美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット15選

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美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット15選

フランス東部に位置するアヌシーは、「アルプスのヴェネツィア」と称される、アヌシー湖畔に広がる魅力的な街。人口約5万人ながらも、夏は避暑地、冬はスキーリゾートとしてにぎわう観光都市です。

世界屈指の透明度を誇る湖、中世の面影を残す旧市街、湖水が流れるティウー運河、自然豊かな公園、教会など見どころがたくさんあります。その美しい景観からフランス国内でも人気が上昇中のアヌシー。今回は、そんな多彩な魅力を持つこの街で、特におすすめしたい観光スポットを15か所厳選してご紹介します。


この記事を書いた人


Y Yasue

京都出身、旅行が趣味です。カプリ島「青の洞窟」、ユングフラウ、アンテロープキャニオン、マウナケアでのサンライズは、特に心に残る絶景でした。またアイスランドでは、オーロラやアイスケーブの神秘的なクリスタルブルーなど、多くの感動を体験しました。これからも、旅の計画に役立つ情報から、心に響くような感動まで幅広く発信していきます!


目次

美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット15選

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1. アヌシー湖

アヌシー湖(フランス・アヌシー)

ヨーロッパで最も透明度が高い湖として知られる「アヌシー湖」は、コバルトブルーの水面が美しいことから別名「サヴォワの宝石」と称されています。称されています。スイスとの国境にほど近く、フランスでありながらアルプスのリゾート地らしい雰囲気が魅力です。

ここでは、湖での遊泳はもちろん、ヨット、ウィンドサーフィン、水上スキー、ダイビングなど、多彩な水上スポーツを体験できます。湖畔には砂浜が多く、小さなお子様連れや年配の方も安心して楽しめるため、国内外から多くの観光客が訪れるのも納得です。

湖畔沿いにはサイクリングロードが整備されています。自転車で風を感じながらアヌシー湖の絶景を眺めるのは格別。湖畔の小さな村々を巡るコースや、高台から湖を見下ろせるコースなど、様々な角度からアヌシーの素晴らしい風景を満喫できますよ。もちろん、遊覧船での観光もおすすめです。

2. アヌシー旧市街

アヌシー旧市街(フランス)

ヴェネツィアに例えられるアヌシー旧市街は、その名の通り運河に囲まれた絵のように美しい街並みが最大の魅力です。ティウー川の清らかな水が流れる運河沿いには、色鮮やかな建物が立ち並び、石畳の小さな路地がまるで迷路のように続いています。

また、アヌシー旧市街は、フランスの偉大な哲学者ジャン=ジャック・ルソーが青年時代を過ごした場所としても有名です。かつてルソーが暮らしたとされる建物や、彼がヴァラン夫人と出会ったとされる司教館などが今も残されており、その前の通りは「ジャン=ジャック・ルソー通り」として多くの人々に親しまれています。

歴史に思いを馳せながら、彼の足跡を辿ってみるのもアヌシーならではの楽しみ方です。

3. マルシェ

マルシェ(アヌシー)

アヌシー旧市街で週に3回開かれる「マルシェ(市場)」は、地元の人々だけでなく観光客にも人気。ここでは、新鮮な野菜や果物はもちろん、肉、魚、焼きたてのパン、オリーブといった日常の食材が豊富に揃います。さらに、チーズやワイン、ソーセージ、手作りジャムなど、アヌシーやサヴォワ地方ならではの特産品が所狭しと並び、見て回るだけでも楽しいひとときを過ごせます。

アヌシーを訪れたらぜひ味わってほしいのが、サヴォワ地方特産のチーズです。ロブロッション、アボンダンス、ボーフォール、トム・ド・サヴォアなど、ローヌ=アルプ地方でしか製造できない特別なチーズが手に入ります。

また、毎月開催されるアンティーク市も必見。高級アンティーク家具から、可愛らしい日用品まで、様々なレトログッズが市場を彩ります。一見ガラクタに見えるようなものの中にも、思わぬ掘り出し物やプレミアの付いた非売品アイテムが隠されていることもあり、まさに宝探しのようなワクワク感を体験できます。ただし、人混みの中ではスリに十分注意し、貴重品の管理には十分気をつけてお楽しみください。

4. パレ・ド・リール

パレ・ド・リール(アヌシー)

運河の中洲に浮かぶ堅固な佇まいの「パレ・ド・リル」は、アヌシーの象徴的な観光スポット。黒ずんだ石壁は武骨な印象を与えますが、それこそがこの建物の長い歴史を物語っています。

1132年にジュネーブ伯爵の宮殿として建てられた後、牢獄や裁判所などとして使われた多様な歴史を持ち、現在はアヌシーの歴史を伝える博物館として一般公開されています。

ペリエール通りにかかるペリエール橋から眺めるパレ・ド・リルは、まさにアヌシーを代表する景色。昼間は趣のある姿を見せてくれますが、夜になると美しくライトアップされ、昼間とはまた異なる幻想的な雰囲気で訪れる人々を魅了します。

5. ヨーロッパ庭園

ヨーロッパ庭園(アヌシー)

アヌシー湖畔に広がる「ヨーロッパ庭園」は、かつての湿地帯を利用して造られた美しいイギリス式庭園です。園内を散策すれば、湖に浮かぶ人工島「イル・デ・シーニュ(白鳥の島)」を眺めることができます。また、1874年にカプチン会修道士のアルセールが制作した歴史ある日時計も見どころの一つ。緑豊かな庭園は、のんびりとした時間を過ごすのにぴったりです。

アヌシー湖でクルージング(フランス・アヌシー)

ヨーロッパ庭園から橋を渡ってさらに南へ進むと、遊覧船乗り場が見えてきます。アヌシー湖を周遊するクルーズ船は、通常、毎日11時から18時まで30分おきに運航。陸上からは見ることのできないアヌシー湖とアヌシーの街並みの美しいコラボレーションを約1時間のクルーズで楽しめます。

6. ポン・デ・ザムール(愛の橋)

アヌシーのポン・デ・ザムール(愛の橋)

ヨーロッパ庭園と北側の広大なル・パキエ公園を結ぶ湖畔の橋「ポン・デ・ザムール(愛の橋)」は、その名の通り恋人たちのデートスポットとして人気があります。"カップルが手をつないでこの橋を渡ると願いが叶う"というロマンチックな言い伝えがあり、この愛の橋を訪れる観光客が後を絶ちません。

恋人と訪れるのはもちろんのこと、橋の上から眺めるアヌシー湖の景色は誰をも魅了します。

フランス・アヌシー

特に、夕暮れ時には川や湖面がキラキラと輝き、息をのむような美しさ。カップルでなくとも、アヌシーを訪れたらぜひ立ち寄りたい、絶景を堪能できる観光スポットです。

7. ティウーの水門とコルドリエールの岸

ティウー運河の水門(アヌシー)

アヌシー旧市街に架かるレピュブリック橋の真下には、「ティウーの水門」と呼ばれる歴史的な建造物があります。1874年に建築技師サディ・カルノによって設計されたこの機械式水門は、かつて川岸にあった製糸工場の水車へ安定した水量を供給するために造られました。これは、アヌシーの近代工業化における重要な一歩を記した、貴重な歴史的遺産のひとつです。

そして、水門からティウー川を少し上流へ進むと見えてくるのが「コルドリエールの岸」。この一帯は、かつて製糸工場が立ち並んでいましたが、現在はその跡地にマンションが建ち並んでいます。中世の面影が色濃く残るアヌシー旧市街の中で、近代から現代へと続く時間の移ろいを感じさせる、そんな珍しいスポットです。

8. 聖フランソワ・ド・サール教会

聖フランソワ・ド・サール教会(アヌシー)

「聖フランソワ・ド・サール教会」は、1614年に建てられた美しいバロック様式の教会です。カトリック司祭であったフランソワ・ド・サールとジャンヌ・ド・シャンタルによって設立された「聖母訪問修道女会」にとって、初めての教会として歴史に名を刻んでいます。

フランス革命下では、工場として使用された異色の時代もありました。しかし1923年には再び礼拝堂としての役割を取り戻し、2003年には大規模な修復が完了。ティウー川沿いに佇む白壁のファサードが特徴的で優雅な姿は、アヌシー旧市街から湖畔へ散策する途中で目にすることができます。

9. サン・モーリス教会

サン・モーリス教会(アヌシー)

アヌシー旧市街から湖畔へと向かう途中に、優美な雰囲気をまとう「サン・モーリス教会」があります。この教会は、15世紀から16世紀にかけてアヌシーの中心的な役割を担っていた旧ドミニコ教会であり、フランスの歴史的遺産にも指定されています。

サン・モーリス教会(アヌシー)の墓石の騙し絵

出典: Par B. Brassoud — Travail personnel, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=50501893 (CC BY-SA 4.0)

教会の内部で注目すべきは、通路の突き当たりにある墓石の騙し絵です。これは、当時の地方領主であったフィリベルト・ド・モントズによる作品。アヌシーの歴史と芸術が息づくこの教会で、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

10. アヌシー城

アヌシー城

旧市街の小高い丘の上にそびえる「アヌシー城」は、1219年にジュネーブ伯爵によって建設された歴史ある建造物です。16世紀まで歴代領主の住居として使用され、その後は軍の兵舎としての役割も果たしてきました。現在は、湖観察所・郷土博物館として一般公開されています。

城内の郷土博物館では、先史時代の遺物やサヴォワ地方の伝統的な生活に関する資料のほか、アニメーション映画や現代美術の展示も行われており見応え十分。学生割引や無料開放日が設けられているため、地元の学生たちにとっても貴重な学びの場となっています。

アヌシー城からの眺めは格別で、赤い屋根が連なる美しいアヌシー旧市街、そしてエメラルドグリーンのアヌシー湖、さらにその奥にそびえる壮大な山々まで一望できます。周辺は落ち着いた雰囲気ながらも、ホテルやレストラン、カフェなどが充実しており、このエリアを拠点にアヌシー観光を楽しむのもおすすめです。

11. ラ・ヴィジタシオン寺院

ラ・ヴィジタシオン寺院(フランス・アヌシー)

アヌシー城の裏手にある道を上っていくと、アヌシーで最も素晴らしい眺望を誇る「ラ・ヴィジタシオン寺院」が見えてきます。

聖母訪問修道女会の巨大な修道院に併設されたこの寺院は、美しいカリヨン(組み鐘)を備えた鐘楼や、鮮やかなステンドグラスが見どころ。また、アヌシーの街と湖、そして周囲の山々を一望できる絶景スポットとしても知られています。

この教会には、聖母訪問修道女会を設立した聖人であるフランソワ・ド・サールとジャンヌ・ド・シャンタルが安らかに眠っており、隣接する美術館には2人の蝋人形も展示されています。

12. サン・ピエール大聖堂

サン・ピエール大聖堂(アヌシー)

「サン・ピエール大聖堂」は、1535年にフランシスコ会の修道院教会として建てられたゴシック様式の大聖堂です。17世紀初頭の宗教改革期には、ジュネーブから避難してきたフランソワ・ド・サールの司教館として使われていました。

聖堂内では、彼の功績を描いたステンドグラスを見ることができます。他にも、『埋葬』や『サン・ピエール・ド・マゾラの解放』といった素晴らしい絵画、そして19世紀に造られた壮麗なパイプオルガンなど見どころが満載です。

特筆すべきは、大聖堂にある「聖歌隊員養成所」。ここは、後に偉大な哲学者となるジャン=ジャック・ルソーが思春期に音楽を学んだ場所としても知られています。

13. ノートル・ダム・ド・リエス教会

ノートル・ダム・ド・リエス教会(アヌシー)

サン・ピエール大聖堂から運河を挟んだ北側に位置する「ノートル・ダム・ド・リエス教会」は、14世紀後半にジュネーブ伯アマデウス3世によって建てられた歴史ある教会です。16世紀に備え付けられた鐘が、当時のままの姿で現存しています。

教会の建物はフランス革命時に一度破壊されましたが、1850年に再建されました。19世紀初頭にはアヌシーの政治の中心地としての役割も果たし、その歴史の深さを物語っています。

ファサードの片側にだけそびえ立つ尖塔が威厳を放ち、アヌシーを代表する人気観光スポットの一つとなっています。

14. インペリアル・パレス

インペリアル・パレス(アヌシー)

「インペリアル・パレス(リンペリアル パレス)」は、アヌシー湖畔に優雅に佇む4つ星ホテル。湖の壮大な景色を一望できる、アヌシー湖畔のランドマーク的存在です。

開業は1913年。かつて宮殿であった歴史を持つインペリアル・パレスには、世界各国の王室関係者をはじめ、数多くの有名人が訪れています。

ホテル内の「カジノ・インペリアル(Casino Impérial)」では、スロットやルーレット、ブラックジャック、ポーカー、バカラなど、幅広いゲームを体験できます。カジノのほか、レストランやバー、スパなども併設されており、観光客にとっても魅力的なスポット。湖畔を散策する際に、その堂々とした姿をぜひご覧ください。

15. タロワール

タロワール(アヌシー)

アヌシー湖畔の小さな村「タロワール」は、印象派の巨匠ポール・セザンヌの作品『アヌシー湖』にも描かれたことで知られる美しい村です。アヌシー湖畔に点在する村の中でも特に人気のある高級リゾート地で、夏のバカンスシーズンにはフランス国内外から多くの人々が訪れ賑わいます。

可愛らしい建物が並び、歩道が花々で彩られている様子は、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのよう。そのあまりの美しさに、セザンヌが「絵画的すぎて退屈だ」と冗談めかして言ったという逸話も残っています。

タロワールを訪れたら、セザンヌも滞在したとされる「ラベイ ドゥ タロワール」もチェックしてみてください。

このホテルは17世紀の修道院を改装した歴史ある建物で、日本でも有名なフランス人俳優ジャン・レノが経営者として名を連ねていることでも知られています。彼が訪れた際に滞在する「ジャン・レノ・スイート」や、セザンヌゆかりの「セザンヌ・スイート」に宿泊して、優雅なひとときを過ごすのも特別な体験となるでしょう。

◎アヌシーへのアクセス

TER

アヌシーへのアクセスは、フランス国内主要都市やスイスからの移動が便利です。

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また、フランス東部に位置しスイスに近いアヌシーは、ジュネーブからのアクセスも非常に便利。ジュネーブ空港は国際線が多く乗り入れているため、日本からはジュネーブ経由のアクセスもおすすめです。

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フランス東部に位置し、スイス国境に近いアヌシーは、美しい湖と雄大な山々に囲まれた魅力あふれる街です。「サヴォワの宝石」とも称されるこの地は、いつの時代も変わらず人々を惹きつけ、訪れる者を時間の流れを忘れさせる穏やかな世界へと誘います。

アヌシーは一日あれば主要な見どころを巡ることができる小さな街ですが、その中に凝縮された魅力は尽きることがありません。情緒あふれる旧市街の散策や、青く澄みきったアヌシー湖のほとりを歩けば、きっと心も晴れやかになることでしょう!

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