名称:漢拏山国立公園
住所:大韓民国 済州特別自治道 済州市 1100路 2070-61
公式・関連サイトURL:http://www.jeju.go.kr/hallasan/index.htm
名称:拒文岳溶岩洞窟系
住所:大韓民国 済州特別自治道 済州市 1100路 2070-61
公式・関連サイトURL:http://www.visitjeju.net/jp/index.jto
名称:城山日出峰
住所:大韓民国 済州特別自治道 西帰浦市 城山邑 日出路 284-12
公式・関連サイトURL:http://www.visitjeju.net/jp/index.jto
済州島(チェジュド)は韓国南部にある島です。夏にはリゾート地としてたくさんの観光客が訪れることから、別名「韓国のハワイ」と呼ばれています。その済州島の中央にあるのが、韓国最大の山である漢拏山。約800年前に最終噴火をしたというこの漢拏山には、36個の側火山と山頂の火山湖、拒文岳(コムンオルム)の噴火によって形成された溶岩洞窟などがあります。
韓国初の自然遺産である「済州火山と溶岩洞窟群」には、絶滅危惧種の動植物が多く生息しており、石器時代のものと思われる洞窟なども発見されているそうですよ。そして何といっても有名なのが美しい日の出。
世界中の観光客を魅了するこの絶景を見に、ぜひ済州島を訪れてみてください!
それでは韓国が誇る世界自然遺産「済州火山と溶岩洞窟群」についてご紹介していきましょう。
目次
韓国の世界遺産・済州火山と溶岩洞窟群で美しい日の出を堪能しよう!
済州火山と溶岩洞窟群とは?
済州島内では至るところで火山景観を楽しむことができるんですよ。中でも漢拏山(ハルラサン)国立公園と拒文岳(コムンオルム)溶岩洞窟系、城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)の3つのエリアは、「済州火山と溶岩洞窟群」として2007年に世界遺産に登録されています。韓国では唯一の自然遺産です。
標高1950mの漢拏山は、韓国最高峰を誇る休火山。済州島(チェジュド)のちょうど真ん中に位置します。ここには珍しい高山植物や動物が多数生息しており、絶滅危惧種であるノロジカやチョウセンヤマネコもいるのだとか。韓国では登山を楽しめる山として大変有名ですが、標高800m以上の地域は自然保護地区になっているため、季節によっては入山規制がかかることもあります。訪れる際は充分に注意しましょう。
島の北東部にある拒文岳溶岩洞窟系は、噴火した拒文岳から流れ出た溶岩によって数十万年前に作られました。ペンディ窟、万丈(マンジャン)窟、金寧(クムニョン)窟、竜泉(リョンチョン)洞窟、タンチョムル洞窟の5つから形成されており、その規模はなんと世界最大級とも言われています。
保存状態が非常によく学術的にも価値があることから、世界中から注目されている溶岩洞窟なのです。
城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)は、海底噴火によって誕生した噴火口跡。三方が海に囲まれており、まるで海に浮いた王冠のような見た目が特徴です。城山日出峰はその名の通り、日の出がとても美しいんですよ。この「済州10景」にも選ばれている日の出を見ようと、毎年300万人以上もの観光客が城山日出峰を訪れているのだとか。これは見逃せませんね!
済州火山と溶岩洞窟群へのアクセス
<漢拏山国立公園>
漢拏山(ハルラサン)には主に5つの登山コースがあります。中でも、頂上まで辿り着ける「観音寺(クァンヌムサ)登山コース」と「城板岳(ソンパナク)登山コース」が一般的。登山口まではタクシーを利用するのがおすすめですが、済州市内からバスを利用してアクセスすることも可能です。
まずは、済州市外バスターミナルの6番ゲートから「5.16道路」を経由する780番に乗りましょう。観音寺登山コースがある「山泉檀(サンチョンダン)」までは約30分。そこから1時間程歩けば登山口に到着です。
城板岳登山コースがある「城板岳」は市内から約40分。停留所からは徒歩30分程で登山口に到着します。
季節や利用する登山コースによって入山規制や営業時間が異なりますので、事前にしっかり確認してから向かいましょう。
<拒文岳溶岩洞窟系>
漢拏山同様、済州市内からバスでアクセスすることができます。市外ターミナルの4番ゲートから701番のバスに乗り「万丈窟入口(マンジャングルイプク)」で下車しましょう。バスの乗車時間はおよそ45分。
そこから歩いて30分程で到着です。洞窟群を周遊しながらゆっくり楽しみたい方には、タクシーをチャーターするかレンタカーがおすすめですよ。
<城山日出峰>
城山日出峰へ行く際は、済州市外バスターミナルから10番、701番、710-1番のいずれかを利用しましょう。ただし、701番バスの一部は城山日出峰を通らないので注意が必要です。乗車時間は約80分。
「城山日出峰入口」で下車すればすぐにチケット売り場やお土産屋さんが見えますよ。他にもタクシーをチャーターしたり、済州市内発のツアーに参加するのもおすすめです。
済州火山と溶岩洞窟群のおすすめポイント
◆漢拏山
世界遺産「済州火山と溶岩洞窟群」の主要部分であるのがこの漢拏山(ハルラサン)。登山が盛んな韓国で最も愛されている山です。山全体が自然保護地区のため以前は登山料が徴収されていましたが、2007年に世界遺産に登録されてからは無料となりました。ここは、非常に珍しい動植物が生息している国の天然記念物でもあるんですよ。
最高地点である西稜の三角点(サムガクチョム)は現在立ち入り禁止となっているのですが、標高1,920mの東稜頂上はアクセス可能。5つある登山コースのうち、城板岳(ソンパナク)登山コースと観音寺(クァヌンサ)登山コースを利用して登ることができます。城板岳登山コースは片道9.6km。一方の観音寺登山コースは片道8.7kmですが、どちらも山頂までの所要時間は約5時間と同じくらいです。
頂上では、漢拏山最大の見どころとも言える火山湖の白鹿潭(ペンノクタム)が待っていますよ!
神や仙人が空から降りてきて、白鹿で遊んだことから名付けられたという白鹿潭。ここに建っている石碑を入れて自分を撮影し、登山口にある国立公園事務所に提示すると1000ウォンで公式登山証明書を発行してもらうことができます。ぜひ漢拏山に登った記念に証明書をもらって帰りましょう。
高山植物の宝庫である漢拏山では、初夏のゲンカイツツジとオンツツジが特に有名です。中腹がピンク色の花でいっぱいになる様子はまるで絵画のように美しく、訪れる人々を魅了します。辺り一面に広がるツツジを楽しみたい方は、城板岳登山コースへどうぞ。登山口から約7.3km地点にツツジ畑休憩所がありますよ。
また、絶景を楽しみたい方には「済州10景」にも選ばれている霊室(ヨンシル)登山コースもおすすめ。
こちらは秋の紅葉が有名です。
◆城山日出峰
「済州火山と溶岩洞窟群」の中でも特に人気の城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)は、10万年前の海底噴火でできた巨大な岩山です。周囲は99個もの岩の峰で囲まれており、対象的に内側は広大な緑の草原になっています。険しい岩肌と広大な草原のコントラストが魅力的ですよね。この城山日出峰は済州島の最東部に位置するため、日の出が美しいことでも知られています。
山頂までは遊歩道を利用して約30分程で登ることができるので、ぜひ歩いてみてください。そこには思わずため息が出るような絶景が広がっています。もちろん、有名な日の出にあわせて訪れるのがおすすめ。
早朝からハイキングを楽しんでみるのも良いでしょう。「済州10景」の一つである日の出は必見ですよ!
頂上とは反対側へ向かう遊歩道を下ると海辺へ出ます。ここには海女さんたちの家があり、素潜りをして海産物を獲る様子を見学したり、獲れたての海産物を購入することができます。石と風と女性が多い「三多の島」と呼ばれてきた済州島では、昔から女性が海へ出て生計を立ててきました。
そんな済州の海女さん達が獲った新鮮なアワビやタコを、ぜひ味わってみたいと思いませんか?
◆萬丈窟
出典: Tuomas Lehtinen/Shutterstock
済州島には120を超える溶岩洞窟がありますが、「済州火山と溶岩洞窟群」の世界遺産として登録されている溶岩洞窟はそのうちの5つです。中でも「万丈窟(マンジャングル)」は最も大きく、全長は約7.4kmにも及びます。数十年前に形成されたとは思えないほど完璧な状態で残された万丈窟は、その規模の大きさもあり、世界中の学者から注目を浴びている世界遺産なのです。
現在一般公開されているのは第2入口からの1km区間のみですが、クライマックスを飾る世界最大級の溶岩石柱は圧巻ですよ。柱の高さはなんと約7.6m!もちろん世界最大規模を誇ります。
これはまさに大自然が作り上げた彫刻作品と言えるでしょう。どんな美術作品にも引けを取らない、自然美をぜひ間近で見てみてくださいね。
洞窟内は通路脇にライトが設置されており足元を照らすように設計されていますが、心配な方は携帯ライトを持参するのがおすすめです。また、鍾乳洞からは時折しずくが落ちており地面が滑りやすくなっているので、充分に注意して歩きましょう。
済州火山と溶岩洞窟群見学の際の注意事項
別名「韓国のハワイ」と呼ばれる済州島ですが、標高1,950mの漢拏山はやはり気温が低めです。登山道が整備されていて登りやすいことから軽装で訪れる観光客が多いのですが、危険なので絶対にやめましょう。
まずは服装ですが、歩きやすいはスニーカーと伸縮性のあるズボン、風を通さない羽織もの、日焼け予防のための帽子は必須です。トレッキングシューズがあれば尚良し。スニーカーは足首を保護するハイカットのものがおすすめです。冬場は厚手の上着のほかに、手袋や厚手のソックス、耳当てなどの防寒具があると良いでしょう。
持ち物は自分が日頃携帯しているもの以外に、雨具や軽食、飲み水、ライト、トレッキングポールなどがあると便利です。特に11月から4月の冬場は注意が必要で、山頂では氷雪に遭遇するのでアイゼンの用意も必要となります。
◎まとめ
韓国でも人気の観光地である済州島。この島の見どころでもある「済州火山と溶岩洞窟群」は、素晴らしく見ごたえのある世界遺産となっています。自然の美しさや貴重な動植物、そして噴火によってできた岩の山、長い洞窟など、どれもが世界遺産にふさわしく価値あるスポットと言えるでしょう。
日の出で有名な「城山日出峰」で、年の初めに初日の出を見るのもおすすめです。
ご利益があるかもしれませんよ!