伝統的な泥建築の国、マリ共和国の世界遺産4か所をご紹介します!

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伝統的な泥建築の国、マリ共和国の世界遺産4か所をご紹介します!

アフリカ西部にあるマリ共和国は、日本の三倍ほどの面積を持ち、その半分以上がサハラ砂漠が占める内陸国です。通称「マリ」と呼ばれるこの国には、文化遺産が3か所、複合遺産が1か所の計4か所の世界遺産があります。特徴的な建造物を楽しめるジェンネ旧市街、15世紀に作られた遺跡アスキアの墓、神話が数多くあるドゴン族の居住区バンディアガラの断崖、様々な伝説のある地域トンブクトゥの4か所。アフリカの神秘を感じる魅力的な世界遺産は、必見の場所ばかりです。今回はそんな砂漠の国のひとつ、アフリカ・マリ共和国の世界遺産をご紹介します!

目次

伝統的な泥建築の国、マリ共和国の世界遺産4か所をご紹介します!

1. ジェンネ旧市街

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ジェンネ旧市街はかつて、貿易都市として栄えました。現在でも伝統的な泥で造られた巨大なモスクが見られ、これは13世紀頃にイスラム教へ改宗した当時の王が造らせたのが始まりです。街全体が泥塗りの建物で構成され、その光景は世界遺産らしい興味深い光景ですよ。

泥で造られた家のファザードは、その中に住む家族構成を表しています。そして街の中心にある巨大な泥のモスクは、その特徴的な外観に驚かされるでしょう。壁から突き出たヤシの木はトロンと呼ばれ、泥のモスクを飾っています。モスクは泥でできているため毎年塗りなおす必要がありますが、このトロンが足場としても役に立つんですよ。

世界遺産ジェンネ旧市街は紀元前から続く歴史深い町。その歴史を少し垣間見れる世界遺産はとても貴重なものです。しかし、泥のモスクや建物は劣化が進み、町の近代化も相まって100年後には見られない可能性が高い危機遺産ともされています。さらにマリの首都バマコからは570キロ以上もあり、たどり着いてもイスラム教徒しか中に入ることはできません。だからこそ興味が引かれる世界遺産とも言えますね。

2. アスキアの墓

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アスキアの墓は、マリのガオ地方にある世界遺産です。15世紀後半から16世紀に、この地域をソンガイ帝国が支配していました。黒人の王国であったソンガイ帝国が最も繁栄していた時代の皇帝、アスキア・ムハンマドの墓地がこの世界遺産アスキアの墓とされています。高さ17mにもなる大きな墓は、皇帝の偉大さをそのまま表しています。また、マリを含めたこの地方で初めてのイスラム建築様式であり、ここからこの地域にイスラム建築が広がっていくんですよ。

泥でできた優れた建造物として、墓、モスク、墓地周辺が2004年に世界遺産として登録されました。さらにこの世界遺産を管理・保存するために、20世紀以降も泥を塗りなおしたり照明を当てるために電気を引きましたが、未だ危機遺産としても認定されています。

3. バンディアガラの断崖

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バンディアガラの断崖は、マリのモプティ州にある世界遺産。たくさんの天文学に関する神話を持ち、自然とともに暮らすドゴン族が居住している断崖です。高さ500m、長さ200km程の断崖絶壁にドゴン族が村を作っています。断崖に立ち並ぶ住居はとても興味深い眺めですが、足場が悪いので観光する際は必ず歩きやすい服装と靴で臨みましょう。

外敵から集落を守るためにこのような場所に居住しており、世界遺産バンディアガラの断崖は居住地でもあり要塞でもあります。壮大な自然とドゴン族の独特な文化に触れることのできる、マリの世界遺産の中でも一押しの場所です。観光や写真撮影の際は、マリのドゴン族が暮らす場所だという敬意を忘れないで訪れてくださいね。

4. トンブクトゥ

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トンブクトゥは、マリのニジェール川流域にある世界遺産です。ニジェール川中流の川が湾局する部分にある世界遺産で、砂漠の民であるトゥアレグ族の都市とも言われています。マリ帝国、ソンガイ帝国時代には西ヨーロッパで「黄金の都」と呼ばれる程栄えていました。サハラ砂漠をこえてきた人々やヨーロッパから来る商人などが集まる交易地で、この「黄金の都」にまつわる伝説などが今も伝えられている場所です。

トンブクトゥは、町全体が文化遺産として世界遺産に登録されており、他のマリの世界遺産と同様に泥で造られた建造物やピラミッド型のモスクなどを見ることができますよ!

◎まとめ

アフリカ・マリ共和国の世界遺産を4か所ご紹介させていただきました。いかがでしたでしょうか?泥で造られた伝統的な建築物などの世界遺産は、柔らかみのあるフォルムが印象的です。マリには世界遺産だけではなく砂漠、壮大な自然、変わった文化を持つ一族の生活など、日常では見ることや感じることのできないものがたくさんありますよ!しかし残念ながら、現在マリ共和国は外務省の治安情報によると、レベル4の退避に分類されています。治安は回復に向かっていますが、現時点では渡航は控えてください。(2018年12月現在)

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