットに接しています。南側はイギリス海峡に面していて、観光客も多く訪れるビーチがあります。都市の名前の由来にもなっているボーン川は町の中心部を分断するように流れていて、町の中心からイギリス海峡へ注いでいるのです。観光地として恵まれた気候と観光客に人気のある観光資源がある事で、９５パーセントの就業人口がサービス業に従事していて、この９５パーセントという数字は国内の平均よりも１０パーセントほど高い数字です。ボーンマスの経済の中心である観光業は年間で、４．４億ポンドの収益が出ています。一方で、製造業は隣接するプールで根付いた為にボーンマスでは衰退してしまいました。その結果,、ボーンマスでは製造業従事者は全体の２％ほどしかいません。海外に近い場所にあるショッピングストリートは大部分が歩行者天国で、ブティックやカフェなどが立ち並んで、東部のボスコム地区はアンティークショップや露店が多く、西側のウェストボーン地区にはブランドショップが集まっており、北部の郊外にはカッスルポイント・ショッピングセンターと呼ばれる大型の商業施設もあります。これらの商業施設は地元の住民はもちろんですが、観光客も多く利用します。この地域の交通網の中心になるのは、中心街から少し離れた場所にあるボーンマス駅と街の東部にあるポークスダウン駅です。街の西側に住んでいる住民の場合は隣町のプールのブランクサム駅の方が近く、そちらを利用する住民もいます。ボーンマス駅からロンドン・ウォーター駅までは約１時間５０分で、バスで向かうとロンドンまでは２時間３０分ほどで移動できます。ボーンマス国際空港は街の中心部から車で約２０分から３０分の位置にあるので、イギリス国内はもちろん海外からのアクセスも非常に便利な地域です。ボーンマスの歴史は古く、ボーン川を意味するボーンマスが地域名として最初に記録されているのは１４世紀に遡ります。１８世紀まではこの地域は荒れ地に過ぎず、決して発展した地域ではありませんでした。１８１２年にドーセット義勇農騎兵団のルイス・トレゴンウェルが地主から土地を購入して移住してきました。そして、この一帯を保養地とする計画を立てましたが、その計画は失敗に終わったのです。しかし、１８３２年には別荘や家屋が点在するコミュニティとなっていたため、トレゴンウェルはボーンマスの創設者と言われています。また、地主であったジョージ・タップスの死後に息子のジョージ・タップス＝ジャーヴィスが街の更なる発展に着手してホテルを建設したり、著名な作家を招いて滞在させてリゾート地としての知名度向上に尽力しました。１８６５年には街のシンボルであるボーンマス桟橋の原型になる長さ３０メートルの桟橋が作られ、１８７０年に鉄道が開通されると一気に街は発展していきます。１８８０年に１７０００人だった人口は２０年後の１９００年には６００００人に跳ね上がりました。第２次世界大戦では大きな損失を受けましたが、その後も発展を続けて大きな経済規模を有する地域へと発展したのです。