美しい湖畔に佇む世界都市ジュネーブ おすすめ観光スポット25選

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美しい湖畔に佇む世界都市ジュネーブ おすすめ観光スポット25選

豊かな大自然に美しい湖、雄大な山々に囲まれ、風情ある街並が佇むスイスのジュネーブ。チューリッヒに次ぐスイス第2の都市で、第二次世界大戦前には国際連盟の本部が置かれ、現在は国際連合ヨーロッパ本部をはじめ、多くの国際機関が集まる世界都市として知られています。

また毎年春にコンベンション・センター「パレクスポ」で開催される大規模な国際自動車見本市(ジュネーブ・モーターショー)や国際高級宝飾時計展(ジュネーブ・サロン)などさまざまな国際見本市が開催されています。そのためジュネーブは、スイスの観光の拠点として観光客が世界中から集まってきます。

スイスの高級時計をはじめ、世界中の高級ブランドが立ち並ぶ華やかな街ジュネーブ。そんな魅力溢れるジュネーブの観光スポットをこれからご紹介していきます。





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美しい湖畔に佇む世界都市ジュネーブ おすすめ観光スポット25選

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1.国際連合ヨーロッパ本部(パレ・デ・ナシオン)

出典: United States Mission Gen

国際連合ヨーロッパ本部は、スイスのジュネーブにある国際連合の事務所で、もともとは1929年から1938年にかけて国際連盟本部として建設されました。現在は国際連合ヨーロッパ本部のほかに、世界保健機関(WHO)や国際労働機関(ILO)など多くの専門機関が入っており、ニューヨークの国連本部に次いで2番目に大きい事務所となっています。

アリアナ公園内にある国際連合ヨーロッパ本部からは、美しいレマン湖を見下ろすことができます。館内は、重要会議などがなければガイドツアーでのみ見学することができます。ジュネーブへ観光に来たのなら、ぜひ訪れておきたいスポットですね。

また国際連合ヨーロッパ本部前の広場では、スイス人芸術家ダニエル・ベルセによる巨大な彫刻作品「壊れた椅子」を見ることができます。高さ12mもある巨大な椅子ですが、4本のうち1本の脚が折れています。これは地雷やクラスター爆弾への反対を意味するもので、ジュネーブに訪れる世界各国の政治家たちへの強いメッセージとなっています。

2.アリアナ公園

出典: commons.wikimedia.org

国際連合ヨーロッパ本部が置かれるレマン湖畔のアリアナ公園は、45haもある広大な敷地をもつ公園です。ジュネーブの名家であったギュスターブ・ルヴィリヨ・デ・ラ・リーブの所有地でしたが、彼の遺言により、アリアナ公園はジュネーブ市に寄贈されました。

アリアナ公園には、ギュスターブ・ルヴィリヨ・デ・ラ・リーブの墓があり、生前から好んで飼っていたクジャクが放し飼いにされています。実は今いるクジャクのほとんどが日本の子孫なのです。アリアナ公園のクジャクは、さまざまな原因で減少していったため、1997年に日本の動物園からアリアナ公園へクジャクが寄贈されたそうです。アリアナ公園は、日本とゆかりのある観光スポットです。

3.アリアナ美術館

出典: en.wikipedia.org

緑豊かなアリアナ公園内には、まるで宮殿のように優美なアリアナ美術館が立っています。

陶磁器やガラス製品のミュージアムとしてスイス随一を誇るアリアナ美術館は、ジュネーブの名家で考古学者でもあったギュスターブ・ルヴィリヨ・デ・ラ・リーブによって1877年から1884年にかけて建てられました。美術品収集家でもあった彼は、自身の美術コレクションを展示するために、ネオクラシック様式とネオバロック様式からなる建物を、アリアナ公園内の敷地の一角に建てさせ、母の名をとってアリアナ美術館と名付けました。この壮麗な建物は、ジュネーブの文化遺産となっています。

アリアナ美術館には、スイスをはじめ、ヨーロッパ・中近東・アジアなどの中世から現代に至るまでの陶磁器やガラス製品を中心に豊富なコレクションが所蔵されています。中でもドイツのマイセンや日本の古伊万里などアンティークの陶磁器ファンには絶対見逃せない観光スポットです!

またアリアナ美術館の建物外部には、「品川寺(ほんせんじ)の梵鐘」の複製品が安置されています。さまざまな経緯があり、ここに飾られていた品川寺の梵鐘は、品川寺の住職がジュネーブ市当局に返還要請を行い、無事梵鐘は返還されました。しかし、その後住職はジュネーブ市への感謝を示すため、品川区民からの寄付を受け、梵鐘の複製品を鋳造してアリアナ美術館に寄贈したのです。これを受けてジュネーブ市は1991年に品川区と友好憲章を結びました。こうした数奇な運命を辿った梵鐘のおかげで現在も交流が続き、日本の観光客がたくさん訪れるスポットとなったのです。

4.レマン湖

出典: commons.wikimedia.org

スイスとフランスにまたがるレマン湖は、ジュネーブ湖とも呼ばれる三日月形したスイスで一番大きな湖です。湖はちょうど国境の境界線になっており、レマン湖の北側がスイス、南側がフランスになっています。スイスのアルプスから流れてきた清らかな水は、レマン湖へと流れ込み、やがてローヌ川となってフランスへと流れていきます。

レマン湖周辺には、観光スポットが点在し、毎年たくさんの観光客がやってきます。ジュネーブは、レマン湖の西側に位置します。ジュネーブのシンボルである大噴水は、高さ140mまで水を噴き上げ、その迫力には圧倒されることでしょう。

夜になるとライトアップされ、幻想的な世界が楽しめます。レマン湖畔には「プロムナード・デュ・ラック」と呼ばれる遊歩道があり、ここをのんびりと散歩するのがジュネーブ観光の定番。

また世界中から集まる観光客のために、レマン湖汽船会社が企画する多才なレマン湖クルーズもおすすめです。レマン湖畔にある観光スポットへの運航はもちろん、ランチクルーズやディナークルーズなど、船上レストラン堪能ツアーから、スイス建国記念日やフランス革命記念日、大晦日などにレマン湖に上がる花火を船上から楽しむイベントクルーズなど目的に合わせて楽しめます。

5.イギリス公園

出典: Filipe Fortes

レマン湖畔にあるイギリス公園は、花と緑に溢れる美しい公園です。イギリス公園から眺める美しいレマン湖と迫力満点の大噴水は、観光スポットとして人気の高い場所です。
公園内には、スイス連邦に加盟したことを記念して建てられた2人の女神が並ぶ国家記念碑や時計産業で有名なジュネーブのシンボル「花時計」などがあり、観光客でいつも賑わっている場所です。

また毎年夏にレマン湖のほとりで開催される「ジュネーブ・フェスティバル」では、世界各国からや200万人もの観光客が集まり賑わいます。観覧車や移動遊園地が設置され、随所で無料のコンサートやショーが楽しめます。

ジュネーブ・フェスティバルの一大スペクタクルといえる花火大会では、音楽に合わせた夜空に輝く美しい光のショーがあり、イギリス公園は絶好の観賞スポットとなります。

6.モンブラン橋

出典: fr.wikipedia.org

レマン湖に架かるモンブラン橋は1862年に建設されましたが、何度か再建を繰り返した後、現在の橋の形となりました。モンブラン橋の下には遊歩道があり、レマン湖にギリギリまで近づくことができます。また地元の人たちのデートスポットとして人気の場所で、ここから見上げるモンブラン橋も素敵です。

モンブラン橋からは、レマン湖はもちろん、壮大な山々、ジュネーブの街並など美しい景観を堪能できます。中でも一番人気なのは、モンブラン橋から見るレマン湖の大噴水でしょう。ジュネーブへ訪れたからには、この迫力をぜひ間近で見てもらいたいものです。ただし風向きや、あまり近づきすぎると濡れますので注意してくださいね。ジュネーブを観光する際にはぜひ訪れてもらいたい観光スポットです。

7.ルソー島

出典: en.wikipedia.org

スイスの偉大な哲学者ジャン・ジャック・ルソーは、ジュネーブで生まれました。活躍の舞台はフランスで、フランス革命や民主主義の進展に大きな影響を与えた人物として知られています。

ルソー島は、レマン湖から流れ出るローヌ川にある人口の小島。もともと壁に囲まれた砦だった場所で、1832年にベルグ橋が造られ、本土とつながりました。ジュネーブ出身だったジャン・ジャック・ルソーにちなんでこの島をルソー島と呼ぶようになりました。

このようにジュネーブでは、至るところにジャン・ジャック・ルソーのゆかりの地を見つけることができます。ルソー島には、彫刻家ジェームス・プラディエによるジャン・ジャック・ルソーの座像が置かれ、ジュネーブの人たちの憩いの場所となっています。歴史好きな観光客にはたまらない観光スポットでしょう。

8.ジャン・ジャック・ルソーの生家

出典: Qtea

ジュネーブの旧市街の一角にあるのは、社会契約論などの著作で知られる哲学者ジャン・ジャック・ルソーの生家です。
その建物は石造りの堅固な建物の外観をもち、現在はルソーの博物館となっています。館内はモダンな作りになっており、ジャン・ジャック・ルソーに関するさまざまな資料が展示されています。
時計職人の息子としてジュネーブで生まれたルソーは、やがて活躍の場所をフランスへと移します。

観光客には嬉しい日本語の音声ガイドもあり、ルソーの思想などを学びながらじっくりと心ゆくまで見学することができるおすすめの観光スポットです。

9.サン・ピエール大聖堂

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ジュネーブ旧市街の中心にあるサン・ピエール大聖堂は、改築や増築が繰り返され、さまざまな建築様式が混在したギリシア神殿を思わせる壮麗な造りになっています。もともと12世紀にカトリック教会として建てられましたが、宗教改革により、現在は改革派(プロテスタント)教会となっています。

宗教改革の指導者の1人であったジャン・カルヴァンは、サン・ピエール大聖堂を本拠地とし、この殿堂で説教を行いました。殿堂内に残されている、カルヴァンが使った木製の椅子はぜひご覧くださいね。

サン・ピエール大聖堂の地下には、ヨーロッパ最大の遺跡があり、考古学資料館になっています。また北側にある尖塔の展望台からは、美しいジュネーブの街並とレマン湖が一望!観光に訪れた際にはぜひ写真を撮りたい観光スポットです。

10.宗教改革記念碑

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ジュネーブ旧市街の南側にあるジュネーブ大学のキャンパス内には、1917年に建てられた宗教改革記念碑があります。高さ約100mもある大きな記念碑で、ジュネーブを本拠地として活動していたプロテスタントの一派である改革派のジャン・カルヴァンの生誕400年を記念して建てられました。
ちなみにジャン・カルヴァンは、宗教改革記念碑のあるジュネーブ大学の創立者としても知られています。

宗教改革記念碑には、「ジャン・カルヴァン」と「ギヨーム・ファレル」、「テオドール・ド・ベーズ」、「ジョン・ノックス」の4人の宗教革命家の像が刻まれています。壁面上部のレリーフに書かれた「闇の後には光あれ」は、宗教改革のスローガンで、ジュネーブの街の標語にもなっている言葉。

緑溢れる公園の中で、遠き日の革命家に思いを馳せながら、のんびり過ごすのもおすすめです。

11.旧兵器庫

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旧兵器庫は15世紀に穀物貯蔵庫として造られた建物で、18世紀には堅固な造りだったため、兵器保管庫として使われるようになりました。現在は、古文書館になっています。

アーケードの中には18世紀から19世紀に使われた大砲が展示されており、その大砲の奥には、ジュネーブの歴史上における3つの大事件「ジュリアス・シーザーの到来」、「中世の定期見本市による商業往来」、「宗教改革が引き起こした避難民の受け入れ」がモザイク画によって描かれています。色彩豊かな壁画は一目みておきたい。

旧兵器庫の周辺には、市庁舎やジャン・ジャック・ルソーの生家もあり、旧市街を散策がてら観光ができるので観光客にはおすすめのスポットですよ。

12.ブール・ド・フール広場

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旧市街の中心部にあるブール・ド・フール広場は、古い歴史をもつ広場で、古代ローマ時代までさかのぼり、家畜市場や交易市が盛んな広場でした。

16世紀には、ヨーロッパ各地から宗教迫害を受けた多くのプロテスタントがこの地に逃れてきました。

現在は、カフェやアンティークショップ、ギャラリーなどが立ち並び、観光客に人気のスポットになっています。またブール・ド・フール広場は、ジュネーブに住む人たちの待ち合わせ場所となっていて、暖かい季節になると、カフェのテラス席にはジュネーブの人たちや観光客で賑わいます。観光で疲れたら、休憩にここでのんびりくつろぐもいいですね。

13.美術歴史博物館

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ジュネーブの旧市街の外れにある美術歴史博物館は、1910年に建てられたスイス最大の博物館です。
館内はそれぞれテーマごとに分かれています。

考古学部門では、先史時代の出土品や各国の美術品、工芸品など膨大なコレクションを所蔵。

工芸部門では、中世から20世紀までの金属細工や陶磁器、織物、家具など、かつての職人たちの素晴らしい技術を目にすることができます。

美術部門では、ルネッサンスから現代までのヨーロッパ絵画が中心に展示されています。中でも見どころは、「世紀末芸術の巨匠」といわれたスイス人画家のフェルディナント・ホドラーのコレクションでしょう。他にもピカソやモネなどの巨匠たちの作品やデッサン、パステル画、それにオーギュスト・ロダンやヘンリー・ムーアなどの彫刻や造形作品など膨大な作品が並びます。

またサン・ピエール大聖堂にあったステンドグラスや天井画、木彫装飾などの美術品が美術歴史博物館に保管され、一部が展示されているので必見ですよ。

時間の許す限り見て回りたい素晴らしいコレクションが集まる美術館ですが、膨大な展示数のため、観光で訪れる前に見たいものを絞っておくことをおすすめします。

14.ヴィクトリアホール

出典: en.wikipedia.org

ジュネーブ旧市街にある1894年にオープンしたヴィクトリアホールは、スイスを代表する格式の高いコンサートホールです。ここはダニエル・バートン卿が自身の楽団「アルモニー・ノーティック」のために作り、イギリスのヴィクトリア女王に敬意を込めて名付けられたホール。現在はエルネスト・アンセルメによって創設された「スイス・ロマンド管弦楽団」の本拠地となっています。

内装は豪華絢爛な造りになっており、ネオバロック様式のスタッコ装飾や、ロココ様式の天井など贅沢な装飾が施されています。またヴィクトリアホールは優れた音響効果をもち、数々の名演奏が行われます。
ジュネーブを観光の際には、ぜひとも由緒あるヴィクトリアホールで音楽鑑賞を楽しんでみてはいかかでしょうか。

15.パティック・フィリップ時計博物館

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ジュネーブにあるパティック・フィリップ時計博物館は、スイスの老舗高級時計で知られるパティック・フィリップの時計博物館です。もともとここは有名宝石ブランドの工房だったところで、1975年にパティック・フィリップが買い取り、部品制作工場として使われていた建物です。

館内にはヨーロッパの貴重な時計コレクションが展示されています。4フロアに分けられており、かつての時計作り職人の工房を再現したものや、アンティーク工具、ヴィクトリア女王が所有していた腕時計のコレクションをはじめ、世界の著名人が所有した時計など数多くの展示品を見ることができます。時代の流れとともに移り変わる時計の様式にも注目してください!

またパティック・フィリップ時計博物館が長年にわたり収集してきた膨大な資料が所蔵されている資料館や16世紀から19世紀のオールドコレクション、1839年から現在までのコレクションなど時計愛好家でなくとも楽しめる博物館となっており、観光におすすめのスポットです。

16.シテ・デュ・タン

出典: Dennis Jarvis

時計の聖地といわれるスイス。なかでもジュネーブは時計産業の中心として繁栄した街です。マシーヌ橋にあるシテ・デュ・タンは、その名の通り「時の都」を意味します。ブレゲ、ブランパン、オメガ、ロンジン、ラドー、ティソ、ハミルトンなどの有名ブランドを抱える「スウォッチグループ」がプロデュースした「時」がテーマのお洒落なミュージアムです。

そんなシテ・デュ・タンの見どころは、やはりスウォッチが誕生した1983年から現在までの全コレクションが揃う展示でしょう。数多くのアーティストが手がけた個性的で魅力的な時計が展示され、時計に詳しくない観光客でなくとも見応えがありますよ。

またシテ・デュ・タンには吹き抜けになった開放的なカフェやレマン湖が一望できるレストランが併設されており、疲れたときに一休みのできる場所があるのは観光客にとって有り難いものです。おすすめの観光スポットですので、ぜひ一度訪れてみてください。

17.自然史博物館

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1820年にジュネーブにオープンしたスイス最大級の自然史博物館は、自然に関するありとあらゆるものが展示された巨大なスケールの美術館です。

館内には膨大な数の標本があり、絶滅危惧種のカンムリウミスズメやマダガスカル沖のモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類のドードーなど、ジュネーブ近辺に限らない世界中の貴重な展示を見ることができます。また恐竜やマンモスの骨格や化石、さまざまな動物の剥製の展示には、観光に訪れた方も驚かされれること間違いなし。

動物たちの生態を展示したスペースでは、忠実に再現した世界が広がり、足を踏み入れた途端、別世界へと入り込んだかのような錯覚を起こしそうです。あまりの素晴らしさに感嘆の声をあげてしまうかも!
他にも人類の進化や歴史、地球科学、膨大な鉱物コレクションなど、年齢を問わず楽しめる場所で、観光客にぜひおすすめのスポットです。

18.ジュネーブ大劇場

出典: Daniel Jolivet

ジュネーブの観光名所であるジュネーブ大劇場は、建築家ジャック・エリゼ・ゴスによって1879年に完成しました。この威厳ある建物は、ロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」の公演でオープンしました。

1951年に火災により舞台と客席の一部を焼失したものの、再建により1963年に再び劇場としてよみがえりました。内装は豪華絢爛な造りとなっていて、金色の装飾やきらびやかなシャンデリアは印象的で観光客に人気です。

年間を通してバレエやオペラ、クラシック音楽の演奏が行われています。ジュネーブ観光の素敵な思い出に、この優雅な建物でバレエなどの鑑賞はいかがでしょうか。

19.ラート美術館

出典: commons.wikimedia.org

ジュネーブのスーヴ広場にあるラート美術館は、1826年に建築家サミュエル・ボシェによって建てられたネオクラシック様式の美術館です。

ギリシア神殿のような美しい建物で、ファサードのポーティコ(玄関柱廊)が特徴的。館内は、外観の雰囲気とは異なりモダンな造りになっており、現代美術を中心に絵画や彫刻、オブジェなどをゆっくりと見ることができます。現代美術がお好きな方がジュネーブを観光する際にはぜひともおすすめの観光スポットです。

20.ジュネーブ時計・七宝博物館

自然史博物館のすぐ近くには、ジュネーブ時計・七宝博物館があります。16世紀から20世紀の時計と七宝の素晴らしいコレクションが揃う美術館です。

日時計や砂時計、柱時計、懐中時計、腕時計、七宝焼きの豪華な装飾時計などが展示されており、時計愛好家たちには必見のコレクションです。また、時計に詳しくない観光客でもきらびやかな時計がたくさん見られるので、とても楽しめる観光スポットでしょう。

17世紀にフランスから伝わった彫金、七宝、リモージュの技術を職人たちが琺瑯(ほうろう)と呼ばれる特殊な技術を使い、芸術的完成度の高い時計を作ってきました。彫金の盛んであったジュネーブでは、七宝焼の優れた工芸品が作られていたのです。そしてその技術は懐中時計の装飾に使われるようになりました。

金銀細工や時計製造の技術により18世紀には肖像画を描いた懐中時計が作られ、19世紀には自然のモチーフを取り入れたものなどの名品が出来上がりました。こうした繊密で美術品ともいえる懐中時計はをジュネーブ時計・七宝博物館で見ることができます。時代とともに伝統技術もさらに高度化し、直径30㎜、40㎜の円盤の上に駆使する精密な技巧は超人離れた職人技といえるでしょう。

こうした傑作ともいえる時計コレクションを見ずにジュネーブを訪れたとはいえません。ジュネーブ時計・七宝博物館では、オルゴールの展示も見ることができます。時計愛好家を問わず、見るものに感動と興奮を与えてくれる美術館です。ぜひ観光に訪れてみてください。

21.欧州原子核研究機構(セルン)

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欧州原子核研究機構(セルン)は、ジュネーブのレマン湖のほとりにある世界最大規模の素粒子物理学の研究所です。
1952年にヨーロッパに基礎物理の研究機関を設立する目的で設けられたCERN(セルン)は、Conseil européen pour la recherche nucléaireの略称で、世界中から科学者が集まり、高エネルギー物理学、すなわち素粒子や原子核といった基礎物理学分野におけるさまざまな研究がここで進められています。いくつかの加速器を所有していますが、中でも有名なものは世界最大の加速器LHC(大型ハドロン衝突型加速器)です。

現在インターネット通信に使われているHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やWWW(World Wide Web)、HTML(HyperText Markup Language)言語は、イギリス人技術者ティム・バーナーズ・リーによって考案されました。もともとは、世界中の大学や研究機関で働く科学者たちのために情報共有ができるように発案されたものです。欧州原子核研究機構(セルン)は、これらの言語の発祥の地なのです。

欧州原子核研究機構(セルン)は一般公開されており、観光客にも嬉しいガイドツアーがあります。ジュネーブを訪れた機会に、この先端研究施設をぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

22.国際赤十字・赤新月博物館

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赤十字は、1988年にジュネーブ出身のアンリ・デュナンによってスイスで誕生しました。スイスの国旗を反転したマークは、キリスト教の十字架を連想させるという理由から、イスラム圏では三日月マークに変わり、赤新月と呼ばれています。

国際赤十字・赤新月博物館は、赤十字の世界平和活動の歩みを多くの人に伝える目的で、国際赤十字赤新月委員会の本部のある敷地内に設立したものです。国際赤十字の歴史や現在の活動などをさまざまな方法で展示し、紹介しています。

赤十字誕生150周年を迎えるにあたり、国際赤十字・赤新月博物館は2013年に全面リニューアルオープンしました。新しくなった常設展は、「人類の尊厳の擁護(人権擁護)」、「家族の絆の回復(再会支援事業)」、「自然災害リスク軽減」の3部構成に分かれています。

世界平和と人類を守る活動をしている国際赤十字の興味深い展示をみることができますよ。世の中の実態や実情にしっかり向き合い、じっくりと時間をかけて国際赤十字・赤新月博物館を探訪してみてはいかがでしょうか。いつもとはちょっと違った視点から見る観光もなかなかいいものですよ!

23.極東芸術美術館

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極東芸術美術館は、19世紀にスイス人の貿易商だったアルフレッド・バウワーが収集した陶磁器、浮世絵、漆工芸品、根付、刀装品など日本や中国の美術作品や工芸品などが展示された美術館です。バウワーコレクションと呼ばれ、東洋美術における珠玉のコレクションが揃います。

中でも見どころは、アルフレッド・バウワーが20世紀前半から40年の歳月をかけて収集した600点ほどの浮世絵です。鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、東州斎写楽、葛飾北斎、歌川広重といった六大絵師たちの名品が揃い圧巻!ジュネーブで日本の浮世絵を見ることができるのは驚きですね。

ヨーロッパで名高い極東芸術美術館は、ジュネーブに観光で訪れた際にぜひとも立ち寄っていただきたいおすすめ観光スポットです。

24.国際宗教改革博物館

出典: commons.wikimedia.org

プロテスタントの聖地といわれるサン・ピエール大聖堂の隣には、2005年にオープンした国際宗教改革博物館があります。もともとこの建物は、「ラ・メゾン・マレ」と呼ばれた16世紀にジュネーブに亡命してきたジュデオン・マレによって建てられた邸宅です。1536年にジュネーブで宗教改革が宣言されたときの場所で、国際宗教改革博物館の周辺にはサン・ピエール大聖堂など宗教改革にゆかりのある場所が残っています。

国際宗教改革博物館では、ジャン・カルヴァンを中心に行われていた宗教改革の歴史について最新の映像と音声ガイドにより丁寧に説明されています。
またサン・ピエール大聖堂の考古学資料館とは、地下通路で結ばれており、国際宗教改革博物館、サン・ピエール大聖堂、考古学資料館の3つすべてが見学できるエスパス・サンピエールという共通利用券もありますので、観光の際はぜひご利用ください!

25.タヴェル館

出典: fr.wikipedia.org

ジュネーブ旧市街にあるタヴェル館は、12世紀に貴族の私邸として建てられたジュネーブ最古の邸宅です。1334年の大火事で貯蔵庫以外はすべて焼失してしまいましたが、その後タヴェル氏により改築され、現在の建物になっています。

1963年にジュネーブ市が観光資源として買い取り、改修後に民俗博物館としてオープンしました。中世から今世紀初頭の絵画や版画、家具、銀食器、道具類、貨幣など当時の人々の暮らしぶりがうかがえる興味深いコレクションが所蔵されています。

またタヴェル館の最上階には、1850年代のジュネーブ周辺を再現した巨大なジオラマが展示されており、街の発展や変遷を見ることができます。ジュネーブの歴史に触れることができるおすすめの観光スポットです。

◎まとめ

いかがでしたか?ジュネーブというと、まず思い浮かべるのは、美しいレマン湖とそれを取り囲む緑豊かな山々ではないでしょうか。

しかしジュネーブはそれだけではありません!国際連合機関が多く集まる世界都市で、ジュネーブの旧市街を歩けば、ジャン・ジャック・ルソーのゆかりの地や由緒あるサン・ピエール大聖堂など趣のある街並が続きます。街の至るところに知的好奇心を刺激する観光スポットが点在しており、訪れた人たちを虜にする魅力にあふれた街といえるでしょう。ぜひジュネーブ観光の参考にしてくださいね。

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