現存する最良の保存状態の古代ローマ遺跡も!アルジェリアの世界遺産

画像出典:Jean-Pierre Dalbéra (CC BY 2.0)

現存する最良の保存状態の古代ローマ遺跡も!アルジェリアの世界遺産

アフリカ大陸で最も領土が広い国、アルジェリア民主人民共和国。日本人からするとあまりイメージが湧きにくいかもしれませんが、かつて繁栄を極めたアルジェリアの地には数多くの世界遺産があります。しかも砂漠の街であることから長い間砂に埋もれていたため、かなり保存状態の良い遺跡も発掘されています。今回はそんなアルジェリアの世界遺産をすべてご紹介いたします。

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現存する最良の保存状態の古代ローマ遺跡も!アルジェリアの世界遺産

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1.ベニ・ハンマードの城塞

ベニ・ハンマードの城塞は、1980年にユネスコの世界遺産に登録されたアルジェリアのムシラにある城壁です。

世界遺産・ベニ・ハンマードの城塞は、ホドナの山岳地帯の標高1000m以上の高所に位置しています。アルジェリアの首都、アルジェをつくったブルッギン・イブン・ジリの息子であるハンマード・イブン・ブルッギンが、1007年に建造しました。その後、この城壁都市は北アフリカで最も栄えた都市にまで発展しましたが、次第に衰退していきました。

かつてのイスラーム都市の廃墟ともいえる、アルジェリアの世界遺産ベニ・ハンマードの城塞の内部には、モスクやミナレット、宮殿群などの多くの史跡が残っています。ぜひチェックしてみてくださいね。

2.ムザブの谷

アルジェリアの世界遺産・ムザブの谷は、砂漠の街アルジェリアによく映える温かみのある建築物が軒を連ねる街です。世界的にも有名な建築家ル・コルビュジエも、このムザブの谷の建築様式を参考にしたと言われています。

ところどころに高くそびえるミナレットがあるムザブの谷は、街全体がパステルカラー。クリーム色の不思議な形をしたモスクは見応え十分です。なかには雨水をためこめる構造になっているモスクもあり、砂漠の街アルジェリアならではの工夫が凝らされています。異国情緒を感じられる世界遺産です。

3.ジェミラ

アルジェリアの世界遺産であるジェミラ。ジェミラとはアラビア語で「美しいもの」という意味です。古代ローマ時代の都市遺跡であり、神殿、劇場、集会場、寺院、バシリカ、アーチ、街路、住居群などが今も保存状態の良い形で残っています。

ジェミラは1世紀に古代ローマの軍事要塞として、建設が始まったといわれています。ローマ軍の退役軍人の居住地や娯楽施設として発展し、人口 15,000人もの大規模な都市となりました。しかし5世紀ごろになると南方から攻め入るトゥアレグ族などの攻撃を受け、しだいに衰退し廃墟になりました。当時の暮らしの様子がありありと分かるほど保存状態の良いアルジェリアの世界遺産なのでぜひ訪れてみてくださいね。

4.アルジェのカスバ

アルジェリアの世界遺産であるアルジェのカスバ。カスバとはアラビア語で城塞という意味です。城壁という名がついていますが、こちらの城壁はかつてのフランスの植民地政策で大半が壊されてしまいました。

アルジェリアの首都アルジェの旧市街を構成する一画が世界遺産になっています。16世紀にオスマントルコの海賊たちが、この町を拠点にしたことから始まった都市であるといわれています。カスパの街は坂道が多く、起伏に富んだ地形と迷路のようにくねくねと入り乱れる道が特徴です。その光景はなんとも神秘的であり、多くの観光客を魅了しています。

5.ティパサ

アルジェリアの世界遺産であるティパサは、フェニキア人によって建てられた街。海を見下ろす3つの丘の上に建てられたさわやかな雰囲気の漂うアルジェリアの世界遺産です。キメの細かい砂浜が異国情緒を盛り上げます。

ティパサとは、アラビア語で「荒廃した都市」という意味。遺跡と地中海のコントラストが楽しめる観光スポットです。

6.ティムガッド

アルジェリアの世界遺産、ティムガッドは1世紀にトラヤヌス帝により建設された古代ローマの植民都市です。

長い間砂漠の中に埋もれており、1881年にようやく発掘されました。長い間砂の中に埋もれていたため、保存状態がとても良いことから、現存する最良の古代ローマ遺跡の一つといわれています。また「アフリカのポンペイ」の異名を持つことでも知られているんですよ。

その荘厳な建築物の数々は長い年月のたった今もなお、多くの人々を魅了しています。大迫力のティムガットは、アルジェリアの世界遺産のなかでもかなり人気の高いスポット。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

7.タッシリ・ナジェール

アルジェリア唯一の複合遺産、タッシリ・ナジェール。アルジェリア南東部のサハラ砂漠にある台地状の山脈で、アルジェリアの世界遺産であると同時に「タッシリ・ナジェール国立公園」として国立公園、生物圏保護区、ラムサール条約登録地に指定されています。

アルジェリアの世界遺産・タッシリ・ナジェールは水を含む砂岩と標高のおかげで、この周囲の砂漠に比べると植物が生育しやすい環境に恵まれています。山脈の高地には、絶滅危惧種のサハラ特有の糸杉類などの群生地も点在しており、独特の景観を生み出しています。

また、タッシリ・ナジェールは岩絵があることでも有名。新石器時代に描かれたものとされ、牛の群れ、ワニなどの大型生物、狩猟や舞踏といった人々の活動がいきいきと残されています。

◎まとめ

いかがでしたでしょうか。アルジェリアには、遺跡や情緒ある街並みなど知られざる世界遺産が数多く残されています。ぜひ一度、訪れてみてくださいね。

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