【世界遺産】ハンザ同盟都市リューベックとは?|海洋貿易で栄えた町

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【世界遺産】ハンザ同盟都市リューベックとは?|海洋貿易で栄えた町

ハンザ同盟の盟主として栄えた北ドイツの都市リューベックは、「ハンザの女王」と呼ばれるほど美しく、歴史的な建造物も数多く残ることから、旧市街が世界遺産に登録されています。

レンガ造りの建物が建ち並び、散策しているだけで歴史的な雰囲気を感じることができるでしょう。今回は、世界遺産「ハンザ同盟都市リューベック」についてご紹介します。

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【世界遺産】ハンザ同盟都市リューベックとは?|海洋貿易で栄えた町

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ハンザ同盟都市リューベックとは?

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かつてハンザ同盟で栄華を極めた北ドイツの都市リューベックは、「ハンザ同盟都市リューベック」として旧市街が世界遺産に登録されています。ハンザとは、12~15世紀ごろにかけて発展した商人の組合のことで、とくに王侯貴族の支配を受けない商人都市同士の連合体を都市ハンザといいます。

都市ハンザの事実上の盟主であったリューベックは、その輝かしい歴史を物語るレンガ造りの建物が多く残り、旧市街を囲む運河を船で周遊するツアーも人気です。黒レンガを使った建物が特徴的で、ドイツの他の地域とはまた違った雰囲気を楽しむことができますよ。ホルステン門やマリエン教会といった観光名所を回れば、かつて絶大な影響力をもっていた過去にタイムスリップしたような感覚を味わえるでしょう。

またリューベックは、文豪トーマス・マンなどノーベル賞受賞者を3人輩出している町としても知られ、それに関連した博物館が多いことも魅力の1つとして挙げられます。

ハンザ同盟都市リューベックへのアクセス

リューベックへは、ドイツ第2の人口をもつハンブルクから鉄道で向かうのが一般的です。ハンブルク中央駅からリューベック中央駅まで、急行列車で約45分です。首都ベルリンからは、特急ICEでハンブルク中央駅まで約1時間40分ほど移動してから乗り換える必要があります。

最寄り駅であるリューベック中央駅から、世界遺産として登録されているハンザ同盟都市リューベックの旧市街までは徒歩で10分ほど。駅の中心地方面出口からコンラート・アデナウアー通りをまっすぐ進み、観光名所の1つホルステン門を抜けると、旧市街に入ることができます。

ハンザ同盟都市リューベックのおすすめポイント①:ホルステン門

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リューベック最大の見どころは、旧市街の入り口にある街のシンボル「ホルステン門」です。壁の厚さはなんと約3.5mというとても重厚なこの門は、旧50マルク紙幣のデザインにも使用され、リューベックだけでなくドイツ全土でももっとも有名な門の1つとして多くの観光客をひきつけています。

このホルステン門は重量があまりに大きく、また海に近く地盤が緩いことから、一部が地面に沈んでしまっています。よく見ると門が少し傾いているので、ぜひ注意して見学してみてくださいね。またホルステン門の塔はリューベックの歴史博物館となっているので、あわせて立ち寄ってみると良いでしょう。海洋貿易で栄えたリューベックの歴史に関する資料などが展示されています。

ハンザ同盟都市リューベックのおすすめポイント②:旧市庁舎

出典: commons.wikimedia.org

リューベックの旧市街にはレンガ造りの建物が多く、散策するだけでも中世の雰囲気を感じることができますが、わけても旧市街の中心にあるマルクト広場に建てられた旧市庁舎は、代表的な観光名所といえるでしょう。ハンザ同盟の盟主としての権力を誇示するかのような厳かさが漂い、当時は重要な会議などがここで開催されていたそうです。ドイツ国内に残る同時代の建物のなかでは最大級であり、ドイツで最も美しいゴシック様式の市庁舎といわれています。

内部の見学はガイドツアーが開催されているので、参加してみると良いでしょう。また、市役所の地下はレストランとなっていて、伝統的なドイツ料理が味わえます。マルクト広場では市場が開催されることもありますよ。

ハンザ同盟都市リューベックのおすすめポイント③:マリエン教会

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1250年から100年もの歳月をかけて建設されたマリエン教会は、ドイツで3番目に大きい教会として有名な観光スポットです。また煉瓦造りのゴシック様式の教会としては世界最大の高さを誇り、旧市街の至るところからその雄々しい姿を目にすることができます。

「音楽の父」と呼ばれるヨハン・ゼバスティアン・バッハは、20歳のときにこのマリエン教会のオルガニストだったブクステフーデに師事していました。バッハの才能を見込んだブクステフーデは、バッハより10歳以上も年上の自分の娘婿にしようとして断られたそうです。

また、この教会は第二次世界大戦の空襲により破壊され、戦後に復元されました。そのとき、戦争の悲惨さを伝えるために敢えて教会の鐘は修復せず、地面にめり込んだままの状態で残されています。マリエン教会を訪ねたら、平和を願うモニュメントとなっているこの鐘を見学してみてください。

◎まとめ

ハンザ同盟により栄えたバルト海に面する北ドイツの都市リューベックについてご紹介しました。現在は港町としての機能は限定的ですが、世界中から多くの人が訪れる人気観光地だけあって、旧市街には歴史的建造物のみならずたくさんの見どころがありますよ。

世界遺産の旧市街は、ゆっくり一周しても半日ほど。ハンブルクからも鉄道で1時間足らずと近いので、ドイツ北部を旅行する際は忘れずにリューベックにも立ち寄ってくださいね。

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